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巫女と魔術師のミステリー事件簿 ~精神病院の怪異  作者: 怠け者は電気羊の夢を見るか
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第2章:患者

  時間は神宮寺が到着する2時間ほど前に戻る。



 奥多摩の山間にある精神病院。その周囲を覆う霧は深く、まるで現実の世界から切り離されたかのような不気味な静けさを保っていた。森から微かな動物の鳴き声が響いているものの、病院周辺だけは音が消えたように異様な沈黙が漂っていた。


 その沈黙を破るように、一台の黒塗りのセダンが病院の入り口にゆっくりと滑り込んできた。エンジン音が止まると同時に、運転席と助手席から二人の男が降り立った。神社勢力から派遣された退魔師、田村一真と石田明だった。


 田村は30代前半と見られる短髪の男性で、鋭い眼光と引き締まった口元から、彼がいかに戦闘を重ねてきたかが窺えた。その手には一瞬も離さずに持たれた呪符が握られており、いつでも式神を召喚できる準備が整っていることが明白だった。一方の石田は、田村とは対照的に落ち着いた物腰の中年の男性。長身で細身の僧侶系退魔師であり、その端正な顔立ちからは厳格な雰囲気が漂っていたが、冷静さの裏に緊張を滲ませていた。


「ここが例の病院か……」

 田村は目の前にそびえる病院を一瞥し、静かに息を吐いた。彼の視線は、建物の窓や壁、周囲の霧の中を細かく観察し、不自然なものがないかを探っていた。


「確かに……空気が普通じゃないな」

 石田が低い声で応じ、病院全体を見渡すようにゆっくりと首を巡らせた。彼の瞳には冷静な洞察力が宿りつつも、この場に足を踏み入れることへの躊躇が見え隠れしていた。

 二人は無言のうちに視線を交わし、意を決して病院の自動ドアをくぐった。入り口からロビーに続く空間には、淡い照明が灯っていたが、妙に陰影が深く、不安を掻き立てるような空気が満ちていた。


 受付のカウンターには数名のスタッフがいたが、彼らは退魔師の到着に気づいた途端、目に見えて動揺した。怯えたような視線を交わしつつ、何かを相談している様子だった。田村が冷静に名前を告げると、ようやく一人の男性スタッフが恐る恐る近づいてきた。


「お待ちしておりました……田村一真さん、石田明さんですね。どうぞこちらへ……」

 スタッフの声は震えており、その手は微かに汗ばんでいるようだった。彼が小さな手振りで先導すると、二人は彼の後に続いて病院の奥へと歩き始めた。


 ナースステーションを通り過ぎると、そこにいた看護師たちの小声の囁きが耳に届いた。

「あれが新しい退魔師か……」

「でも、彼らで大丈夫なのかしら……」

 田村と石田の背中に向けられる視線は、期待と不安が入り混じった複雑なものだった。


 二人は病院のロビーに通された。そこにはすでに一人の男性が待っていた。黒いフレームの眼鏡をかけた若い青年で、痩せた体躯に控えめな佇まいながら、どこか鋭い印象を与える人物だった。田村の目が鋭く光り、石田が僅かに眉を寄せる。ロビーで待っていたのは、魔術師協会から派遣された若い魔術師、明松真也だった。


 彼の姿を見るなり、石田は軽く顔をしかめた。その反応には、驚きというより、嫌悪に近い感情が含まれていた。


「魔術師協会の人間まで来るとはな……」

 低い声で呟くその言葉には、警戒と苛立ちが滲んでいた。


 田村はその言葉を聞き流すように表情を動かさず、「まあ、力を借りられるならそれに越したことはないだろう」と静かに答えた。しかし、その声にはどこか釘を刺すような鋭さが込められていた。


 一方、明松真也は冷静だった。彼は二人に向かって軽く一礼すると、落ち着いた声で「初めまして。魔術師協会から派遣されました明松真也です」と自己紹介した。その態度には一切の揺るぎがなく、二人の不快感を受け流すような成熟した雰囲気があった。


 しかし、石田の視線には依然として敵意が含まれていた。

「神社だけで十分だ。お前たち魔術師に何が分かる?」

 吐き捨てるような口調だったが、その目は明松を試すようにじっと見つめていた。


 明松はその言葉にも冷静さを崩さず、「状況を把握し、必要な支援を行うために派遣されたまでです」と淡々と返した。その言葉には謙虚さと自信が同居しており、挑発に乗るつもりはないという明確な意思が込められていた。


 田村は二人の間に生じた緊張感を察し、場を収めるように間に割って入った。


「今は協力が最優先だ。問題があれば後で話そう」と短く言い、歩き出した。その背中には、暗黙のうちに「ここで時間を無駄にするな」という圧力が込められていた。


 石田は小さく舌打ちをしながらも、田村に従って歩き始めた。一方で明松は冷静に彼らの後を追い、その歩調は決して乱れることなく一定だった。


 病院の廊下を歩きながら、三人はそれぞれ異なる思惑を抱えていた。田村は状況の全体像を掴むことに集中し、石田は明松の存在に対する不信感を募らせ、明松は静かに周囲を観察しながら、病院全体に漂う不穏な気配を慎重に見極めていた。


 こうした思惑が交錯する中、三人は重い足音を響かせながら病院内部へと足を踏み入れた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 病院の中に入り、捜査を始めると、田村一真と石田明は手分けしてスタッフから話を聞き、失踪事件や患者たちの異常行動について情報を集めようとした。一方で、明松真也は独自の視点から、カルテや資料に目を通し始めた。


「杉田が原因だろうな。」

 田村が低い声で言った。


「教祖のように周囲に影響を与える患者だという話だ。彼を隔離するか、少なくとも行動を制限すれば、この状況は収まるかもしれない。」

「同感だ。」

 石田も頷いた。


「スタッフから聞いた話では、失踪した小林さんも最後に接触したのは杉田だと聞く。」

 田村と石田の見解は一致しており、彼らにとって杉田が事態の中心人物であるという結論はほぼ確定的だった。しかし、明松はカルテを見つめたまま、静かに頭を振った。


「杉田は確かに異常な行動を取っているようですし、周囲に影響を与えているのも事実です。ただ、問題はその発端です。」

 明松はカルテを指差しながら続けた。


「ここを見てください。杉田の行動が顕著になったのは、ここ2週間のことです。それ以前の記録では、彼はただの内向的な患者だったとあります。」


「だから何だ?」

 田村が眉をひそめた。


「一方、中野真一の記録を見てください。」

 明松は別のカルテを持ち上げ、田村たちに見せた。


「中野は失踪者として扱われていますが、彼の症状は1月前から始まっています。『神の声』を聞くと主張し始めたのも、杉田がその話を広めるより前です。そして、最も注目すべきなのは、彼が描いた最初の模様の一つが、魔術的に正しいということです。これです」とカルテの中の一枚の写真を指差した。しかしながら、田村たちには、魔術的に正しいのいみを理解することが出来なかった。


「だが、中野は失踪している。いくらでも推測はできるが、現時点での原因は杉田だろう。」

 田村が反論する。


「その可能性は否定しません。」

 明松は冷静に答えた。


「ただ、カルテを時系列で追うと、最初の異常は中野から始まっているとしか思えません」

「もしそうだとして、なぜ彼が教祖的な影響力を持たない?」

 石田が首を傾げる。


「杉田が明らかに周囲に影響を与えているのに対し、中野はそうではない。部屋の写真を見てください。」

 明松は指でカルテの挿入写真を示しながら語り続けた。


「杉田の部屋には至る所に描かれた紋章や模様が目立ちます。まるで壁や床そのものが彼の精神世界に引きずり込まれたかのようだ。しかし、中野の部屋はどうですか?写真を見る限り、壁も床も驚くほど清潔で、余計な落書きや模様は一切ありません。まるで、そこに何も起きていないかのように。」

 田村は写真を覗き込み、眉をひそめた。


「確かに…中野の部屋は妙に整然としているな。」

 明松は穏やかながらも、言葉に力を込めて続けた。


「整然とし過ぎていているんです。まるで隠し事をする子供みたいに。杉田は感情の高ぶりを周囲にぶつけるタイプで、結果として病院全体に影響を及ぼしている。しかし、中野はそうではない。彼は静かで、目立たず、周囲に気づかれないように動く。もし彼が背後で何かを操作しているとしたら…?」

 石田が苛立ちを滲ませながら口を挟んだ。


「それはただの推測だろう。今ある情報だけでは、杉田が原因という結論が自然だ。彼の部屋は紋章だらけで、彼自身の行動も明らかに異常だ。」

 明松は小さく息を吐き、再びカルテに目を落とした。


「その点も承知しています。しかし、あくまで時系列に基づいた話をすると、最初に異常を見せたのは中野です。さらに、彼の行動は計画的で、記録を見る限り、目的を持っていたように思えます。」

 スタッフもまた、田村と石田の意見に寄り添っていた。


「杉田さんが中心だと思います。彼の行動が他の患者たちに影響を与えているのは明らかですし、隔離してから状況が少しは落ち着くかもしれません。」


「中野については?」

 明松が尋ねると、スタッフは一様に困惑した表情を浮かべた。


「中野さんは失踪者として扱っています。もちろん、見つけられれば状況は変わるでしょうが……失踪者の一人に過ぎないのでは?」スタッフの回答は、明松の考えを揺るがすものではなかった。


「杉田か中野か――」

 田村が短く呟いた。


「いずれにせよ、どちらかがこの事態の鍵を握っているのは間違いない。」

「杉田を調べるのはもちろんですが、中野の部屋も見るべきです。」

 明松は静かに言った。


「どちらが正しいかは、彼の部屋に行けば判るはずです。」



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 調査を続ける中で、3人は病院内の壁や床に残された奇妙な文字や紋章を見ることができた。避難のために病棟から出た患者たちが書いたものだ。それらは、あちこちの廊下や部屋に無秩序に描かれており、最初は単なる患者たちのいたずらや妄想の産物のようにも見えた。しかし、その異様さが次第に明確になっていった。


「何だこれは……落書きにしちゃ手が込み過ぎてるな。しかも、どこかで見たような気がするが……」

 石田は床に膝をつけ、床面に刻まれた複雑な紋章を観察していた。


「これが患者たちの仕業だとしても、なぜこんな正確な図形が描ける?ただの精神病患者がこんなことを思いつくとは思えないが……」

 明松は二人の会話を背後で聞きながら、スマートフォンのカメラで文字や紋章を丁寧に撮影していた。


「患者たちだけではなく、何者かの意図が関わっている可能性があります。この模様、特にここに描かれた曲線と記号の組み合わせは、中東の古い儀式で使用される魔法陣に似ています。」

 田村は眉をひそめながら明松を見た。

「中東の魔法陣だと?それがこの病院とどう関係あるんだ?」

 明松は冷静な口調で説明を続けた。


「もちろん現時点では確証はありません。ただ、この模様は完全なものではなく、一部が欠けています。意味のない落書きのように見える部分もありますが、いくつかの箇所は、異界と現実をつなぐ結界として機能する可能性があります。ただし、それを発動できる霊能力者がいなければ、単なる絵に過ぎませんが。」

 石田は立ち上がり、壁の模様を再び見上げた。


「結界……だとすると、これを描いたのは本当に患者なのか?それとも、外部から何者かが関わっているのか?」

「外部か内部か、それはまだ分かりません。」

 明松は撮影した画像を確認しながら答えた。


「しかし、これらの模様が単なる妄想や気まぐれで描かれたものではないことは明らかです。」

 田村は苛立ちを隠せない様子で吐き捨てた。


「紋章や文字の意味は分かったが、結局、それが杉田か中野のどちらと関係しているのかが問題だろう。現実的に見て、騒ぎを起こしているのは杉田だ。」


 石田は再び床の紋章に目を落としながら唸るように言った。

「……結局、杉田の部屋も中野の部屋も調査する必要があるということか。」

 田村は不満げに口をへの字に曲げた。


「どちらも調査するのは時間の無駄だと思うが……まあいい。次はどうする?」

 明松はカルテを閉じ、二人に視線を向けた。

「まずは杉田の部屋の調査を優先します。しかし、その後で必ず中野の部屋も確認したいと思います。」


 田村は渋々と頷き、石田も静かに同意を示した。三人の足音が廊下に響く中、病院内の不気味な静けさはますます深まっていくようだった。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 病院内の一部の人間だけが知ることだが、隔離病棟の特殊エリアでは、弱い霊能力を持つと認定された精神異常者を隔離している。


 このエリアは、一般的な病室とは異なり、重厚な扉や防音設計が施され、外部との接触を最小限にするための厳重な管理がされていた。病院側がこのような設備を必要とした背景には、彼らの行動や言動が他の患者やスタッフに与える影響の深刻さがあった。特に杉田達也のような患者は、このエリアの中でも特別に監視が必要とされていた。


 厚い鉄扉と監視カメラが設置され、内部には不気味な静けさが漂っていた。田村一真と石田明、そして明松真也の三人は、病院スタッフの案内を受けながら、そのエリアの奥へと進んだ。


「ここが隔離病棟か……」

 田村が呟きながら周囲を見回す。冷たい蛍光灯の明かりが薄暗い廊下を照らし、壁には微かな傷跡や汚れが目立つ。


「あまり気分のいい場所じゃないな。」

 石田は眉をひそめながら、「気を緩めるな。こういう場所ほど何が起きるか分からん。」と静かに警告を発した。


 スタッフの一人が立ち止まり、小さな窓のついた扉を指さした。

「こちらが杉田達也さんの部屋です。」


 田村一真、石田明、そして明松真也の三人が隔離病棟の奥にある杉田の部屋へと足を踏み入れると、そこには不自然な静けさが漂っていた。ドアに取り付けられた小窓から中を覗き込んだ田村が、眉をひそめる。


「いない……」

 田村が短く呟いた。その言葉に、石田と明松が戸惑いの表情を浮かべる。


「記録では、杉田はここにいるはずだ。」

 石田が低い声で言いながら、扉の前に立ち、ドアノブを試しに回した。重い扉は鈍い音を立てながら開き、中の様子が明らかになった。


 部屋の中は異様だった。壁や床には無数の紋章や文字がびっしりと描かれており、部屋全体がまるで儀式のために準備された空間のように見えた。だが、肝心の杉田の姿はどこにもなかった。石田は部屋の中央に足を踏み入れ、周囲を見渡しながら険しい表情を浮かべる。


「この部屋で、杉田は一体何をしていたんだ……?」


 彼の声には困惑と警戒が入り混じっていた。

 あたりを見まわしても人が隠れられるような場所も物も存在しない。


「どこにも、杉田はいない。」

 田村は視線を周囲に走らせ、苛立ちを隠せない様子だった。


「スタッフは何をしているんだ?奴がいないなら、どこかに移動させたか何かだろう。」

「す、杉田さんがいないなんて……ありえません!記録上、彼はこの部屋にずっといたはずなんです!」

「記録上?」田村が鋭い目つきで問い返す。「本当にずっとここにいたのか?最後に確認したのはいつだ?」

 スタッフは口ごもりながら答えた。

「昨日に見回りをした時には確かに……それ以降、直接確認はしていませんでした。でも、彼の行動パターンから、ここを出るなんて……」

 その説明に田村は苛立ちを隠さず、声を荒げた。


「丸一日もの間。確認していなかっただと?どういう管理をしているんだ!」

「落ち着いてください。こんな異常事態で全てを完ぺきに行うなんて無理ですよね。まして、ここは危険な場所なんですから。それよりも、今は今、やれることをやらないと。」

 明松が冷静に割り込んだ。


 明松は素早く壁に描かれた文字や紋章に目を向け、スマートフォンで撮影を始めた。その動きを見た田村が苛立たしげに口を開く。


「杉田がいないのは問題だが。これを見ろ。完全に狂っている。杉田がこの病院に及ぼした影響を考えれば、奴が犯人で間違いないだろう。」田村の声は自信に満ちていた。


「そうだな。」

 石田が静かに頷く。

「これだけのものを描くエネルギーを持ち、他の患者たちに影響を与えているとすれば、奴が事件の中心だろう。」


 一方で、明松は部屋を慎重に観察していた。スマートフォンで写真を撮りながら、壁に刻まれた文字や紋章をじっくりと分析する。その視線には、懐疑と観察の鋭さが滲んでいた。

「待ってください。」

 明松が口を開いた。


「この異様な部屋を見て、杉田を無関係だと言えるのか?」

 田村が苛立ちを隠せない様子で反論する。


「無関係とは言いません。ただ、事件の核心は彼ではない可能性があります。」

 明松は壁の一部を指差した。


「これらの図形が不完全なものばかりである一方、何かを成し遂げる意図が見られる形跡はありません。それよりも、中野さんの部屋を早く調べるべきです」

「中野が重要だというのか」

 石田が驚いたように眉をひそめる。


「奴はただの失踪者だ。だが、杉田の部屋を見ても、奴が周囲に強烈な影響を与えているのは明らかだ。」

 田村が壁に描かれた乱雑な模様を指し示した。


「これが証拠だろう。杉田は間違いなく他の患者たちに影響を及ぼしている。」

「その可能性は否定しません。」

 明松は冷静に答えた。


「ただし、事件の発端が彼だったかどうかは別問題です。杉田が教祖的な立場にあるのは確かですが、その教義や行動の元となった人物がいる可能性があります。そして、それが中野であると考えています。」

「そんな馬鹿な話があるか。」

 田村は声を荒げたが、明松は動じることなく続けた。


「中野が静かであること、部屋に何の痕跡もないことが逆に重要なんです。彼が事件を引き起こす直接的な行動をしていないのだとすれば、全ての影響を間接的に与えている可能性が高い。杉田がただの表面的な存在である場合、中野が事件の真の中心となっているかもしれません。」


 田村と石田は顔を見合わせたが、二人とも納得しきれない表情だった。それでも、明松の冷静な分析に一理あると感じているのか、次の調査に進むことを決意する。


「分かった。」田村が渋々と口を開いた。

「まずは杉田の部屋を徹底的に調べる。その後で、中野の部屋にも目を向けてみよう。ただし、杉田が中心だという仮説は捨てていない。」


「もちろんです。」

 明松は静かに頷き、カメラを手に再び部屋の中の詳細を記録し始めた。


 三人は最後にもう一度部屋を見渡し、手分けして模様や物品を詳細に記録した。やがて部屋を出ると、廊下の先に漂う冷たい空気が一層その場の不気味さを際立たせていた。



ページ数のインフレが止まらない。

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