王国騎士
しばらく更新出来ませんでしたが久しぶりです
朝目覚める
エイミは隣で睡眠
「…なんか仕事しろよ」
訓練に向かう
………
訓練場に着くと、他のメンバーは集まって居た
王国騎士は全20の部隊で別れていて、隔週で中にある訓練場と外の訓練場を使う
一つの部隊につき、5人〜8人
全170人居る
姫と王国内部の守り、見回りはこの170人でやる事になっている
「んっ、んっ」
準備運動のストレッチを軽くしておく
今回は1〜10の部隊までは外の訓練場
俺はアネットの部隊に所属しているんだが…今だに部隊のメンバーが誰かわかっていない
一つの部隊で集まる事自体が少ない、基本は俺が部隊に入ったばかりでアネットと二人で行動する事が多い
アネットの部下と言う事であの鬼女ことリリィは多分同じ部隊だろう
俺とアネット、リリィで三人だ
少なくとも後二人は同じ部隊のやつが居る筈なんだが
「…誰だろ」
周りを見回しても知らない奴ばかり
リリィを見つけたが
「…」
無言でこっちへ来るなオーラをバリバリ出してやがる
…………
訓練教官はアネットの担当になっている
いつもの様に訓練場を走る事から始まる
それが終われば
基礎鍛練
腹筋や背筋、腕立て伏せにスクワット
あらゆる基礎的の鍛練をする
次に木刀の素振り
重心がブレていたり、姿勢がままならない場合はアネットに指摘箇所を直される(ほとんど俺だけだが)
そんな訓練を朝から夕方過ぎまでやる
…………
「…疲れた」
部屋に戻ってベッドに寝転ぶ
朝から訓練に出て戻って来たにも関わらずエイミは未だ寝ている
飯は食堂が開いており、常時なにかしら食べ物があるのでいつでも行ける
そのせいか訓練が終わってから軽く寝て、深夜にエイミと飯を食べまた寝るというあまりにも不規則な生活が続いている
今日の食事は野菜スープと肉を挟んだハンバーガーみたいな食べ物
「あんぐっ」
でかい口を開けて噛り付く
「なかなか美味い」
ソースがトマト風味?な感じ、少しあっさりしてる気がするが肉厚でボリュームもあり食べごたえはある
「…」
周りにも何人か人は居た
食堂は色んな人間が使う
俺達みたいな王国騎士の人間もいれば城で働く人間も来る
沙織みたいな上に立つ人間は部屋に料理を持ち運ばせてるようだ
まあ沙織自身は普通に食堂で食べたいらしいんだが、上に立つ者として一応そういう暮らし方しなければならないらしい
…なかなかめんどくさそうな生活だ
「ふぅ…ごっそさん」
スープを飲み干す
「おまっ、早いぞ!」
エイミはまだ半分までしか食べていない
「待ってるからはよ食え」
「はあ…」
何故かため息をつかれる
「ゆっくり食べれる時にはゆっくり食べるべきだぞ」
…言う程早く食べた覚えもないのだが
…………
エイミが食べ終わり、大浴場に向かう
この世界でも風呂があるというのには軽く驚いた
なんとなくこういう所では水浴びだけな気がしていたからだ
まあ、アネットやエイミの話ではこの世界に来るのは俺が初めてな訳でもないらしいしこういうのが合っても不思議ではない
「はあ」
ゆっくり湯船に浸かる
昼間にここは掃除されるが、それ以外は基本開放されている
男風呂、女風呂分かれているので好きな時間に入れる
城内部に住まう人間は一人一人過ごし方が違うのでほとんどの施設は一日中開放されていたりする
俺に与えられているのは客間なので、そこら辺を考慮してか自室に風呂はある
だけどたまにはでかい風呂に入りたい
エイミなんかは一人でゆっくりするのが好きみたいなんで、もっぱら入るのは自室だ
…………
一時間くらいボーッとした後、風呂から上がる
そして着替え終わり、脱衣場から出る
「ふぅ」
廊下が涼しい
「だあああああああ!!!!」
そんな事考えながら部屋に戻ろうとしていると、風の如く風呂場に突入する奴がいた
「おい!」
声をかけられる
「リリィ…?」
いつもは邪魔なのか髪の毛を結んでいるリリィが風呂上がりなのか下ろしている
「どうしたんだ?」
「中に誰か入ったか?」
「ん…あぁ」
「悪いが、そいつを摘み出して来てくれないか」
そんな事を言われる
「なんで?」
「覗きだ」
うわぁ…
今どき風呂場を覗きとかする奴居るのかよ…
「で、なに…そいつ連れてくればいいの?」
「あぁ」
「はあ…ちょっと待ってろ」
………
また脱衣場に戻る
「おーい、覗き出てこーい」
「覗き言うな!」
風呂場からそんな返しが帰ってくる
「…あー、なんだお迎え来てるぞ」
風呂場から一人の男が出てきた
「追い返してくれよ…」
すがるような目…男だからかまったく嬉しくない
「追い返すって言ってもなぁ…」
あいつキレると怖いし…
「覗きなんだろ?お前が悪い、それでいいだろ」
首根っこ掴んで引き摺る
「だああああ待て待て待て待て!!」
じたばた暴れだす
「んだよ、俺は早く帰って寝たいんだよ…」
「ここで捕まったらダメなんだって!部隊内ですらその事でネチネチ言われるの嫌なんだよ」
ネチネチ言われるのはこいつが悪いからなんだろうが…
「…お前リリィと一緒の部隊なのか?」
「あ?そうだけど…?」
こいつが俺と同じ部隊の奴かよ
リリィに加えて変態とはまたキャラがキツい部隊だなぁ…
「なんで覗きなんかしたんだよ…?」
「だって知ってる女の裸って興奮するだろ!」
首根っこ掴んで引き摺る
「待て待て待て待て待てって!」
どんだけ待たせたいんだこいつは
「頼むって…なあ?同じ男だろ?助け合いだろ?」
めんどくさいなぁ…
「…わーったよ、ここにいろ」
「マヂで!?サンキュー!」
早く帰って寝たいのに…
…………
脱衣場から出るとリリィが鬼の様な顔をして立っていた
「悪いけど、居なかったわ」
「…お前、隠してるのか?」
うわーバレてるー
「あー…」
「隠し立てるとお前も不幸な目にあうぞ…?」
…………
「リリィ帰ったぞ」
「うぉっし!ナイスだ!」
肩を叩かれる
「あんた名前は?」
「一樹だけど…」
「一樹か、俺はカノンだカノン・バッセア」
「そ、そうか」
「じゃあな、恩に着るぜ」
そう言って脱衣場の扉を開け出ていく
「やっと出て来たか」
リリィの声がここまで聞こえてくる
「え、ちょっ!はあ!?」
カノンが驚いた声を出す
「おぉぉぉい!一樹!どういう事だ!こんの裏切り者!あ、うあああああ!!!」
悲鳴と恐怖が入り交じった声が遠ざかって行く
脱衣場の外にもう二人の姿た無かった
……………
「お帰り」
部屋に戻るとエイミはホットミルクをちびちび飲んでいた
食堂から持って来たのか…
「ほら、主も飲め」
笑顔で渡される
「ありがと」
ホットミルクと言ってもこの世界に牛はいない…まあ牛みたいなのがいるが、なんの乳なのかわからない
皆飲んでるし害はないだろう…元の世界で飲んでいた牛乳より美味いのがそう思わせるのもある
「…ずずっ」
音を立てて飲む
「あちっ…」
猫舌なのか毎回そんな事を言っている
食べ物も飲み物も元の世界とあまり変わらないのに何処か違う…なんか不思議だ
…………
次の日、アネットと街に出ていた
今日訓練は休み
街全体も把握したし出る必要も無かったのだが、今回は部隊として街の見回りだ
アネットに案内してもらっていた時も見回りのついでだったのだが、俺としては初めて見るものばかりであまり見回りとしての印象はなかった
「つか、見回りってする必要あんの?」
「…お前は…」
頭を抱えられる
「…まあ、見回り自体は警戒の意味でやっているのはお前でもわかるだろ?」
「お前は俺の事を猿かなんかと勘違いしてないか?」
「街を見回る理由はそれともう一つある」
華麗にスルーされた!
「国に居る住民達を安心させるのももう一つの理由だ」
「安心…?」
「この国も結構な歴史だ、敵も多いからな…よく内部で戦闘があったりする」
「ふ〜ん…」
物騒な話だな…
「って、それって俺が狙われてるせいもあるんじゃねぇのか?」
「まあな」
うわぁ…
…………
結局その日は何事も無く見回りは終わった
「そう言えば、お前まだ部隊の奴らと会った事ないだろう?」
「ああ」
「一応、お前の事は話を通してあるんだが…そろそろ面通ししておいた方がいいかもな」
カノンとかリリィとか…変な奴らばっかな気がするんだが…
「どうした?」
「なんでもないです…」
……………
訓練の日
いつもより早めに行く事になっていた
アネットがメンバーを紹介してくれるらしい
「ああああ!!!」
カノンが大声をあげる
「裏切り者!!」
なんて言われようだ
「知り合いなのか?」
アネットがカノンとリリィ…あともう一人、白髪の女を連れて来ていた
「あー…まあな」
「そうか…じゃあ、二人はもういいか」
アネットが後ろに立っていた白髪の子の肩を持つ
「は、ひ…!」
俺の前に押される形でくる
「あ、えと…る、ルチア…コムーネ…ですっ!」
「あ、あぁ…」
緊張かなんなのか、顔が真っ赤に染まり下を向いてしまう
「ルチアは恥ずかしがり屋だから」
カノンが言う
「えーと…一樹だ、よろしく」
精一杯の笑顔
「は、はひ!」
物凄い勢いで後退される
俺の笑顔はなんなんだ
「あと二人居るんだが…一人は今外に出ている、もう一人は…まあ気分屋なんだ、そのうち会う事もあるだろう」
投げやりだなおい
「つーかまとまりがねーな、この部隊は」
「バカにしているのか…?」
「お前は俺が何か言ったらそういう風にとらえる訓練でもしてるのか?」
ここに来てリリィが言葉を発する…こいつは被害妄想癖があるのか?
まあ俺の言い方も悪かったのだが
「一人は戻って来たら改めて紹介する」
「わかった」
「それと…一樹、少しの間リリィと行動できるか?」
「んなっ!?」
俺が驚いたと同時にリリィが変な声を出す
「な、なんでだよ?」
「用事が出来てな、私が外に出ないといけなくなった」
なんてこった
「しばらく訓練つけられなくなるが…まあ2、3日で帰ってくる」
「で、でも姉様!」
リリィが抗議しようとするが
「頼まれてくれるか?」
「はいっ!」
条件反射並みのスピードで答える
……………
明日の朝からアネットは出発する
アネットのいない間はリリィと二人で見回りをする
…リリィがキレて刺されないか心配なんだが
アネットが出る程の用事と言うのがどの程度のものなのか
軽く嫌な予感がする
…………
朝
憂鬱だ…
「どうした主?」
エイミに心配される
「…エイミに言ってなかったが今日からしばらくリリィと一緒だ」
「あー…主が苦手そうなあの女か」
「別に苦手じゃねぇよ」
「そうかそうか」
…なんか腹立つな
…………
部隊にはそれぞれ一部屋設けられる
ミーティングや、部隊内での待ち合わせ、その他色々この部屋で行う
で、その部屋でリリィと待ち合わせしているんだが
「来ねぇ」
待ち合わせの時間
10分くらい過ぎている
「はあ…」
そんなに嫌われてるのか?
「主、どうする?」
「どうするったって…」
待つしかないんだが
「…寝ていいか?」
ベンチに寝転ぶエイミ
「あー、寝てろ寝てろ」
「ふあ…後で起こしてくれ…」
「…」
よく考えたら普通逆じゃねーか?
………
30分後
こんな事ならリリィの部屋の場所聞いておけばよかった
「ふあぁ」
エイミの寝顔を見てたら眠くなってきた
ふわふわとしたまま、あくびが止まらなくなってしまう
眠さが高まって来てベンチに寝転ぼうとして…
バンッと勢いよく扉が開いた
「す、まない!!」
リリィが息を切らしながら入って来た
ぼさぼさの髪でポニーテールに結ぶ前なのか結んで失敗したのか、リボンが髪に絡まった風になっている
「んあ…あー、リリィか…」
眠気がいい感じに来ていたので一瞬誰だかわからなかった
「はあ、はあ…ね、寝坊してしまった」
こいつ案外ドジやらかすんだな…
「まあ、それはいいから…早く髪結べ」
「え?…あぁ!?」
…この反応だと結んで失敗したんだろうな
…………
髪を結び直したリリィを連れて街を進む
「…」
さっきまであんなに可愛いかったのにまた無言に戻ったリリィ
「…なんだ?」
そして冷たい
「…今日さ、朝来なかったから嫌われたのかと思ったぞ」
朝の事をぶり返されたからなのか不機嫌な顔をしながら
「…嫌いは嫌いだ、お姉様に頼まれたから約束を守っただけだ」
そんな事を言う
「さいですか…」
「お前こそ私の事が嫌いだろう?」
こっちも見ずに真正面を向いたままそんな事を言ってくる…ちゃんと警備しとんのかこいつわ
「…って、誰がお前の事嫌いだって言ったよ」
「…」
こいつは何を言ってるんだ?って顔だ
「俺は、お前のこと嫌いじゃないぞ」
「あ、そう」
なんてやつだ…!
「主」
「あー、なんじゃいなんじゃい」
─────
「主」
後ろを歩いていた刀の少女があいつに声をかける
「あーなんじゃいなんじゃい」
少女は屋台にあいつを連れていく
「はあ…」
警備なのに何を考えてるんだあいつらは…
だいたい…
私が思っていた伝説と違いすぎる
この国では有名なあの伝説
あいつがそれに該当するらしいが…信じられない
アネット姉様もあいつの事は気に掛けていた
「…」
本当にあいつが…
ガーディアンなのか…?
─────
「エイミ…それが最後だからな」
「むぅ…」
目につく食べ物に片っ端から食べに行くので言っておかないと金が無くなるまで無尽蔵に食べる気がする
俺の手持ちの金は王国騎士として一応貰ってはいるが、ほとんどエイミの外での食費になっていく
恐ろしい子だ
「…リリィ?」
さっきから微妙に不機嫌なままのリリィ
「なんだ?」
言葉にトゲがある…
「怒ってる…?」
「別に…そろそろ見回り終わらせるぞ」
「あ、あぁ」
……………
「はあ」
部屋に戻ってきてすぐにため息
「どうしてそこまで嫌うかねぇ…」
俺がなんかやったのか?
「うーん…」
わからん
…………
前書き通りしばらく更新してませんでしたね、どう書くか悩んでたのと学校やら仕事始まったりであんま書けませんでした。さて、なんだかんだで13000アクセスです、なんとも稚拙で下手な文章ですがどうもありがとうございます。まあここまで読んでくれてる人がいるのかわかりわせんが(笑)まあ自己満小説なんでぇry、なんとも最近この言葉に逃げすぎです