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リンゴタウン 3

8話 リンゴタウン 3


 朝一番、馬小屋の馬車に来た。


「オハヨージャン! 遅いぃ夜の約束よ」



 保安官事務所。


「本当に行くのか……ハナ」


「ああ。ハンナはココで待ってろ」

「ヤダッあたしも行く!」

「危険だし、その格好じゃ」


 保安官が、室内に干してあるズボンを取って。


「私の貸そうか?!」


 そのデカいのをハンナに履かせる気か。


「気をつけてな」


 保安官と双子に送られ、ボクは町を出た。


 結局、ハンナは保安官にズボンを。

 シャツは助手の双子に。

 保安官のズボン、さすがにデカい。おもいっきりベルトでしめて、すそは折り、ちょっと不格好だがドレスよりましな格好にはなった。


「ハンナ、ちょっと手綱を頼む」


 ボクは、荷台に行って幌をはずし、棺のフタを開けた。中にあるソーラーパネルシートを出して棺の上にひいた。


「何してるの?」


「武器に太陽エネルギーの充電さ。最近使ってないから、補充もしてない。きみに持たしたスタンガンも太陽光で充電するんだ」


「よくわかんないけど、子供の頃に見たジャンの武器凄かったの憶えてる」


 3時間くらいでいっぱいになる。

 たしか、鉱山までは半日かかると。


 その前に蛮族か。


 まともに道を通ったら崖のから襲われると保安官が。

 崖の上から先に行ったとこ部落があるらしいと。


 崖の下の道を行く手前に馬車を停め、まだ充分ではないが2、3武器を持ち馬車を降りた。


「ハンナは留守番してて、すぐもどる」


 崖になる前のゆるやかな斜面を登り上に着いた。道とは逆には森がある。

 部落は、と思ったが森の入口あたりに小屋があった。


「もう今日で最後だなぁアニキ」

「このところ町の連中も蛮族に怯えて鉱山に行こうなんて奴はいねぇからな」


「アニキは仕事終わったら、どーすんだ?」

「約束の金もらって、女買いに行くぜ俺は」

「オレも。町の酒場にスゴくカワイイ娘が居ると聞いたぜ」

「ああ、らしいな。かなりの上玉らしい」


「アウッ!」

「どした、ヴァン! ヒィッ!」


 二人をスタンガンで気絶させ縛り上げた。

 蛮族はこいつらか?

 まあこんなコトだろうと思ったが。

 壁に十数個の面があった。腰に付けるボロ布や皮で作った服が小屋の奥に積んであった。


 もう蛮族は出ない。

 小屋に火を点けて馬車に戻った。


「シルバー・プールの客が言ってた。鉱山の昼飯はマズいって。でも鉱夫の飯よりマシだって」

「酷いあつかいされてそうだな町の男たち」


「ムチで鉱夫をたたき手にマメが出来たと見せた客もいたわ」


 町の人たちを早く助け出さないと。


「ねぇジャン、ココは誰もいないわ。キスしよ」

「オイ、ハンナどこさわってんだ」


               つづく

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