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グレイ暗殺 2

30話 グレイ暗殺 2


「停まってくれ」


 町の出入り口に保安官たちが居た。


「町から出るのかな?」

「はあ、ここでの用は済んだでな」

「あんたらは、なにしにココへ」

「旅の休みと必要品の買い込みじゃ」

 

 保安官はちょと考えてチコたちを見回した。

 受けこたえはモンコ爺にまかせた。


「メキシカの子供に老人二人、そっちの馬の上の娘は先住民か?」

「いや、娘は先住民ではない」

「おかしな組み合わせだな。オイ、ジェロ。こっちに」


 保安官の後ろにいた、見るからに先住民の長髪の男が来てアスカを見た。


「娘、先住民違う」

「保安官、ちょっといいですか」


 助手のメガネをかけた若い男が。


「君はチャイニーズか?」

「いや、あたしはチャイナの人間じゃない」

「もしかして、チャイナより先にあるジパングから来たとか?」

「おい、ロイ。何処だそのジーパンって」

「保安官、知らないんですか。噂に聞く黄金の国ジパングを」

「父と海を渡って来た。あたしはまだ幼かったら国の名前はしらない。し、父も語らなかった」


「すまん、話しがそれた。あんたらも昨夜神父が殺された事件知ってるな」

「ああ、朝から町中が大騒ぎだ」

「疑うわけじゃないが、昨夜は」

「ノアの店の二階の部屋でぐっすりじゃ。女将に聞くといい」


「保安官、娘の腰に剣が」

「あれか、あれは娘の護身用じゃよ、いざとなったら自分の腹を斬る」

「戦うんじゃないのか?」

「小娘だからな、身が危なくなる前にの」


 と爺さんは腹を切るまねをする。


「悪かったな、じゃいい旅を」


 町を出てゆく馬車の後ろで義手の男が、ない手を上げて笑った。


「奴ら行かしていいんですか?」

「子供に若い娘、老人二人。一人は足が悪く杖を。もう一人は片目片手片足の不具者だ、大の大人の首をとれそうな奴は一人もいない」


「しかし、首がないのはどうしてだ? わしが保安官になってから、はじめての猟奇殺人事件だ。頭が痛い」


 老人たちが出ていった方向とズレた道を通り馬車がやって来た。


「おや、保安官じきじきにお出向ですか? 町で何か?」

「ちょっとしたな。おまえたちは何処から来た」

「旅の途中で、近くに盗賊団がいると聞いてまわり道をしてきた」

「では、昨日は町には居なかったんだな」

「今、ココに着いた」

「では通るがいい。ゆっくりしていけ」


 その馬車はメロディ姉弟とビリーだ。



「何かあったなあれは……。どうする」

「はじめに仲間を搜そう。とりあえず酒場へ行ってみましょう」


「メロディ、食事しようハラヘッタ」

「あ、そうだった」


「ねえ、そこの人」

「私かい」

「そうよ、食事がしたいんだけど」

「この町にはレストランはないよ、食事なら『ノアの店』へいくといいだろう……まえにも誰かに聞かれたな。私は聞かれやすタイプなのか……」



「片方のメガネが黒いじいさん、足の悪い」

「そうだ、知ってるかい?」

「ああ、あんたらが来る少し前にたったよ」

「ええ、たった?」

「先住民みたいな娘とメキシカの子供と片手片脚が不自由な爺さんもいたな。あんたらの仲間かい?」


「あ〜そうか、一足遅かった」


 ビリーは、メロディとダイゴが食事しているテーブルへ行き。


「モンコ爺さんたちは町を出たそうだ」

「ビリーさん、こっちは、とんでもないコトを聞いたわ。さっきまで居た隣の客が、グレイ・ブルーレスが殺されたと」

「なに!」


 つい大きな声が。客の注目が。


「それは、アスカたちがグレイを殺って、この町を去ったってことか。メロディ、ダイゴ。町を出よう」


               つづく

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