表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/14

第9話 星柄

(ってな感じだ……)

「ふーん……」


 レーギルはこの世界の伝承とやらを話してくれた。想像してたものより何十倍も壮大な話だったので俺の頭はパンクしそうになった。


「伝承っつーかおとぎ話って感じじゃないのか?」

(伝承だ。この世界の人なら一度は聞いたことある……な)


 伝承っつってもなー……色々謎があるよな。

 ゼノンって奴が思ったことが伝承の中で描かれてるってのも謎だし……

 まずなんでそんな絵に描いたような最強ってやつが、自分が作った奴にいとも簡単に封印されるのか……よくわからねぇな。


(まぁ伝承だから真実なのかはわからねぇ……でも大体の奴らは信じてると思う)

「そうなのか」

(お前、この町に来て何か気づいたことはなかったか?)


 この町に来て思ったこと? ザ異世界って感じだなっとは思ったな……ってそれ言っても意味ないよな。なんかあったか?


「特に何も……」

(はー……答えは人がたくさんいた、ということだ……)


 人……? あーそういうことか!


「そういえばレインやサニー、アフィシナンテさんみたいな獣人とかエルフは見なかったな」

(そう! そういう奴らはゼノンが世界を破壊していた時に他の世界から人界に逃げてきた生き残りの子孫ってわけだ)

「おぉ」

(だから少ないんだ。昔よりは増えただろうが……)


 今いる世界は破壊されなかった人界ってとこなわけなのか。だからこの世界を占めてるのはほとんどが人ってことか。そういえば上の世界から破壊してったって言ってたよな……

 これは『この世界は平面説』が現実味を帯びてきたな。人界が一階エルフ界が二階……みたいなのを俺はイメージしていた。


「まぁしっかり聞いたけど俺レベルにはよくわからなかったわ」

(殴るぞ)

「わりいわりい……ためにはなったけどな」


『封印』かぁ……

 封印ってのはさ、結局解かれるってのが世界の常識だからな……出来れば俺が生きてる間は解かれないでくれ。これはフリじゃないぞ……

 俺は色々柄にもなく考えていたが、まず先に考えなきゃいけないことがあるのを思い出した。

 俺はもうすぐ1人になるのか……と俺は我にかえった。俺は今の状況を俯瞰して見ることにした。


「で問題はこれからどうするかだ!」

(は?)

(へ?)

「色々聞いたわけだけどさ……結局1番大事なのはこれからどうするかって話なのよ」

(まじ殴るぞ)

「まずはどんな仕事につくかだな……」

(冒険者だろ)

(冒険者でしょ)

「う……」

(逆にそれ以外あんのか?)

(流れ的にそうかと思った)


『冒険者』聞こえはいいけど、簡単に言えば命を懸けてお金を稼ぐって職でしょ? 名前だけ聞くと夢があって楽しそうとか思うけどさ……そんな弱肉強食の世界で俺が幸せに生きてる未来が想像できないんだが。すぐ野垂れ死ぬ気しかしない。まぁなにもない俺が懸けられるものは命しかないってことかぁ……


「ぼ、冒険者ね……い、いいじゃんー……まぁ少し鍛えてからかなー」


 そうだ……今冒険者なんてなったらすぐ死んでおわりだ。まずは強くならなきゃレベル上げだレベル上げ。


(いや今すぐなれ)

「なんでだよ」

(冒険者テスト受験の応募締め切りが今日までだからだ)

「は?」


 テストってやっぱあるのか……


「じゃあ次のテストの時でいいよ」

(次は一年後だ)

「い、いち、いちねん?」

(ああ)


 一年無職? それはダメだ絶対ダメだ。ってもこの状態でテスト受けても受かんねえよな。どうしよう……


「つかなんでそんなの知ってんだ?」

(さっき町の掲示板に貼ってあるチラシで見た)

「そんなのあったっけか?」

(おまえは見てなかったよ)

「ちょ、ちょっと待てお前らって俺の目から見てんじゃないの?」

(いや俺らはお前の見ることができる範囲がみれる)

「それもっと早く言ってほしかった!」


 それってさ例えばだけど本当に例えばだけど、俺は背中で女の子のパンツを見ることすらできてしまうというのか? まぁ物理的に見れるわけじゃないけどこいつら経由でどんなパンツ履いてるかぐらい知れるのでは?


(お前エロいこと考えてんな)


 やべっ、そういえば俺がどんなこと考えてるかはこいつらに筒抜けなのか……


「い、いやぁ、考えてないよ! うん! 考えてない!」

(そうだなーそういえばお前が崖から落ちて助けられてる時、スズってやつのパンツ見たぞ)

「どんなパンツだった!!」

(星柄)

「ほ、ほし、星柄……なんかいい!!」

(変態だな)


 星柄かー星柄……いいな星柄、うんすごくいい……

 俺は色んな星柄のパターンを想像した。


「ってバカっ!」


 俺はなんてことを考えてんだ。俺を助けるために必死で、パンツのことなんか忘れて治療してくれたのに……


(ミサカが変態ってのはどうでもいいけどさ、とにかくテスト応募はしといたほうがいんじゃない? 今日を逃したら一年後だし!)

「そうだな、行かなきゃな」


 まぁテストなら死ぬってことにはならないだろうし、受けるだけ受けてみよう。多分ギルドに行けば受けられるんだろう。サニー達が行ったとこだな。場所は町の人に聞こう。

 俺は今すぐ寝たいという考えを投げ捨て、重い腰を上げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ