総て等しく素晴らしい
さてと、危機感の確認も鍛練の承諾も得たことだし、早速実際の制御能力と魔力容量の確認でもしますかね。
コイツの魔力容量次第では出力にリミッター(変則ギア的なヤツ)をかけることになるなぁ。あの術式人に組むのこの世界で出来ればいいけど。まぁ相手に魔力自体はあるし多分うまくいくだろ。この術式がないと初心者に魔法使わせるの危なくて仕方ないからなぁ。俺自身魔力制御がうまく出来るようになるまでかなりお世話になったし。この術式知らなかったときはよその世界で戦闘するときに加減がわからず辺り一面焼け野原にして焦ったなぁ、でもあんときは転移の罠にかかってモンスターの密集地にブッ飛ばされて割りと必死だったしなぁ。うん仕方ない仕方ない。
さて、最初はやっぱり容量の確認からかな。
「それじゃぁ手始めにお前の魔力容量から確認してみるから、少し試してくれ。ちなみにもう自分の中の魔力は感じ取れるんだよな?」
「そうだな、大体コレが魔力何だなって知覚は出来てるとおもうぞ。」
「よし、じゃあまずその魔力がどれ位の量なのか確認する方法を教えるからちょっとためしてみてくれ。」
「分かった。」
「じゃあ始めに、ん~とそうだなぁ、今感じてる力の流れの中心、集まってる部分って分かるか?」
「やってみる。」一言そう言うと目をつぶり、自分の中の力の流れに集中し始めた。
まぁ、コイツならすぐにわかるだろうな。ぶっちゃけ聞いただけで魔法の構築に固定までやっちまうようなヤツだからな。その時点である程度力の流れやらはつかんでるだろうし、今更出来ない方がおかしい。しばらく待つと、
「ん?これか?よし、多分中心とやら見つけたぞ。」
「よし、じゃあそこからどれ位離れられる?そうだなぁ、ドローンで空中撮影してるみたいにイメージすると分かりやすいかもな。空からの俯瞰風景みたいな感じで。」
「わかった」
うんうん、優秀ですなぁ。ここまでセンスがいいと抽象的な説明でも自分なりに発展させて最適解にたどり着いてくれるから教える側は楽チンですなぁ。実際魔法なんで個人のセンスによるものだし、ある程度共通した骨組みから自分なりに色々構築していった方が俺的にもアドバイスできて都合がいい。しかし、長いなぁ流石にあれじゃわかりづらかったかな?そんな事を考えていると
「なぁ、聞きたいんだが普通どの位が標準値なんだ?少し具体例がないと大きさが測れないんだが。」
「あ~、そうだよな、スマンスマン。そうだなぁ、スタート時点を感覚的にサイズがはっきり意識できるもので見立ててそこから上昇、で上からの俯瞰でとらえて大きさが掴みにくくなったら次に大きいもので、また次にって感じでいってみてくれ。今からでもその感じで修正出来そうか?ちなみに標準値で例えるとそこから上昇して大体25mプール位に落ち着くんじゃないかな。」
「やってみる。」
まぁ初めてのことだしゆっくりやればいいさ。ちなみに俺は銀河の果て位かな。まさに抱き締めてって感じだな!癒されたい!
しばらく待っていると
「宇宙って綺麗だよなぁ。この壮大さ、本当に自分がちっぽけな存在に思えてくる。」
は?イキナリ何をいってんだ?あんまり容量がなくて悲観的になって宇宙にでも縛られたか?何か偉い人が人の心は地球の重力に囚われてるっていってたらしいからちゃんと帰ってこいよ?うん、ボク婆チャンにもよくいわれたからまちがいないよ!
「銀河の果てまで行ってきた。やっぱり鉄道の方が風情があっていいな。」
あ゛ぁ!?ンだとゴルァァッ!よし、戦争だ。ってちょっと待て、あんるぅぇえ?今何て言った?え?銀河の果てまでって?あれ?マヂに?何?俺並みの魔力容量ってこと!?