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奪三振  作者: 夏空 時雨
1/1

プロローグ

 "ストライク、スリー!"


 銀色のバットが空を切り、白球がキャッチャーミットに収まる。


 "ワーッ!"


 その瞬間、球場全体がどよめいた。


 選抜高等学校野球大会――通称 "春の甲子園"


 全国の選ばれし32校が紫紺の優勝旗を目指して聖地・甲子園で激突する。


 出場校の大半を占めるのは地方大会を順当に勝ち上がり、地方枠で出場権を獲得したいわば強豪。

 その中で三校だけ "ハンデを克服した" "高校球児の模範となる" といった理由で選ばれる枠があった。


 ――21世紀枠――


 特殊な理由で選出される21世紀枠と言ってももちろん成績も考慮される。

 ただメインが成績じゃない分、21世紀枠に選ばれる高校の大半が県大会どまり。

 甲子園に出場しても強豪校にコテンパンにされることの方が多く、その存在意義についてはたびたび論争の的になってきた。


 しかし今、21世紀枠で出場した高校が地方枠で出場した強豪校に勝った。


 世紀の大番狂わせだ。


――埼玉成風(さいたませいふう)のエース・植松(うえまつ)慈愛(じあい)学園和歌山(わかやま)打線を六安打完封!――


 歓喜のあまり裏返る実況の声。


 甲子園の歓声のど真ん中で校歌を歌う十八人――これが成風(せいふう)旋風の始まりだった。

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