表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
沖縄・台湾侵攻2025 Easy Mode 完全版 Ver2.1  作者: しののめ八雲
機体をコントロールするのにスティックは握りしめるな。生卵をそっと包み込むように。
127/221

前哨戦

2025年4月3日 07:15 沖縄


沖縄本島へ向かう中国軍攻撃隊には、H6K爆撃機50機(M型を含む)が加わっていた。

北斗によるGPS誘導が当てにならないことが、ようやく分かってきたため、巡航ミサイルを慣性誘導に切り替えて、なるべく沖縄に接近することで精度を上げる計画だ。


内陸から発進した彼等の護衛には、途中でJ11の編隊が上海付近で加わることになっていたが、彼等の大半はLRWHとトマホークによる攻撃の混乱に巻き込まれた。それでも作戦は中止されることなく、爆撃機群は2個中隊8機の護衛を伴って進撃した。


H6K編隊は沖縄本島から500キロの距離で、200発の巡航ミサイルを発射すると、ただちに退避を開始する。

この攻撃は、那覇と嘉手納の復旧妨害と、シェルター、燃料タンク、弾薬庫の更なる破壊を狙うと共に、沖縄の対空ミサイルの迎撃を誘って、J16によるSEAD任務を助けることを目的としていた。

初日は巡航ミサイルの後についていくようにJ20が進撃したが、今日はJ16とJ11が進撃することになっていた。


沖縄本島上空には日米のAWACSとE2D早期警戒機が滞空していた。その護衛は岩国から空中給油を受けながら飛来した、米軍のF22とF35が行っている。

F35は三沢から岩国に移動してきた、第35戦闘航空団だった。

彼等はもともとF16装備のSEAD専門部隊だったが、ここ2年で機種変更していたのだ。


斉州島上空のE3からの情報を受け、嘉手納を緊急発進したF22装備の第525戦闘飛行隊は、さらに今度は沖縄上空のE3の情報を受け取ると、昨日同様に敵攻撃隊の背後に回り込んだ。


中国側は、嘉手納の滑走路は未だ使用不能という前提で行動していたが、昨日の戦訓から念のために、攻撃隊のJ16の後方100キロに、J11を4機配置していた。

だが、その陣形を米側は把握している。

後方のJ11は嘉手納の滑走路を破壊されて、いないはずのF22の奇襲に全く対応できず、10キロ後方からのAIM120とAIM9Xの攻撃で全滅した。


だが、この犠牲で攻撃隊は後方の脅威に気付くことが出来たのだ。

護衛のJ11は、攻撃隊のJ16、J11混成編隊の左右に4機ずつ、正面に8機がついていた。護衛の旅団長は、左右の8機に反転して反撃することを命じる。

一方、混成編隊と正面のJ11は一気にアフターバーターを使用した急加速を行って、がむしゃらに沖縄を目指した。


反転した8機は、F22と正対した途端にロックオンされ、4機が撃墜されたものの、距離が詰まったことでIRSTによるF22の捕捉に成功した。

残存する4機は格闘戦を挑んだものの、格闘戦能力も戦況認識能力もF22が上回る上に、先制されて大隊長が撃墜されて混乱したこともあり、さらに2機が撃墜された。

この段階で残り2機は、敗北を悟り逃走に移った。


格闘戦に入ったF22は4機だけで、残る8機はJ16をさらに追尾して追いつくと、これを捕捉して攻撃を開始する。

ロックオンされた混成編隊は回避に入り、護衛のJ11は正面の防御をあきらめて反転。後方のF22に対する反撃を開始する。

混成編隊のうちロックオンされていない機体は、沖縄の対空ミサイルのレーダーや、昨日破壊されたレーダーサイトのバックアップの移動式警戒レーダーに対する攻撃を開始した。

目標は巡航ミサイルに対する迎撃態勢に入って、電波を盛んに放出している。


だが、彼らをSEAD任務部隊と判断した防空部隊側は、一部のPAC2を巡航ミサイルではなく、混成編隊の迎撃に向けた。

中国の対レーダーミサイルKh-31Pは射程が110キロだったから、150キロのPAC2に先制されてしまう形になった。

しかし、この距離であれば早めに回避機動を開始すれば、PAC2でも射程が不足する場合があるのだ。中国軍は、ロシア空軍がウクライナの空で、血と引き換えにした情報を入手していた。


2025年4月3日 07:18 沖縄


一部のミサイルを巡航ミサイル迎撃から外したにもかかわらず、沖縄に配置された対空ミサイルの数は大量だった。

200発の巡航ミサイルにたいして、400発以上のPAC2が発射され、その大半を撃墜すると残存した巡航ミサイルは03式が撃破した。

さらに11式や航空自衛隊の基地防空用地対空誘導弾も控えていたが、出番は無かったほどだった。


Kh-31Pは、4機のJ16Dから8発が発射されたが、超音速ではあるものの大型のKh-31Pは、やはり03式、11式に探知および迎撃され、全弾迎撃されてしまった。

だが、攻撃隊は発射の事実をもって、目標のレーダー撃破をほぼ確実と判断してしまう。

J16Dは昨日の大損害を踏まえて、早めに退避に移ったため、1機が撃墜されたのみだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ