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リュウノウタゲ
「おう兎の~久しぶりだ」
「お久しぶりだね、相変わらず引き籠ってるのか」
「まあ一年に一度は楽しめるんだからいろいろ摩擦起こして面倒事を広げるよりはいいだろ」
酒を片手にそう告げる。
「そういえば、会ったようだね。どうだったあの子は?」
「面白かったよ、あんな人間も居るもんだと思ったけど。こっちの人間でもないからなんだろうねアレは」
「あれだけの非凡は、そうでもないと滅多にお目にかかれないよ」
「ははは、そうだな。俺もいつも以上に楽しませてもらったよ」
一献兎へ酒を注ぎながらそう言う。
「周りも騒がしくなってきているから、これからもっともっと面白くなるといいんだけどね」
「まあ他人の苦労ほど面白い見せ物は無いって事だな」
他人を肴に今日も楽しく過ぎていく。