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どうも。先日助けていただいたダークドラゴンです  作者: 紅井止々(あかい とまと)


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55話 天才鍛冶師の行方

「ワタシは、ある鍛冶師に会うためにカジャの町を訪れたのだ」


 俺の背に負われながら、テオドラが経緯を話し始める。

 とりあえずアルジージャに向かいながら話すことにしたのだ。

 あんなところに留まっていても、何もいいことがないからな。日が暮れる前に宿も確保したいし。


 そんなわけで、今もなお、テオドラは俺の背中に乗っかっている。

 当然、俺は膝の下に腕を通している。

 お尻も太ももも触ってないぞ。


「今から一年くらい前になるかな」

「結構前だな」

「あぁ。気難しい人でな。会ってもらえるまで時間がかかったのだよ」


 鍛冶師とか職人どもは、どうもそういう連中が多いよな。

 会うくらい会えってのに。


「まぁ、いろいろ苦労はあったが、なんとか鍛冶師に会うことが出来た。それが、先週の話だ」

「一年近くも交渉していたんですか? ……凄い忍耐力ですね、どちらも」


 ルゥシールがほふぅと、息を漏らす。

 確かに、聞いてるだけで気疲れしそうな話だ。


「それくらい、いくらでも待つし、どんなことにだって耐えて見せるさ。どうしてもお願いしたいことがあったのだからな」

「剣が二本じゃ足りないのか?」


 テオドラの腰にぶら下げられている二本の剣。鞘がぶつかりカチャカチャと音が鳴っている。

 鍛冶師に頼みたいことと言えば、武器の作成くらいしかないだろう。


「いや。二本で十分だ。けれど、この二本を強化してほしかったのだよ」


 強化か。


「向こうに山が見えるだろう?」


 テオドラが指を差した方向には、連なった高い山がドンと存在感たっぷりに鎮座していた。


「あの一帯は、カジャの管理するミスリル鉱山だ」


 カジャの町は、俺たちが駆け下りてきた崖よりもさらに高い位置にある。

 今テオドラが指差しているミスリル鉱山の麓に、巨大なたたら場を持つ鍛冶の町が広がっているのだ。

 黙々と上る黒煙が、ここからでも微かに見て取れる。


「ミスリルで強化か」

「うむ! その鍛冶師は世界最高の腕を持つと言われていてな、彼女に鍛えてもらった武器には魂が宿るとさえ言われいる」

「えっ!? 彼女って……鍛冶師さんって女性なんですか?」

「ん? あぁ、そうだ」

「てっきり、筋肉ムキムキの、デリックさんみたいに力以外に取り得のないゴリマッチョなオジサンかと思いました」

「……ルゥシール。ウチの兄をさらっとディスるのやめてくれない?」


 鍛冶師が女性というのは驚きだ。

 鍛冶なんて、暑くて、きつくて、危険という、過酷な肉体労働だ。女性には無理、とまでは言わないが……数は少ないだろうな。

 その貴重な女性鍛冶師が、世界最高と噂されているのか。


「彼女はミスリルを使って魔法剣を生み出すことが出来る唯一の鍛冶師なのだよ」

「魔法剣!?」

「あぁ! 何を押しても会う価値があるだろう?」


 テオドラの声が得意げに含みを持つ。


 魔法剣は、その名の通り魔力を帯びることが可能な剣だ。

 マウリーリオが造った物のように、武器自身が魔力を持つものは『神器』と呼ばれ、使用者が武器に魔力を纏わせて使用出来るのが『魔法剣』と呼ばれている。『魔法剣』は剣のみでなく、槍や戦斧などもまとめてそう呼称されている。


 ミスリルは魔力伝導率が極めて高く、魔力を帯びさせるには最適な物質だ。

 だが……その分耐久性に乏しいのが難点と言える。


 俺の剣もミスリルソードではあるのだが、この貧弱な剣では、刀身に魔力を帯びさせることが出来ない。

 そんなことをすればたちまちの内に剣が崩壊してしまうだろう。

 何を隠そう、俺が自分の剣を最初に壊したのは、魔法剣を試みたせいだったりする。一瞬だったね。炎を纏ったかと思うと、剣身にヒビが入り、あっけなく崩れてしまった。

 魔法剣にはかなりの耐久性が求められる。もちろん、それで斬れなくなってしまっては元も子もない。


 魔法を帯びる耐久性を持ちながら攻撃力も維持している魔法剣というものは、【大魔戦争】後の千年間で数本あるかないかと言われる代物だ。

 そのほとんどが伝説の武器という扱いをされている。


 俺も見たことはない。


「しかも、彼女の凄いところは、使い慣れた愛剣を魔法剣へと昇華させてくれるところにある」


 言うまでもないかもしれないが、完成品をカスタマイズするよりも、ゼロから作る方がはるかに楽で成功率が高い。まぁ、高いと言っても0.001%が1%になる、くらいの低い可能性の話なのだが。

 名剣を生み出す確率は、奇跡のそれに近い。

 すでにある剣を名剣に変えるのは、もっと難しい。そういうことだ。

 それが、魔法剣への昇華ともなると……考えるのも嫌になるレベルだ。


「もっとも、その名鍛冶師の首を縦に振らせることは、魔法剣を生み出すよりも難しいと言われているのだけれどな」


 冗談めかして言って、テオドラは苦笑を漏らす。

 その苦笑に、苦労の痕が見て取れ、相当に骨を折ったのだと容易に想像出来る。


「それで、ようやく名鍛冶師の首を縦に振らせて、さぁこれからという時だ……」


 テオドラの表情が険しくなる。

 俺の肩を掴む手に力がこもる。


「ワタシと彼女は、剣の精製に必要なミスリルを取りに鉱山へ向かったんだ」


 テオドラが言うには、その名鍛冶師は自分専用の発掘場所をカジャの町から与えられており、そこでは最高品質のミスリルが採れるのだそうだ。

 当然、関係者以外の立ち入りは厳重な警備によって禁止されている。

 警備の者ですら入り口にしか近付けないその最高機密ともいうべき鉱山に、テオドラは連れていかれたのだとか。

 鍛冶師と二人きり。険しい山道を進み、山頂が近くなった頃、その採石場にたどり着いたのだそうだ。

 切り立った崖と崖の隙間。神が意図的に隠したとしか思えないような、大自然の密室。そんな場所だったそうだ。


「人が踏み入るような場所ではなかったな。野生の獣すら敬遠するような未開の場所だったよ」


 その言葉が示すように、辺りには誰もおらず、あるのは、ぐるりと周りを囲む崖――それも、羽が生えていなければ登ることが不可能だと思えるような断崖絶壁と、そこへ至る唯一の細い細い山道。

 岩肌に囲まれた、天然の袋小路。見上げれば山の頂まで、数十メートルに及ぶ崖だけが視界に映り、鳥すら飛んでいない。


 ――そんな高所の密室で、それは起こったのだと、テオドラは言う。


「浮かれていたのだろうな。魔法剣が手に入るという喜びと、誰も入ることの出来ない採石場に連れてきてもらったという優越感に……。壁のような崖に気を取られていた、ほんの一瞬の出来事だった……」


 崖の底から山頂を見上げていたテオドラ。

 圧巻の景色に放心し、数十秒そうして自然の驚異に身を委ね、そして振り返った時……鍛冶師の姿が消えていたのだという。


「慌てて辺りを探した。と言っても、周りは切り立った崖。登るのはまず不可能で、仮に出来たとしても、一瞬で姿が見えなくなるなど有り得ない」


 当然のように、唯一の細い山道を引き返したのだそうだが……結局鍛冶師は見つからなかったのだという。


「だから、彼女をさらった賊は、あの切り立った崖を一瞬で登り切れるような、特異な身体能力を持った者だと思ったのだ」


「疑ってすまなかった」と、改めてテオドラが謝罪をしてくる。

 それを軽く受けて、俺はその状況を想像してみる。


 数十メートルの切り立った崖。

 脇道もない細い一本道。

 鍛冶師がいなくなったのはほんの一瞬の出来事だった……と。


「鍛冶師が自分で姿を消したんじゃないのか?」


 もっともありそうな可能性を口にする。

 理由は分からんが……例えば、本当は魔法剣を作る気がなく、あまりにしつこいテオドラを諦めさせるために一芝居打ったのかもしれない。

 鍛冶師専用の採石場だというのなら、テオドラに発見出来ないような隠れ場所があったって不思議ではないからな。


 だが……


「それはない」


 俺の推察を、テオドラはきっぱりと否定した。


「これを見てほしい」


 テオドラが差し出してきたのは、一つの、古めかしい『かんざし』だった。


「彼女の大切な宝物だ」


 目の前に差し出されたそのかんざしをジッと見つめてみる。

 古く、すり傷だらけだが、品のいい美しさは失ってはいない。見る者を惹きつける、不思議な魅力を持ったかんざしだった。


「母親の形見だと、彼女は言っていた」

「それを、お前が持っているってことは……」

「その通りだ。これは託されたものではない。彼女が消えたその場所で拾ったものだ」


 大切な宝物を無造作に捨てるヤツはいない。


「彼女は、何者かにさらわれたのだと、これを見て確信したよ」


 テオドラの言う通りだろう。

 このかんざしは、その際に落ちたもの……いや、違うな。


「そいつは、お前に託されたものだよ」

「……どういうことだ?」


 俺はある種の確信をもって明言する。


「鍛冶師は、自分がさらわれたことをお前に伝えるためにそのかんざしをあえて残した。お前に、確実に伝わるようにな」


 そして、そうするということは……


「お前に、『助けてくれ』と言っているんだよ」


 テオドラは信用されているのだ。

 自分の宝物を託せるほどに。

 必ず、自分を助けてくれる存在であると。


「……オイヴィ」


 テオドラが呟いた名が、その鍛冶師の名なのだろう。


「必ず助ける。土を掘り返してでも、山を更地にしてでも……必ず」


 テオドラの声には強い意志が感じられて……黙って俺たちを見つめていたルゥシールとフランカの顔にも微かな変化が表れていた。

 ……分かりやすい連中だよ、ホント。


「それで、最初に言っていた『幼女』って言うのが、そのオイヴィって鍛冶師なんだな?」

「あぁ、そうだ。ワタシも初めて見た時は驚いたよ。オイヴィはまだ幼い少女にしか見えなかったからね」

「見えなかった……ということは、実際は違うんですか?」


 実年齢と外観年齢がかけ離れているルゥシールがテオドラに尋ねる。

 その問いに、テオドラは首肯したようだ。……俺からは見えないんだが、ルゥシールの反応から察することが出来た。


「オイヴィはドワーフで、もともと長寿な種族なのだが、その上にレプラコーンという妖精と契約をしていてね」

「レプラコーンっていやぁ、鍛冶師に崇められている妖精だよな?」


 鍛冶妖精と呼ばれる連中だ。

 レプラコーンに出会った鍛冶師は、その恩恵を受けて素晴らしい武器を作ることが出来ると言われている。

 そんな妖精と『契約』している?


「鍛冶の能力を強化してもらう代わりに年齢を差し出していると言っていた」

「年齢を差し出す……ということは、年を取らないということ……でしょうか?」


 ルゥシールが首を傾げる。

 おそらく、そういうことなのだろう。

 一年という時間と共に積み重ねられる『年齢』。それを差し出すということは、そいつが『年齢』を重ねない、つまり歳をとらないということだ。


「……いいこと尽くめね」


 フランカがぼそりと漏らす。

 乙女としては、永遠の若さというものに興味を惹かれるのだろう。


「それが、千年という年月に及んでもかい?」


 フランカの言葉に、テオドラがそんな言葉を向ける。

 フランカの表情が一瞬固まる。


「オイヴィは六歳の姿のまま、もう千年もの長き時を生きているのだ。ワタシは無暗に羨ましいなどと口には出来なかったよ」

「…………失言」

「いや、最初にきちんと説明しなかったワタシの落ち度だ。だが……」


 明るい声で言い、しかし、続く言葉は真剣な声色で、テオドラが呟く。


「オイヴィの前では、そういうことを言わないでほしい」

「……了解した」

「わたしも、気を付けます」


 フランカに続きルゥシールも了承の意を表すると、テオドラは「ありがとう」と、優しい声で言った。


「辛いことも多いだろうに……オイヴィはレプラコーンとの契約を絶対に破棄しない。どうしても成し遂げたいことがあるのだと、そう言っていた」

「そんな話をお前にしたってことは、お前がその成し遂げたいこととやらの一助になると踏んだからか?」

「……驚いたな。その通りだ」


 テオドラは身を乗り出し、俺の顔を覗き込んでくる。


「意外と鋭いのだな、君は」

「そりゃどうも」


 分かったから顔を引っ込めろ。……近いんだよ。いい匂いがして、顔がニヤケちまうだろうが。


「ワタシの願いと、彼女の思いが偶然一致してね。それで、オイヴィはワタシに剣を作ってくれることになったのだ」


 魔法剣を使ってやりたいこと……

 もしかしたら、それは俺にも関係することかもしれない。

 俺の直感が、そう言っている。


「なんなんですか? テオドラさんとオイヴィさんの成したい願いというのは」


 ルゥシールの質問に、俺たちの意識がテオドラに集中する。

 たっぷりと時間を取った後、テオドラはゆっくりとその願いを口にした。


「魔界を塞ぐ結界――魔法陣を破壊したいのだ」


 マウリーリオが次元の穴に施した魔法陣。

 魔族と人間の不平等条約の証。


 この世界の魔法を司る象徴――


「……けれど、そんなことをしたら…………」


 フランカの顔色が変わる。

 まぁ、しょうがないだろうな。


 あの魔法陣は、魔界からの侵攻を防ぐ結界であり、それがなくなれば魔族が大挙して人間界を襲うかもしれない。普通の人間はそう考えるだろう。

 それに、魔導士であるフランカならもう一つの懸念にも気が付いているはずだ。

 あの魔法陣は、魔物から魔力を引き出すための契約でもある。

 その魔法陣がなくなれば……



 この世界から魔法は失われる。



 すべての魔導士が魔法を使えなくなるだろう。

『人間は魔法を使えない』

 俺がオルミクル村での授業で言った通り、魔導士は魔法陣によって「借りた魔法をただ具現化している」だけに過ぎないのだから、


「そんなことをすればどうなるか……それは重々承知している。しかし……それでもワタシは……」


 テオドラの言葉には強い意志と、多少の迷いが感じられた。

 不安はあるのだろう。

 第二次大魔戦争の引き金を引くような行為に他ならないのだから。


「そんなことを本気で企てているのだとすれば……、魔法によって絶大な地位をほしいままにしているブレンドレルと、魔導ギルド。その二つはどんな手段を使ってでもお前を殺そうとするだろうな」

「あぁ……実際に、何度も刺客を差し向けられている。今回の誘拐も、その一環なのかと疑っているほどだ」


 俺の言葉に、テオドラは同意を示す。

 あいつらはやることがいつも同じだからな。


「……あの、ご主人さん?」


 ルゥシールが恐る恐るといった感じで、俺に声をかける。囁くような弱々しい声だ。


「なんだか、テオドラさんとご主人さんの境遇は、とてもよく似ているように思うのですが……もしかして、ご主人さん…………?」

「さすがルゥシール。よく分かったな」


 俺がブレンドレルや魔導ギルドに狙われているのは、先王の死の原因を作ったからでも、現王である妹の乳を揉んだからでも、王都に壊滅的なダメージを与えたからでも、ましてや俺が『不良品』だからでもない。


「俺も、あの魔法陣をぶっ壊してやろうとしてんだよ。魔界から戻ってきた直後から、ずっとな」


 だからこそ、俺も会いたくなっちまった。

 魔法陣を破壊したいという、ただそれだけのために千年もの時を生き続ける奇特な天才鍛冶師に。


「テオドラ、力を貸すぜ。幼女の救出と、魔法陣の破壊。どっちもな」


 俺の宣言に、ルゥシールは多少驚きの表情を見せたが、俺の決定には従うつもりらしく、いつものように柔らかい笑みを浮かべた。

 対してフランカは、真っ青な顔をしたまま硬直している。

 魔法が失われるなど、これまで考えたこともなかっただろうから、まぁ、仕方ないか。


 そして。

 俺の宣言に一番驚いていたのは、テオドラだった。


「……本当か?」

「冗談でブレンドレルにケンカ売ったりするかよ」


 首だけで振り返り、見上げたテオドラの顔は、驚愕を超えて無表情に近くなっていた。

 しかし、俺の言葉に嘘がないと分かったのか、次第に笑みが広がっていく。


「ありがとうっ!」


 大声で叫ぶと同時に、テオドラは俺の首に全力で抱きついてきた。


「ぐぉっ!? だ、だから……苦し…………お前は、力加減を覚えろ……っ!」


 絞められた鶏のような声で抗議する俺の目の前に、寂れた集落……村が見えてくる。

 ああだこうだと話をしているうちに、どうやらたどり着いたようだ。

 当初の目的地。


 アルジージャの村へと。










いつもありがとうございます。


というわけで、

11話でサラッと触れた【魔力伝導率】のおさらいです。


電解質などを思い描いていただくと非常に分かりやすかと思います。

鉄は電気を通しますね。けれど、スチールウールのように耐久性に乏しい物質に高電圧を通すとあっという間に燃えてしまいます。


この世界のミスリルは非常に【魔力伝導率】の高い鉱石である反面、加工が難しく、耐久性が高いとは言えない物質となっています。

特に、物質内部に魔力が流れる際の負荷には耐えられず、内部から崩壊してしまいます。


また、ご主人さんのミスリルソードは技術の低い鍛冶師に修理を依頼したせいで、『鋳造』された武器となっており、『鍛造』された武器とは比べるまでもないほど脆弱な剣なのです。


『鋳造』――解けた鉱石(鉄とかミスリル)を型に流し込んで作る製法。

      量産が容易な反面、精度は落ちます。

『鍛造』――熱した鉱石を叩いて鍛え上げる製法。

      刀鍛冶と聞いて真っ先に思い浮かぶ、あの作り方です。

      ハンマーでカキーンカキーンとするやつです。

      作るのが難しく、また多くは作れない。失敗も多い。

      しかし、成功したものの精度は一級品。


というわけで、鍛冶師はかなり重要な役職なのです!

しかも幼女です。


思い浮かべてみてください。


襟から片腕を出し、玉の様な汗を額に浮かべながら、燃え盛る炎の前で、赤熱色に輝く鉄を、巨大なハンマーで鍛えている、幼女の姿を。


素晴らしいじゃありませんか。


『ご自由にお持ち帰りください』って書いてあったら迷わず持って帰りますよね!?

鍛造に夢中で、限界までハンマーを振るって、立ち上がったらフラフラで「しょうがないな、ほら」って背中を見せたら素直におぶさってきて、そのまま背中でくーすか眠っちゃうわけですよ!


あぁーっ! そういうの欲しい!


あ、念のため言っておきますが、ドーエンさんと同じ病気ではないです。

私は、違います。



そんなわけで、次回もよろしくお願いします。



とまと


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