第三話
ある朝、つばさは一人で登校しているとき、後ろから足跡が聞こえた。美羽と隼だ。つばさは舌打ちをして歩き始めた。
「おい!つばさ、なんで置いていくんだよ!三人で登校するって約束しただろ」
「そうだよ!せっかく時間通りに来たのに来ないんだもん」
つばさは少し振り替えると「めんどかった」等と言って歩き始めた。二人はつばさの横に並んで話始めた。
「もうすぐ体育祭だよね?隼くんとつばさくんは何の競技に出るの?」
「僕はクラスリレーと騎馬戦、綱引きに出るみたいだよ」
「俺は出ない」
「え?じゃあどうしてるの?」
「寝てる」
つばさ達が話しているとき、葵が三人の元に来た。
「つばさくん、代表リレーと棒倒しに出てくれないかな?」
つばさは嫌そうな顔して逃げ出そうとした。すると、隼が足をかけて転ばし、勝手に了承した。
「つばさがやってくれるから心配ないよ?」
「ありがとう。それじゃあよろしくね?」
葵は早足に立ち去っていった。つばさは怒った顔をして教室から出ていった。
「つばさは足も早いんだからクラスに貢献してもらわないとね」
「つばさくんは足が速いんだ…」
「あのさ、美羽ってもしかしてつぱさのことが好きなの?」
美羽は急に慌て始めた。
「い、いや…そんなことないよ!」
誰がどうみても嘘をついてるのがわかった。隼はニヤニヤしながら美羽を見た。
「美羽さんって嘘が下手だよね…好きなんだろ?つばさのこと」
「………うん、好きだよ。でも無理だよ。つばさはそういうの興味無いみたいだから」
「もたもたしてたら取られちゃうぞ!アピールしないとさ」
「うん…」
美羽は昔からつばさのことが好きだった。助けられたとき、本当に好きなのがつばさだったんだと気付いた。屋上で告白したのもつばさの気を引こうとしたのだったが、そのときのことを美羽は覚えてる訳がなかった。
放課後、つばさと美羽が二人で家に帰っていると、後ろから怒鳴り声が聞こえた。そこにいたのは隼だった。隼の前には一人の女子と男が三人いた。
「女の子が嫌がっているだろ!やめろよ」
男たちは隼のことを無視してまた女子に言い寄った。美羽は慌てて割り込もうとしたとき、つばさに止められた。
「なんで?あの子を助けないの?」
「隼が切れてるところに入ったら巻き添えを食らうだけだ。」
つばさは真剣な顔をしていた。美羽は隼の方を見た。隼は最後の警告をした。
「その子を離してください。離さないのならちからづくであなた達をその子から離します。」
男たちは隼を無視して女の子の方をみたとき、隼が手前にいた男を殴った。すると、男の仲間が隼を殴ろうとしたとき、隼が男の手を掴み勢いに任せて殴り飛ばした。隼は最後の一人の腹に向かって蹴りを放った。
「あれが…隼くん?」
「つばさは見た目は俺より弱そうだけどはっきり言って俺なんか足元にも及ばないぐらいケンカが強いんだ…怒らせちゃいけない相手、俺が一番恐れている知り合いってことだ。」
つばさは隼が男達をまた殴ろうとしたとき止めに入った。
「隼!もうやめろ!これ以上するな」
「つばさ…」
「冷静になれ……お前らはさっさと消えろ。」
男達が逃げたあと、つばさは隼が助けた女の子の方を見て言った。
「ごめんな、後は俺たちに任せていいよ」
女の子は隼の名前を聞いてお礼を言い、走っていった。隼は苦笑いでつばさに話しかけた。
「また殴っちゃった…もうしないって決めたのに…」
「お前さ、中学の頃のことをまだ引きずってんのか?ならもういいから、お前がやったことは正しいんだ。」
美羽は首をかしげながら聞いた。
「隼くんは中学の頃に何かあったの?」
つばさが美羽に怒ろうとしたとき、隼がつばさを止めた。隼は苦笑いで美羽を見つめた。
「ごめんね、ちょっと言えないんだ。」
「あ…ごめんなさい、不謹慎だったね…」
つばさは美羽に帰ろうと促して帰路についた。隼はその場で空を見上げていた。
つばさと隼の過去を匂わせる、つばさと隼の過去、美羽は自分の過去に気付くのか…
はいどうも皆さんお久しぶりです。今回はテスト前ということでちょっと早めに投稿しました(*`・ω・)ゞ 今回の話のあとから文字数を5000近くまで書きたいと思います。いやー、実話を書くというのは自虐的ですけど懐かしくなりますよーw皆さんも実話を書くと昔を思い出して懐かしくなりますよ!(悲しくもなります)さて、毎度読者から言われるのは後書きが面白いというコメントがTwitterから来るだけで話の内容は来ません!まぁ、また来週会いましょう!(^ー^)ノじゃの!