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どうも。先日助けていただいたダークドラゴンです  作者: 紅井止々(あかい とまと)
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112話 ダンシング・シャドー

 小柄で巨乳なシャドーが俺たちを誘うように前方を飛んでいく。

 速度を合わせてやがるな……本気を出したらもっと速いのだろうな。


「どこまで行く気だ!?」


 俺が声をかけると、シャドーはこちらをチラリと見て、親指で前方を指す。

 王都を囲む外壁の向こう。ヤツはそう言っているようだ。


 まぁ、外に出た方が街に被害が出なくていいけど……


 高さ30メートルに及ぶ外壁を軽々と飛び越え、シャドーは王都の外へと出て行く。


「きああ!」


 上空からルゥシールが近付いてくる。

 掴まれと言っているのか、前足をこちらに伸ばしてくる。

 その前足に飛びつくと、ルゥシールは上昇をはじめそびえる外壁の向こうへと俺を運んでくれた。


 外壁の向こうには平野が広がっている。

 外壁のそばに住居や建物を作ることは禁止されている。外敵の拠点にされかねないからだ。

 また、いつか人口が飽和した際には都市の拡張も考えられる。そのためにも、ある程度の敷地は確保しておく必要がある。

 ここは、そんな理由で何も作られていない空き地なのだ。

 住居にすれば数百世帯くらいが住めそうな広さだ。


 このだだっ広い場所が、これから戦場になるってわけだ。

 シャドーが平地に立ち、こちらを真っ直ぐ見つめている。身構えるでもなく、ただ直立している。……余裕ありありだな。


 ルスイスパーダには、巨人の影が放った魔法から得た魔力が少し吸収されている。

 ……この程度の魔力では話にならんな。


 最初に斬りかかった際はまんまとかわされてしまったが……

 シャドーを斬って魔力を強奪するしかないか。


「行くぜっ!」


 俺は、余裕な態度で突っ立っているシャドーに向かって駆け出す。ルスイスパーダを掲げ、突撃する。


 あと十歩ほどで射程に入るというところで、ルスイスパーダの魔力をすべて使い風を纏う。急加速して、残り十歩の距離をわずか二歩で駆け抜け、一瞬でシャドーに肉薄する。

 確実に捕らえられたタイミングだった。

 だが、ルスイスパーダは空を斬る。


 シャドーは剣が触れる直前に体を微かに移動させた。

 わずか数センチ。それだけの移動で完全にかわされてしまった。


 読まれたか。


 が、まだ終わらせない。

 踏み込んだ右足を軸に回し蹴りをシャドーの胴目掛けて放つ。これは受け止められ、反撃に掌底をアゴにもらう。一瞬視界が揺れるが、気合いで堪えてルスイスパーダを薙ぎ払う。

 後方へ飛び退いたシャドーの後を追い、着地のタイミングで足元へ斬りかかる。しゃがんでもかわせない高さで、着地してすぐにジャンプしない限り回避は不可能だ。

 しかし、シャドーは空中でピタリと静止し、ルスイスパーダを振り抜き隙だらけになった俺の背中をしこたま蹴り飛ばしてくれやがった。


 そうか……こいつ、魔法が無詠唱で使えるんだよな。なら、空中に浮くくらい余裕か。

 つか、さっきまで飛行してたの見てたじゃねぇか。……くそ。



 キシャァァァァアアアアアアアアアアアアアッ!



 俺が地面へ激突するのと同時に、空からルゥシールが闇のブレスを吐き出す。

 シャドーは真っ黒な炎を生み出し、闇のブレスへ向けて放つ。

 漆黒のブレスと漆黒の炎が空中で激突し世界を暗黒色に染めていく。


 このチャンスを逃す手はない。


 完全に倒れ込む前に跳ね起きて、再度シャドーへ突撃する。

 シャドーは炎の向きを変え、ブレスを俺のいる方向へと受け流す。漆黒のブレスと漆黒の炎が合わさり、俺に向かって浴びせかけられる。


 ってぇ! 無茶すんなって!


 前進していた体に急ブレーキをかけ、向かってくる漆黒の混合魔法をルスイスパーダで切り裂く。

 間一髪、黒焦げになるのだけは回避出来た。……寿命縮むわ。


 しかし、ルスイスパーダに魔力を取り込むことが出来た。

 それもフルチャージだ。……どんだけ魔力込めてんだよ、こいつら。

 まさに、バケモノレベルのぶつかり合いだ。


 なら、俺も出し惜しみはしていられない。


 満タンになったルスイスパーダの魔力をすべてつぎ込んで、即座に魔法を発動させる。


「 ―― デカいの、頼む! ―― 」


 魔力を奪ってから間を空けずに最大級の魔法を発動させた。

 天を焦がすような巨大な炎の塊を叩き込む!

 魔法の発動まで一秒もかかっていない。かわせるものなら……っ!


「…………くすっ」

「なっ!?」


 シャドーは、俺の発動した魔法に、まったく同じ強さの魔法をぶつけてきやがった。

 炎と炎がぶつかり、互いに互いを打ち消し合う。

 そして、シャドーの腕からイカズチが迸り俺に襲い掛かってくるが、こいつはルスイスパーダで両断する。


 くそ、これも俺がかわせる強さに『調整』されている。

 コノヤロウ……完全に遊んでやがる。


「 ―― 頼む ―― デカいのだ! ―― 」


 左腕から荒れ狂う突風が発生し、シャドーを飲み込もうと襲い掛かる。

 と、同時に、ルスイスパーダに黒雷を纏わせてシャドーへ斬りかかる。

 一度の詠唱に二つの魔法を仕込む高度なフェイントだ。誰にでも出来る芸当じゃない。


 完璧に裏をかいたはずだった。

 先ほどの炎を迷わず相殺してきたシャドーなら、最初の突風を魔法で受けると思った。その隙に死角から切り込んでやろうと……だが、シャドーは両手で突風とルスイスパーダ、両方を見事に防ぎやがった。

 威力を抑えた結界を両手に纏い、的確に、過不足なく俺の攻撃をかわす……


 こいつ、俺の攻撃を完全に読んでやがる……いや、まるで最初から『知っている』みたいだ。



 キシャァァァァアアアアアアアアアアアアアッ!



 ルゥシールの咆哮が聞こえ、俺はその場を離れる。

 と、同時に、ルゥシールのブレスがシャドーに浴びせかけられる。

 シャドーはまたしても漆黒の炎でブレスをしのごうとする。が、今度は俺がそれをさせない。

 シャドーの炎をルスイスパーダで両断し、魔力を纏った刃を間髪入れずにシャドーに叩き込む。

 ルゥシールのブレスと、魔力を纏ったルスイスパーダの波状攻撃に、シャドーは初めて後退する。――畳みかける!


 逃げるシャドーを追撃するように魔法を放つ。―― ハロスケレイス ――

 神代魔法の一つ。無数のイカズチを発生させ敵を焼く魔法だ。

 しかし、シャドーは器用にそれらすべてをかわす。

 高速で遠ざかっていくシャドーは「捕まえてみろ」とでも言いたげに、こちらに視線を向ける。


「きあ!」

「おう!」


 ルゥシールから「乗ってください」と言われ、俺はダークドラゴンの背中に飛び乗った。

 ……今、なんか普通に会話してた気がするな。まぁ、以心伝心ってやつだ。


 ルゥシールの背に乗り、すばしっこく逃げるシャドーを追いかける。


「きあ!」


 ルゥシールがこちらに視線を向け、軽く鳴く。

 今のは……「逆鱗から魔力を持っていってください。大丈夫です、わたしはブレスで相手の魔力を奪い取れますので! 遠慮せずに魔法を使いまくってください!」……って言ってるのだろう。


「よし、じゃあ借りるぞ!」

「きあ!」


 現に、俺がそう言うとルゥシールはこくりと頷いた。


「き、きあきあぁ!」


 それから慌てた様子で何かを伝えようとしている。

 なんだ? ……「でも、そっとお願いしますね。間違ってもむにむにしちゃダメですからね!」……とでも言っているのだろう。なんで分かるかって? 顔にそう書いてあるんだよ。


 そんなわけで、俺は早速逆鱗に手を乗せる。

 ……むにむに。


「ふにゃあぁっ!?」


 ダークドラゴンが失速し、地面に激突し、すぐさま空へと飛び上がった。

 盛大にワンバウンドしたような感じだ。


「何やってんだよ、危ねぇなぁ!?」

「きしゃあああ! きしゃああ!」


 なんだか、怒られている気がする?

 ちょっとむにむにしたくらいで、心の狭いヤツめ。


「「っ!?」」


 突如、凄まじい殺気を浴びせられる。

 俺たちのさらに上空から、シャドーが接近してきていた。


 ―― バギーニャ・カーラッ! ――


 神速の光線を放つ。

 凄まじい轟音が鼓膜を振動させ、世界をぶち破るような破壊力をもって空へ昇っていく。

 そんな光線をまともに喰らってもなお、シャドーは止まらない。

 全身を魔力で覆い、強固な結界を瞬時に展開させたようだ。ダメージはほとんど受けていないように見える。……全身を覆う漆黒のマントが微かに破れただけだ。


 お返しとばかりにこちらに黒雷を放ってくる。が、それはルゥシールが旋回してかわす。



 キシャァァァァアアアアアアアアアアアアアッ!



 闇のブレスをシャドーに浴びせ牽制する。

 闇のブレスが、シャドーから魔力を奪い取っていく。その魔力はルゥシールの体内へと送り込まれ、それを俺がいただく。……逆鱗をむにむにして。


「ふにゃあぁあっ!?」

「あ、悪い。つい、むにむにしちゃった」

「きしゃああ!」

「なんだよ、謝ってんだろ!?」


 むにむに。


「ふにゃあぁあっ!? …………きしゃああ!」


 いや、むにむにした方が魔力の『出』がいいんだって。

 ほら、緊迫したシーンだし、一秒でも早く反撃したいだろ?

 焦ってるんだよ、俺も。


「…………くふっ」


 微かに、空気が震える音がした。

 見ると、シャドーが慌てた様子で口元を覆う。先ほどの攻撃で顔を覆っていたフードが破れ、鼻から下が露出していた。

 それを隠すように、シャドーはマントの襟元を引き上げ、口元を隠しているのだ。

 顔を見られたくないのか?

 なんにせよチャンスだ。


「ルゥシール! ヤツは今片手が使えない! 畳みかけるぞ!」

「きあ!」

「というわけで、――むにむに」

「ふにゃぁ~~~………………………………きしゃああああっ!」

「なんだよ!? 畳みかけるんだよ! 魔力貸せよ!」

「きしゃ! きしゃ!」

「なんだよ、むにむにすんなってのか?」

「きあ! きあ!」

「分かったよ……」


 むにむに。


「ふにゃぁ~~~……」

「おい、バカ! 落ちてる! 高度下がってる!」

「きしゃああ!」

「…………ぶふっ!」


 そんな俺たちのやり取りを見て、シャドーが吹き出した。

 口を両手で押さえ、身を屈め、肩を小刻みに震わせている。


「きあ?」

「いや、分からん……分からんが、もしかしたらあいつの弱点は逆鱗むにむになのかもしれん」

「きあ!?」

「だって、逆鱗をむにむにしたら動きが止まったし」

「きあきあきあきあきあ!」

「何を必死に首を振っているんだ? とにかく試してみるぞ!」


 むにむに。


「ふにゃああっ!」

「ぶはぁっ! ………………くくくくふっ、くふっ!」

「ほら見ろ! なんだか効いてるっぽいぞ!」

「きしゃあああ!」


 なんだよ。

 俺の読みは正しいだろうが!

 そもそもがだ、どうしてもむにむにしたくなる逆鱗の感触が悪いと思う。


「くふふふふ! ひぃ~…………バカだ……相変わらず、バカだ……」


 ポロリと漏れたシャドーの声。

 その声に、その口調に、俺は聞き覚えがあった。


「……その声…………まさか?」

「おっと! 人違いさね!」


 シャドーは慌ててマントで顔を隠し、こちらに手のひらを見せて完全拒否の姿勢を取る。

 が……


「この段階で人違いっていうヤツは、確実に人違いじゃねぇだろ!?」

「言ッテイル意味、ワカリマセ~ン。コノ国ノ言葉、チョッチェモ~ムヅカシデェ~ス!」

「とってつけたようなカタコトやめろ!」


 このアホさ加減。

 この適当さ加減。

 なにより、あの強さ。

 間違いない。


「こんなとこで何やってんだよ、お袋!?」

「まぁっ、ピドイッ! ガウちゃんまだ子供だもん! プゥ!」

「『プゥ!』じゃねぇよ! 自分で『ガウちゃん』って言っちまってんじゃねぇかよ!?」

「聞き違いだプ? 疲れ耳プ?」

「その語尾、腹立つからやめてくんないかなぁ? あと、カタコト設定どこ行った?」

「設定、ドコモ、行ッテナイ、プ」

「ごっちゃごちゃになってんじゃねぇか!」


 俺はルゥシールから借りて、間もなく「バイン!」しそうだった魔力を根こそぎ込めて突風を発生させる。

 シャドーの体を覆い隠していたマントが、猛り狂う突風に吹き飛ばされる。


「なんだい、もう! せっかちだねぇ!」


 マントの下から顔を出したのは俺のお袋――魔神ガウルテリオだった。


「もうちょっと戦闘を楽しみたかったってのにさぁ」


 不満げに頬を膨らませるお袋。……可愛くねぇよ、んなことしても。

 けど……なんというか………………ちょっと、薄い?


「ん? あぁ、この体かい?」


 俺の視線の意味を正確に理解し、お袋は俺の疑問に答える。


「あたしらの魔力じゃ、こっちに出てこられなかったんでね。影だけで遊びに来たのさね」

「影だけで……って」

「魔力は十分の一くらいになっちまってるかな? まぁ、人間の世界ならそれだけあれば十分だろうって思ってね」

「まぁ、十分の一でも十分バケモノだしな」

「誰がバケモノだい!? こんなに可愛いのに! プゥッ!」

「『プゥッ!』やめろ!」


 お袋のぶりっ子を見せられることほど、辛いことはない。


「しかし、十分の一ってハンデをやっても全然相手にならなかったねぇ、あんたは」

「お袋経由で魔法を使ってたから、俺が次に何使うか先に分かってたんだろ!? インチキじゃねぇか!」

「だったら、あたしに頼らない魔法を使えばよかったろ?」

「ガウルテリオ相手にワンランク落とした魔法で対抗なんか出来るか!」

「ガウルテリオ相手にガウルテリオに借りた魔法使ってちゃ話にならんだろうに」

「それは…………そうなんだけど」

「ま、修行が足りんわな、ぼくちゅあ~ん」


 ………………ムカつく。

 久しぶりに会ったのに、会った瞬間もうムカついてる。


「しかし、大きくなったもんだね」

「え……」


 急に、お袋の表情が柔らかくなる。

 静かに俺の目の前へと近付いてくる。

 本当に嬉しそうに、優しい笑みを浮かべている。


「最後に見たのは、お前が九歳の頃だったからね。……それがこんな……」


 お袋の手がそっと俺の頭に触れる。髪を撫で、毛先を指で弄ぶ。


「人様の前で堂々とドラゴンの性感帯をいじり倒すエロガキに成長するとはねぇ」

「きあああああっ!?」


 お袋の発言に、ルゥシールが奇声を上げる。

 ……え? 性感帯?


「なんだい? 知らなかったのかい?」

「な、なにが……?」

「ドラゴンの逆鱗は、おっぱいなんか目じゃないほどに…………」


 お袋は俺にすすすと身を寄せ、耳元で囁く。


「女の子にとって、大切な場所なんだよ」

「マジか!?」

「きあっ! きあっ! きああああっ!」


 ルゥシールが首をぶんぶんと振り乱す。

 ダークドラゴンの漆黒の鱗が、全体的にほのかに桃色に染まっている。


「あんたもあんたさね」


 俺の頭を撫でていたお袋の手が、今度はルゥシールの頬に当てられる。

 ルゥシールの顔を真正面から見つめ、お袋がにやりとあくどい笑みを浮かべる。


「何も知らないウチの息子をたぶらかして、こんな露出プレイに励むなんてねぇ」

「きあっ!?」

「くふふ…………救い難い変態だね」

「……きゅう…………」


 お袋の一言で、ルゥシールの全身から力が抜け落ちた。

 白目をむいて、ゆっくりと、体が落下していく。


「えっ!? ちょっと、ルゥシール!? 起きっ! 起きろ、ルゥシール!」


 俺の絶叫もむなしく、ルゥシールはそのまま地面へと墜落し、砂埃と爆音をまき散らした。


 ……巻き込まれて、死ぬかと思った。


「くふふふっ! くははははっ!」


 上空で腹を抱えて笑い転げるお袋を見上げ、俺は盛大に嘆息する。

 これだけの人間を巻き込んで、一国まるごと引っ掻き回して、よくケラケラと笑っていられるよな。

 まったく…………顔を見れば面倒事を持ってくる。あの頃と何にも変わっちゃいない。


「なぁ、どうだい? 久しぶりの再会は? 母さんに会えて嬉しいだろ? なぁ?」


 キラキラした目で俺を見下ろしてくるお袋。……だが。

 そういう質問で色よい返事が欲しければ、もうちょっと常識を弁えた登場の仕方をしろと言いたい。


「……涙が出そうだよ」

「くふふ! そうかいそうかい!」


 皮肉を嬉しそうに受け取るお袋を見て、俺はもう一度、嘆息するのだった。








いつもありがとうございます。


痛い母親。

身内でなければ楽しいです。

身内だったら家を出ますが……


ご主人さんに呼び出されてから、

実はいろいろ暗躍していったミーミル。

オイヴィに会いに行き、

魔導士に変装して半年ほど魔導ギルドに潜伏。

ご苦労なことです。


といっても、活字中毒のミーミルですので、

やってる内に楽しくなっちゃったのでしょうが。

意外とあちこちに顔を出していたのでした。




そんなわけで、魔神ガウルテリオ登場です。

分身ですが。


超強いのでご主人さんでも勝てないです。今は。


実は、主人公が最強なお話よりも、

主人公が絶対勝てないであろう最強がいるお話の方が好きなんです。


比古清十郎とか、

八宝菜&コロンとか、

初期の幻海師範とか、

「師匠超強い!」みたいなの、好きです。


なので、ガウルテリオは超強いです。

頼もしい味方です。

オイヴィも、ちょっと一線を画した存在ですけどもね。


まぁ、追々師匠を超えていくのでしょう。





さて、

ダークドラゴンということで、存在自体が特殊でチートなルゥシール。

実はメンバー内最強だったりするはずなのですが……あまり活躍してないですよね?


いや、ボス戦では出てきますけど……なんか、あまり戦っているイメージが……


たぶん、トーナメントとかバトルロワイヤルとかすると、

初戦あたりで負けそうなイメージですよね。


……まぁ、アホの子なんでしょうがないかもしれませんが。




でも、ヒロインはアホの子にしようと、最初から決めていたんです!

なので、ルゥシールはよくやっているんです!!


たまに、私の想像を超えるアホの子になってたりしますが…………進化しているんでしょうね、きっと。……それは悪化というのでしょうか?


ちなみに、ルゥシールの弄られキャラが定まったのは……





~ある日のオーディション~



とまと「『巨乳=アホの子』って、偏見ですよね」

P「高学歴の巨乳もいるもんねぇ」

とまと「まぁ、今回のヒロインは巨乳のアホの子なんですけども」

P「偏見じゃね!?」

とまと「アホの子巨乳は可愛い!」

P「その意見には賛同する! まったくもってそのとおりだ!」

AD「すいませ~ん。ヒロイン候補の方、お見えになったんですが……」

P「じゃあ、入ってもらって」

AD「それが、変な男に絡まれているとかで……」

とまと「大丈夫なの、それ? 助けに行く?」

AD「あ、おいでになりました」


ルゥシール「あ、あのっ! わたし、これからオーディションがありまして」

マーヴィン「『ミス・おっぱい』のか?」

ルゥシール「違いますよっ!?」

マーヴィン「あぁ、すまん。『ミス・おっぱぁ~い』のだな」

ルゥシール「言い方がちょっとマイルドになっただけじゃないですかっ!?」

マーヴィン「とりあえず、谷間を見せてみてくれ。審査するから」

ルゥシール「面接官の方ではないですよね!?」

マーヴィン「面接官ではない。が、面接官よりも、俺の方がおっぱいを見たい気持ちは強い!」

ルゥシール「そこ、誇るところじゃないですよっ!?」

マーヴィン「面接官にだけ生乳を見せるつもりかっ!?」

ルゥシール「面接官にも生乳は見せませんよっ!?」

マーヴィン「いいじゃないか! 減るもんでもない!」

ルゥシール「減らなきゃいいってもんじゃないです!」

マーヴィン「逆に、増えたらどうする?」

ルゥシール「『ギャー!』って言って、即母親に電話しますよ!」

マーヴィン「『もしもしお母さん!? この曲のタイトルなんだっけ!?』」

ルゥシール「タイトル思い出せなくて、検索かけようにもメロディしか浮かんでこなくて悶々とする時ありますけどもっ! そんな話してる場合じゃないですよ!? おっぱい増えてるんですからね!?」

マーヴィン「『もしもしお母さん!? 次の内、孔子の言葉でないのはどれ? 『1、やっべ寝過ごした』『2、おっぱいって、もはや芸術だよね』『3、フランカたんぺろぺろ』『4、ちっす! 孔子っす!』」

ルゥシール「全部違いますよ!? で、わたし、何のクイズ番組に出てるんですか!?」

マーヴィン「『もしもしお母さん!? 明日、来てくれるかな?』」

ルゥシール「もうやってませんよ、その番組!? うちの母親アルタ前で待ちぼうけじゃないですか!」

マーヴィン「『もしもしお母さん!? ……え? お父さんが詐欺に騙されて1千万の借金を背負わされた…………そんなことより、おっぱいがね……!』」

ルゥシール「そんなことよりじゃないですよ!? 一大事ですから! いや、おっぱいも一大事ですけど! って、そもそもおっぱいは増えませんよっ!」


とまと「…………」

P「…………」

とまと「この二人、採用で」

P「異議なし」




――と、こうしてヒロインと主人公が決定したのでした。


信じるか信じないかはあなた次第!!




次回もよろしくお願いいたします。


とまと


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