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沖縄・台湾侵攻2025 Easy Mode 完全版 Ver2.1  作者: しののめ八雲
少年は涙を流し、瓦礫を掴む
103/221

復旧及び復帰

2025年4月2日 10:00 沖縄本島


滑走路、エプロン、格納庫、誘導路、弾薬庫、燃料タンク等に甚大な被害を受けた那覇基地だったが、すぐさま基地施設隊による消火と、復旧作業が始まっている。


滑走路の復旧は、1発の弾道弾と、1発のレーザー誘導爆弾の直撃を受けた、A滑走路からだった。

50台もの重機が投入され、破片を取り除き、傷んだブロックを除去し破孔を成型してから、大穴に土を投入して転圧をかける。

そこへグラスファイバー製や金属製のマットを敷き詰めて、さらに細かな破片を取り除く。


仕上げにバキュームカーがそこら中を走って、異物を吸引していた。

微小なコンクリートや金属片でも、ジェット機のエンジンが吸い込めば致命傷になるからだ。


この種の復旧作業の訓練は、実弾を用いて毎年行われていた。

航空自衛隊では250キロ爆弾による被害の復旧の場合、2時間半程度で毎回完了する程だ。


今回は500キロクラスのレーザー誘導爆弾と、弾道弾による大穴だったため、応用力を試されている。


それでも、二つ合わせて8時間で応急処置が完了し、A滑走路だけでも使用可能な状態になった。

B滑走路を使用可能にするためには、その前に誘導路の穴を補修することが必要だったため、まだ着手もできていない。


米軍の嘉手納基地の方は、2本の滑走路のうち、南側の小型機用滑走路を補修から開始していた。

この滑走路は3発の直撃弾を滑走路の中央と両端に受けていた。

米軍は、風下側の応急補修を3時間で終えると、中央の穴は破片の除去で止めて、いったん作業を中断した。


さらにその1時間後。岩国に退避していた525戦闘飛行隊12機のF22が、1機も欠けることなく嘉手納に戻ってきた。

忘れられがちかもしれないが、F22は開発当初は短距離離着陸性能を求められていた機体だった。

最終的に要求仕様から外れたものの、ベクターノズルを用いれば、小型固定翼機しか離発着できないような地方空港程度、すなわち、1200メートル程の滑走路があれば離着陸が可能だったのだ。


これは長さ3700メートルの嘉手納の滑走路であれば、とりあえず3分の1が使えれば、十分に戦うことが出来ることを意味する。

残り1個の第90戦闘飛行隊は引き続き岩国に留まっていたが、「嘉手納にF22が早くも復帰した」の報は、嘉手納だけでなく那覇基地の自衛隊員の士気をも飛躍的に高めた。


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