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爆縮と体温の機知(12)

キッチュは要らない

あたり前の線を蔑ろにすることを

あたり前のように口にしながら

新しさを作ることはできない


それは新しさではなく

破壊の入り混じった消去だから

自身が同じことを受け入れる日が

いつか来ることになる


元から有るものは

そこに在るから今ができていて

元から有るものの隣に

新しさが在るから明日ができている

僕等の存在と

今日、生まれた赤ん坊は

同じように

ここに在るのだから

明日、どちらかが消えるなんて

考えられないよな


今にも消えそうなものを消して

スペースを空けていくことは

使い勝手だけでは決まらない


それは未だに仏壇があって

線香の煙が風に乗ることと同じで

非効率を抱き締めていたい感情が

いつもあったからだろう


誰かの消さない理由を

誰かの消す理由で上書きしないで

誰かの消さない理由を

共に感じられる存在で居たい

僕等の思い出は

今日、記憶が無いと気づくが

同じように

存在できるものを

明日、作れば良いやって

言い切れないよな


あの時は元に戻らない

それを後ろ向き過ぎるとは言わないで

新しく作れば良い

その意見は時として残酷になる

同じ人間が居ないなら

全く同じものは出来ない


昨日と全く同じ考え方は出来ても

昨日と全く同じ行動は出来ない

僕等は常に新しいから

古いものを集めてしまう

フォルダの中の写真も

いつのものか分からないMP3も

学生時代のアルバムも

好きで集めたコレクションも

埃まみれだろうと塵とは呼べない


元から有るものは

そこに在るから今ができていて

元から有るものの隣に

新しさが在るから明日ができている

僕等の存在と

今日、生まれた赤ん坊は

同じように

ここに在るのだから

明日、どちらかが消えるなんて

考えられないよな


誰かの消さない理由を

誰かの消す理由で上書きしないで

誰かの消さない理由を

共に感じられる存在で居たい

僕等の思い出は

今日、記憶が無いと気づくが

同じように

存在できるものを

明日、作れば良いやって

言い切れないよな






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