1話 出会い
「おい、見てみろよ!!」
「わぁ楓さんだわぁ!!」
「凄く奇麗よねぇ……」
「やっぱブレイカーは違うよなぁ」
そんな、声が少し遠くから聞こえる。
しかしそんな囁きなど耳に留めず通学路を歩く美少女がいた。
彼女は長いオレンジ色の髪をなびかせ、同じくオレンジ色の目で前を見据え道を行く。
彼女の名は吉名楓レベル7−のブレイカーである。
ブレイカーである彼女は人を引きつけるオーラを放ち、それと同時に美しくそして可愛くもある極上の顔立ちを持ち、さらには魅力的な体つきの持ち主でもあるのだった。
それらが見事に相まって彼女の魅力は凄まじいものとなっている。
全てのブレイカーが持つオーラであるが、彼女ほど人をひきつけるオーラを持つ者はなかなかいない。
しかし、いやだからこそ日常的に視線を集める彼女は周りの視線など気にせずいつもどおりである。
「おはよ、かえ」
「うん、おはようゆなちゃん」
そんな彼女に一人の美少女が声をかける。
紺のセミロングと同じく紺の凛々しい瞳を持つ彼女は西條寺夕凪
彼女もまたブレイカーであり、ブレイカーにのみ見られる変異的な髪と目の色をもつ。
凛々しくも気の強いといった、どこか近寄りがたい厳しい雰囲気を持つものの、その美しい造形の顔つきは正に美人といえスラリと引き締まった体つきと合わせ鋭い美しさを醸し出している。
楓ほどの引きつけるオーラは無いが彼女もまた別のタイプの美人であり強いオーラを放っている。
「今日はサッカーの朝練じゃ無かったの?」
「ああ、今日は放課後試合だからね私だけ大事をとって練習なしさ」
「そっかぁやっぱサッカーのレベル7+だね、すごい大事にされてるんだね」
「まあこの学校でサッカー部のブレイカーは私だけだからね・・・」
夕凪はサッカーのレベル7+のブレイカーである、そのため彼女の替えはこの学校にはいない。
故に大事な試合前の朝練でもしもがあっては困るのだ。
「もしユナちゃんが怪我とかしたら私が癒してあげるね」
「はは、あんたは精神的な方の癒しでしょ、怪我じゃ役立たずだ」
「あー、役立たずなんて酷いなあもう」
「冗談だよ、あはは」
楓は癒しのレベル7のブレイカーである。
この癒しとは所謂、癒し系やアニマルセラピー的な癒しであり、レベル7のブレイカーである彼女と会話するとそれだけで劇的に精神が癒されるのだ。
コレもまた彼女の人を引きつける理由の一つであろうか。
「おはよ・・・う」
「おはようミーちゃん」
「おはよ、ミサ」
そこに今度は赤茶色のショートヘアに同じく赤茶色の瞳を持つ美少女が現れる。
彼女の名は貴崎美里、彼女もまたブレイカーであり、小柄ではあるもののそれにより小動物の様に愛らしい雰囲気をもつ可愛い美少女である。
彼女はとてとてと二人に近づき声をかける。
「げん・・・き?」
「うん、元気だよー」
「ああ、元気だ」
二人がそう返すと美里は満足げに微笑む。
「ああ、この笑顔癒されるわー」
「本当にな、かえより癒されるぞ、絵画のブレイカーにしとくには勿体ないな」
美里は絵画のレベル7のブレイカーである。
しかし彼女の放つ愛らしい雰囲気はやはりブレイカーのオーラと相まって人を引きつける。
「皆さんお早うございます」
「ミッちゃんおはよう」
「ミツ、おはよう」
「おはよ・・・う」
そこに更なる美形が加わる。
その美少年は少しだけ長めの金髪をたなびかせ、同じく金色の優しげな瞳で気品ある雰囲気を醸し出す。
彼もまたブレイカーであり彼女たちのグループに加わっている唯一の男子だ。
紳士的な態度と、中世的な容姿、さらにやはりブレイカーのオーラが相まり女子に多大な人気がある。
「今日はいい天気ですね、ああ、そうだ今日のお昼は屋上でいかがですか?」
「そうね、そうしましょうか」
「ああ、いいな」
「それで・・・いい」
金髪の美少年、相原光秀が昼食の提案をする。
理科系のレベル7+のブレイカーである彼は頭の回転が非常に速く、こういった提案事はいつも彼の役目だ。
彼の意見に皆が賛同するとそのまま談笑を続けるのであった。
楽しげに語り合い登校する四人。
その四人に周囲の目が釘付けになる。
「うわぁ・・・絵になるなぁ」
「ああ、奇麗ねぇ」
「あの中にまざりてぇなあ」
「はぁ・・・美しい」
周囲が悩ましげに彼らを見つめる。
しかしそれも仕方の無い事。
かれら四人の中で楓を抜いた3人ですら美形で強いオーラを放つのに、そこにそこから更に頭一つ抜出たオーラを放つ楓が加わっているのだ、目を向けないというのがおかしい。
彼らにとってブレイカーとは崇拝すべき相手であり、手に入れたい宝石でもあるのだ。
彼らの魅力がオーラが能力がそうさせる。
彼らを欲しい、手に入れたい、でも釣り合わない。
そういった感情の結果が崇拝、そして羨望の眼差しなのである。
そしてブレイカーとして目覚めた者は、髪の色と目の色の変化とともにその視線を受け入れる事を運命とする。
ブレイカーの全てが美形という訳ではないが、それであっても求められ羨まれる。
ブレイカーであるうえ、美しき彼らがその眼差しを避けられるものではないのだ。
そんな眼差しを夏の日差しとともに浴びながら楓は、一つの違和感を目にする。
その違和感は自分の右斜め前方を行く一人の少年から受けた。
それは明らかに周りと違う、でも自然、しかし不自然、それでいてあり得ない。
楓は思った。
[あの子私たちを見てない?]
別に楓は自惚れている訳でも、自意識過剰な訳でも、ましてやそれに憤慨している訳でもない。
ただおかしいと感じたのだ。
楓は6歳の頃にブレイカーとして目覚め、そしてそれから10年間ずっとブレイカーとして生きて来たのだ。
その経験があるから解る。
このメンツで集まっていて一瞥もしないのはおかしい。
事実、他の人間は全てこちらを見ている。
彼だけ明らかに周りと違うのだ。
勿論例外が無い訳ではない。
しかしその例外というのは彼自身がブレイカーであると言う事だ。
そうだというのなら、彼がこちらを向かないと言うのも自然であるし、またここから見える彼の髪の色が濃いめの灰色である事の説明にもなる。
しかしそうなると逆に不自然な事がある。
それは彼からブレイカー特有の人を引きつけるオーラを感じないという事だ。
そう、少し遠くに居るといってもブレイカーであればこの距離でも十分にその気配を感じる事が出来るはずなのである。
だから不自然。
そしてあり得ない。
[この学校にブレイカーは私たち四人の他には3年の皆同先輩しかいないはずなのに]
そう、彼女達の通う学校にブレイカーは全部で5人。
楓グループの4人と3年の皆同と言う男のみである。
本当にブレイカーであるのなら周りが放っておかない。
つまり噂にならないはずがなく、従って同じブレイカーである楓の耳に届かないはずは無いのだ。
こうした点から、楓は彼の少年に違和感を感じずにはいられないのであった。
「ねえユナちゃん、あの子知ってる?」
「は?なにどの子?」
「あの灰色の髪の・・・ああ行っちゃった・・・」
灰色の少年は楓が夕凪に声をかけようとしたとき、ちょうど視界から外れてしまったのだった。
「なに?かえの好きなタイプの子でもいたの」
夕凪が真顔で何気なく楓に問いかける。
周りの生徒達がその言葉に過剰な反応を向ける。
実は能力限界突破能力であるリミットブレイクは遺伝とは全く関係ない事が研究で明らかになっている。
リミットブレイクとは全ての人間がその因子を持っており、それが起こるか否かは才能であり、10歳以内で起こる事が明らかになっている。
そのため、ブレイカー同士の子供がブレイカーになりやすいといったそう言う傾向は全くなく、つまり能力確保の為のそういった政府からの制約も無い。
つまり、恋愛そして結婚、それは普通の人間がブレイカーという名の宝石を手にする為の限られた手段の中の一つなのである。
「そ、そんなんじゃないよぉ〜」
夕凪の言葉に楓が否定の言葉を返す。
その一言に周りは安堵の息を浮かべる。
そして一同は軽く笑い合いながら周りの視線をつれて学校へと向かうのであった。
[でも、なんだろあの子?きになるなぁ・・・]
ーーー
さ、今日もカラーコンタクトを入れてと・・・
本当は髪も黒に染めたいんだけど・・・
のびる度に染めるのはめんどくさいからなぁ。
おっと、もう時間だ。
朝ご飯も食べたし、学校いくか。
ふぅ今日はいいてんきだなぁ。
ちょっと暑いけど、まあこんくらいがちょうどいい。
戦場の日差しはもっと殺人的だったからなぁ。
もう俺はこれからあんな血なまぐさい世界とはおさらばして、平凡に、平和に暮らすんだ!
そう、そもそも俺は人の上に立つ器なんかじゃないんだ。
人には分ってもんがある。
それは決して才能により分けられるものじゃあない。
分っていうのは結局、何をどれだけ本気で望むかの違いなんだ。
そうなりたいと願う奴がそうなるべきであり、そうなることができる可能性をもつ。
それをいたずらに、夢や若さで勘違いして本当の自分の欲望と向き合わず上を目指したりするから痛い目をみる。
その点俺は自分の分ってのがわかってる。
俺は多くを望まない。
平凡で平和な、普通の生活を望む。
勿論それを得るのは実は意外と大変だ。
だからその為の努力はする。
だがそれ以上は望まない。
たとえそれを手にするだけの才能が仮にあったとしてもだ。
そう!!只の凡夫に俺はなる!!
もうすぐ学校か。
確か、一時限はなんだったっけ・・・
ん?
なんか後ろが騒がしいな?
・・・げ!!
この気配はブレイカーかよ・・・
振り向かなくても解る。
奴らの気配なんて普通の奴より数倍も読みやすい。
まあ無視だな。
ブレイカーなんかと関わってたら否応無く高い地位に上げられちまう。
関わらない様にと・・・
「ねえユナちゃん、あの子知ってる?」
「は?なにどの子?」
なんだと!!!!!!!
なんてこったい、視線を感じるじゃぁないかい!!
どうなってんだ!!
なんで気配を完全に殺してる俺をブレイカー様が気にするんだ!!
やべぇ・・・とにかく対象の視界から緊急離脱だ!!
1、2、3、とう!!
っふぅ〜〜〜。
やっべー逃げ切ったぁ。
いやー戦場で培った視線を読む技術が役立ったわぁ。
やっぱ持つべきものは実戦経験だね。
・・・とにかくあいつらはこれからも避けよ。
ーーー
昼休み。
学校の屋上。
青いそら。
爽やかな空気。
爽やかで美しいブレイカー達の昼食。
草木が植えられビオトープとなっている屋上。
ここで昼食をとる者は多いが、その一番奥ばったところ。
さくらの木の下のベンチは彼女ら4人組の特等席となっている。
木漏れ日のなか、美笑、いや微笑を交え雑談を交わす彼ら。
それを他の生徒達はため息まじりに目する。
「ああ、もうすぐ夏も本番ですね」
爽やかな金髪の光秀。
「ああ、ところでミツ、貴様の卵焼きを私に分けてくれ」
凛々しい紺色の瞳の夕凪。
「きもち・・・いい」
初夏のそよ風に可愛らしく赤茶色の目を細める美里。
「ほんとだねぇ・・・」
そして、一挙手一投足に「美しい」という言葉が当てはまるオレンジ色の髪の楓。
神々の語らいか?
ここはエデンか?
彼らのオーラに当てられた一般人はそう思ってしまう。
そんな視線の中、自分の弁当のプチトマトを頬張り物憂げに空を見つめる楓。
[なんでだろう?なんかあの子のこときになるなぁ・・・]
楓は朝の登校時間に見た灰色の髪の少年が気になっていた。
何故こんなにも気になるのかと自分でもわからない。
恋?
いやまさか、顔も見てないのにそんな事があるわけないだろう。
ではなにか?
好奇心?
それに近い物があるとは思うがそれとは少しだけ違う気がするのだ。
[ふむ・・・わからないなぁ]
楓は謎の興味に困惑しながら弁当へと再び目を落とす。
そこで楓は驚愕の光景を見る。
[ご、ごはんが・・・ない!!!]
驚きの光景に思わず顔を上げる楓、そして顔を上げた先に映ったのは・・・
何食わぬ顔で、何か食っている顔の美里と夕凪であった。
「ちょっと!!ユナちゃん!!ミーちゃん!!私のお弁当食べたでしょう!!」
「ぼけっとしているかえが悪いね」
「おいし・・・かった」
悪びれもしない二人に、それをニコニコして見守る光秀。
「もぉーちょっとぉ!!」
「まぁ、お金あげるから購買でなにか買って来な」
「うん・・・お金」
「ううっ・・・全然悪いと思ってない、この二人・・・」
「ははは、それだけ楓さんの作ったお弁当が美味しいという事でしょう」
「むう・・・」
笑顔でいう光秀の「楓さんの作った弁当が美味しい」という台詞に、少しだけ気を良くした楓。
「まぁ・・・そう言う事ならしょうがないなぁ」
楓は渋々ながら納得し、二人からお金をもらうと購買へといく事にした。
「お、吉名さんひとりだぜ」
「わぁ、奇麗、かわいい」
「あのオレンジ色の髪・・・奇麗だよなぁ」
購買へと向かう道中、遠慮なく向けられる視線。
楓としてはもう慣れた物ではあるものの、やはり無遠慮に向けられる視線は気持ちいい物ではない。
やはり見られているという意識は常に離れないし中にはいやらしい視線だってある。
どこか監視されているようでなんとなく気が抜けないのである。
そんな視線の中を突き進み購買部が見える頃、一人の少年の姿が目に入る。
その少年は中庭の端の方のベンチで一人で昼食を食べている。
その少年の髪の色は・・・灰色だった。
[あの子だっ!!]
楓は目を見開くと一目散に少年の元へと向かう。
しかし、何故だろうか灰色の少年はコチラが向かおうとした時、ベンチを立ち上がり、動き出す気配を見せている。
[なんで!?私の事気付いてるの?]
灰色の少年が動き出そうとして何故かあせる楓。
何故かは解らない。
でも、なんとなく彼がどういう存在なのか知りたい。
なんなのかこの興味?
[ともかく!!顔だけでも知りたい!!]
しかし、そんな彼女の思惑とは裏腹に彼はベンチから動き出し始めていた。
まずい、灰色の少年がいってしまう!
あせる、なぜだろう!?
この興味がどうしても自分をあせらせる。
そして・・・
あせった楓は・・・
「ちょっとぉぉぉぉぉっ!!そこの灰色の子ぉ止まってぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!!!!!!」
中庭の衆人環視の中、大声で叫ぶと言う暴挙に出たのであった。
[は・・・・はっ、はっ!!恥ずかしいいいいいいい!!]
顔面を真っ赤にして取り乱す楓。
しかし、そんな楓であっても周りからみればとても可愛らしい。
だがそんな気持ちと同時に衆人はみな何があったのかと、楓が呼び止めたかの少年に注視する。
[!!あ・・・あの子が止まってこっちを見てる!!と・・・止まってくれた!!]
見れば灰色の少年がこちらをむいて固まっているのが見て取れる。
それを見た楓はなぜか嬉しくなるのを感じながら少年の元へと駆け寄る。
小走りで近づき少年の顔を見る。
そこには灰色の髪と黒い目をした自分と同じ位の背丈の少年がいた。
ーーー
ふむ。
午前中の授業も有意義だったな。
せっかく高い授業料払って名門私立に来たんだからしっかり勉強しないとな。
この中庭のはずれのベンチも人が来なくて最高だし。
自作弁当を堪能したら、このまま昼寝でもして、また午後の授業も頑張りますか!
そんな時、ふと強い視線を感じる。
ってえええええええ!!!
なんでまた今朝のブレイカーさんがこっち見てんの!!!
えええ!!
なんか思いっきりこっち向かってんだけど!!
どういうこと!?
なんか俺悪いことでもしたか!?
してないよねぇ!!??
やべえ、とにかく逃げよう!!
追われたら逃げるのは自然の摂理にして絶対の法則!!
俺は悪くない!!
追いかける奴が悪い!!
「ちょっとぉぉぉぉぉっ!!そこの灰色の子ぉ止まってぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!!!!!!」
うわぁぁぁぁぁぁ!!
まじかぁぁぁぁ!!!
灰色の子って俺しかいねぇ!!
うわぁ、みんな俺見てる!!
逃げらんねぇ!!
くそっ!!
オレンジ色したブレイカー様が小走りで向かってきやがる。
なに嬉しそうに・・・・・・・美人だ・・・な。
・・・・・・話くらいは聞いてやっても・・・いい・・・かな?
「あっ、あの!!」
「はい・・・」
ならべく普通に、普通に・・・
「あ、あ、あ、あなたのお名前・・・お、お、お、教えてください!!」
かみ過ぎだろ。
くそ・・・でも可愛いな・・・
調子狂う。
「・・・伊浦円です」
まあ・・・その可愛さに免じて名前くらいは教えてやらんでもなくもない。
「いうら・・・まどか・・・まどかさんですかぁ!!」
う・・・可愛いな・・・
なんだよこの笑顔、犯罪だよ・・・
どうした?
俺に恋でもしたのか?
・・・・あり得ないですね・・・ごめんなさい。
「あの・・・あのまどかさん・・・」
なんかモジモジしてなんか言い出しそうだぞ!!
って、やべぇ、どんどん視線が増えてきてやがる!!
くっ!!
何か言わせる前にずらからねば!!
「あのっ!!」
「はっ、はい!!」
「こういうの迷惑なんでやめてもらえますか?」
「えっ、あっ、ああ、すっ、すみません」
なぁぁ!!
そんな寂しそうな顔すんなよぉ!!
やめてっくれ!!
俺のハート小ちゃいんだぞ!!
「う、ううっ、じゃあまた・・・」
もう、いたたまれん!!
とりあえず戦略的撤退だ!!
くそ!!
覚えてろ!!
覚えてなくてもいいけど・・・
ーーー
少年が立ち去った後で呆然とたたずむ楓。
その表情はどこか嬉しげである。
[目の色と髪の色が違った・・・ブレイカーじゃないのかなぁ・・・でも]
灰色の少年の顔を見た、声を知った、会話をした、そして名前をしった。
枯れるどころか尽きる事無いこの興味。
何なのだろうこの好奇心は!!
ああ不思議だ!!
「また・・・かぁ・・・伊浦円くん・・・かぁ、ふふふ」
なぜだか口元がにやけてしまう。
吉名楓は去り行く円を見えなくなるまで眺めていたのであった。
なんなのだろうこの気持ち・・・
自分でもわからない気持ちに戸惑う楓。
何なんだよあの女!!
まったくわからない楓にとまどう円。
しかし、運命はそんな二人をぶつけ合う!!
次回!!
第二話 探す
またみてね!!