プロローグ 一杯引っかけました。
タナカハナ様の企画『人外宅配便』参加作品です。
不定期開催ミニコーナです。
ついに連載まではじめてしまいました。
でも、不定期更新です。
よろしくお願いいたします。
もう、ムカつく!
なにが可愛いよー!
「光田のアホ。」
私は家に帰る途中で24(コンビニ)で買った。
カンチュウハイをあおった。
一人暮らしのアパートはなんかわびしい。
私は、犬神五穂
竜の宅配便、ドラゴン急便で竜にのってる。
配達員の一人だ。
家にいるときは犬耳と尻尾が出ている。
光田のアホみたいに常に獣化してないが。
くつろぐ時くらい耳と尻尾は出したいよ。
だって私、黒犬の獣人だもん。
「光田のヤロー可愛い子ぶりやがって!」
男のくせに日本支社
一番の可愛さってなんだよ。
あのアホ白ウサギ!
「井上さんに頭撫でられてたぁ~。」
私は泣いた。
憧れの井上さん(男)は光田(男)のことが好きなのかな?
もう、のむしかないよね!
「おはよう、五郎。」
今日は仕事だ。
愛竜五郎に挨拶した。
『...お前、また酒のんだな。』
五郎ははながいい。
「カンチュウハイ一本だよ。」
お摘みはジャーキーだし。
『このよいどれワンコ!』
五郎に言われた。
失礼な仕事に支障を来すほどのんでないわ。
「犬神さん!おはようございます!」
元気な白ウサギがやって来た。
「おはようございます。」
くそウサギ。
八つ当たりとわかってるけど、むかつくんだい!
『おい、もう少し丁寧に鱗磨けよ。』
五郎に言われた。
悪かったね雑で!
ドラゴン急便は二次界のラシュルドが本社で
配達員はみんなドラゴンライダー二級以上を持つ竜騎士だ。
ラシュルド王国は元々は竜騎士を
戦争とか小競り合いとかしているところに派遣して稼いでたんだけど。
平和な世の中になり戦争はなくなり
もともと産業もない蕎麦粉主食の
キールナーザ山脈の山奥の国は
稼ぐ手段を奪われ困窮していた。
それを救ったのが
ドラゴン急便の創始者
愛華様だ。
お陰さまでラシュルド王国は
ドラゴン急便で明正和次元を飛び回り。
稼がしていただいている。
ドラゴン急便の社史より。
でいいかな?
「今日は、水森地区の配達か。」
私は予定表をチェックしながら呟いた。
「水森地区なんだ、頑張ってね。」
井上 滴さんがはいってきて言ってくれた。
井上さんはカッコいいなあ。
同じ男でも、光田と大違いだよ。
「光田くんは平山地区なんだね。」
井上さんはそういって光田の頭を撫でた。
羨ましい~。
「やめてください。」
ウサギ姿の光田が言った。
「光田くんは可愛いね。」
井上さんはさらに光田の頭を撫でた。
光田なんか嫌いだ!
「五郎、いくよ。」
私は五郎に言った。
『怒りながら飛ぶと怪我するぞ』
五郎が心話で返した。
心話は愛竜と竜騎士の間でしか聞こえない。
少なくとも竜の血が濃くなければ。
水森地区は大きな湖の中にある。
正確には水中に。
水系種族の町があるんだ。
「じゃあ、いってくるね、五郎。」
私は水中で息が出来る符を額に貼った。
水色の光を放ち符が溶けて私の中に吸い込まれた。
『まあ、犬かきがんばれ。』
紫の竜な五郎が言った。
悪かったね。
犬かきで。
水森営業所によってっと。
「こんにちは、犬神さん、今日は光田さんじゃないんですね。」
営業所のカッパの石井さんが言った。
すみませんね、ワンコで。
「今日は一日よろしくお願いします。」
私は大人だ、大人、帰りに今日は
どんな酎ハイ買おうかな?フフフ。
水森地区の中は水の中だけあってひんやりと
薄暗い、上をみあげると水面が揺らめいていた。
「こんにちは~ドラゴン急便でーす、お荷物お届けに参りました。」
私は言った。
「はい、通販来た。」
青い髪の人魚の女性が言った。
うん、鱗が五郎のとちがって小さい
荷物を渡した。
「ありがとうございました。」
判子もらっていった。
やっぱり、水の中はフワフワする、そして体がなんかにおおわれてる。
...って水だよ、おおってるのは。
「こんにちは~ドラゴン急便でーす、お荷物お届けに参りました。」
私は高級料亭『瑠璃波流亭』の勝手口で声をかけた。
宛先がそこだからね。
「....ああ、大旦那様が頼んだのか、今日はデイサービスだったよな。」
板前らしきカッパさんが言った。
「ちょっと待ってくださいまし。」
そういって中に引っ込んだ。
瑠璃波流亭みたいな高級料亭なんかで
一杯飲んだらどれくらいとられるんだろう。
私はちょっと思った。
「はい、判子です。」
板前さん?が帰ってきた。
「ありがとうございました。」
私は言った。
よーし頑張って早く終わらせて
今日も一杯飲むぞ!
「お疲れ様です。」
光田が言った。
珍しく人型のまま、休憩室に入ってきた。
白いミツアミが背中で揺れてる。
「お疲れ様。」
私と光田は同期だけど。
光田の性格がヘタレなので
私ほうが強くでることが多い。
ま、井上さんは弱い光田のほうがいいんだろうけど。
「案外、犬神さん、小さいですね。」
小柄な光田が言った。
悪かったね、私も獣人の女なんで
光田よりは小さいんだよ。
本性もまめ黒芝犬だし。
ウサギ型の光田より
(一メートルは身長がある。)
犬型は小柄なんだから。
人型が光田よりでっかいわけないじゃん。
「私は帰るよ。」
どんな、カンチュウハイ買おうかな?
お摘みのジャーキーはまだあるし。
「ピンクの野菜ジュースでも飲みませんか?」
光田が言った。
私はカンチュウハイがのみたいの。
「いらない。」
私は言った。
光田が紅い目で私を見つめた。
「井上さんがくれたのに。」
光田がにこりとして言った。
羨ましい!
「じゃあね。」
のまずにやってられっか!
光田!あんたやっぱり私の敵だよ。
井上さんにピンクの野菜ジュースもらった?
うらやましすぎる!
今日は二本カンチュウハイ飲んじゃおうかな?




