狂気な鉱山3
65話 狂気な鉱山3
「ビリーたちが事務所の中に入った。しばらく何の変化もない」
「あ、ビリー・ワイルドが女を連れて出てきた、あの女はなんなの?」
オペラグラスで見ているアウトローレディースのベルはビリーさんが気になるらしい。
ほぼ裸にやたらと宝石類の王冠、腕輪、首飾り足輪。腰に巻いてる宝石の腰巻きみたいの。あれが生贄の衣装なのか?
「あの女の人は吟遊詩人のローラ・レイだ、ビリーさんの彼女とかじゃないよベル」
「あ、そう」
ベルはボクを見てにっこりと微笑んだ。
「博士たちも出て来た。見えるのか? スザンナがこっちに手を振った」
さて、一発ぶちかますか。ボクはここまで苦労して持ってきた棺の武器箱から、まえにもここを襲撃した時に使ったブラスター砲を事務所の二階に発射した。
二階は前回の襲撃で半壊してたので大破した。
アスカやダイゴたちがビルから出て来た。
次は一階に、二発連射。
アスカたちを追って出て来た灰色の男たちも爆破に巻き込んだ。
「派手にやってくれるね、あたしの分も取っといてよ」
ジェーンはマシンガンを地面に置き腹ばいに。
大破した事務所から灰色の男たちが、ライフル片手に出て来るのをジェーンが撃ちまくった。
「見て、アレは!」
事務所の瓦礫の上になにかが立ってる。人より一周り大きな奴は、大きなコウモリのような翼をひろげ飛んだ。
「アレは、グレイ?」
奴は、いったん上空に飛び上がり、ボクらの頭上からカギ爪のついた足から降りてきた。
「ふせろ!」
「キャー!」
「ハンナ!」
ハンナが捕まりコウモリ男は上昇した。
ハンナは持っていた銃で奴を撃った。
ひるんだ奴は上空でハンナを離した。
「ジャン! 助けて〜」
「ハンナ!」
崖より離れた所に落ちていくハンナ。
「おい、無理だ!」
ボクは崖からジャンプして、ハンナを受け止めようと飛んだ。
「ハンナ!」
「ジャン!」
とどかい。なんとか、ハンナの手を掴んだが。おしまいか、このまま地面に激突だ。だったら、ボクが下に。
「こっちも援護よ、ジャン」
ボクたちは、ダイゴの腕の中に落ちた。
目の前にはメロディの顔が。
「助かった。ありがとうダイゴ」
「間に合って良かったわ」
ダダダダダ ダダダダダ
ジェーンが空飛ぶコウモリ男を攻撃するが、当たらない。
アスカが、素早く崖を登るのが見えた。
崖の上に立った、アスカを急降下でカギ爪が。
アスカが、コウモリ男と上昇した。
舞い上がっ奴を撃つのをやめたジェーンだ。
アスカがコウモリ男にしがみついてる。
「おまえは、グレイか」
「アスカとかいう娘、いつぞやのおかえしとその背のお宝返してもらうぞ」
「ナニを、この宝刀はもともと父のだ、なんでおまえに返す必要がある」
コウモリがきりもみで飛んでアスカを振り落とするのが見えた。
落ちる時にロープを投げた。ロープは岩に。
アスカは崖を走り降りた。
コウモリ男は低空飛行で坑道につっこんだ。
「穴に入っちゃたよ」
「ハンナさん、大丈夫ですか?」
「スザンナの方こそ」
二人が抱き合って喜んでるとこへ、博士が。
「あいつは邪神を復活させるつもりだ」
「でも、パパ生け贄がいるのでは? あの女の人はもう」
「生け贄は、貢ぎ物にすぎない」
「あら、わたしは貢ぎ物だったの。デザートみたいなもんだったのかしら」
まったく危機感のないローラは、生け贄から逃れられるのを知っていたのか。
いつ見ても不思議な人だ。
「見て、人が」
信者の集団が鉱山に着き。皆、坑道を目指した。
「ホントの生け贄はあの人たちだわ」
この少女は何者だ? 顔はアスカと同じような。アジア系。星の毛布を巻いて、なんだか怪しい雰囲気をただよわせてる。
「彼女はリリス・リー。東洋系の魔女よ悪い人間じゃない」
そのリーという娘をボクが不信そうに見ていたのでアスカが教えてくれた。
なんか、初めてあった頃より優しさみたいなもの感じたアスカだった。そういえば久々だ。
一度グレイを討ったと聞いたが。
「ジャン、なにボーッとしてるの」
「イタタタ耳を引っ張るなハンナ」
「見て穴から白い煙が」
「煙じゃないな、アレは冷気だ、あの象のような邪神が復活するのか?」
と、ルーカス博士が。象のような邪神だって!
坑道の周りに居た信者たちが冷気にやられたのか倒れだした。
坑道から激しい勢いで冷気が吹き出すと同時に。
イヴォオオオオーン
と、なんともイヤな奇声が聞こえた。
つづく




