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Twilight  作者: 秋呉葉
16/39

―黄昏時の夢・現代4―

〈現代〜遥斗Side〜〉



―。消エテヨ、目障リ。―

(響く。)



―。消エテヨメイデル。―

(頭の奥。)



―消エテヨオ願イダカラ―

(何かに。)



―消エロヨ!オ前ナンカ―

(共鳴する。)




「うわぁぁぁ!……何だ、夢か。」


それにしてはやけにリアルですぐにでも。―――――殺されてしまいかねない、妙な殺気を含む声で。



「大丈夫か!遥斗!?」


駆けつけてくれた優しい、長兄の瑞希を見て少しだけ安心した。


「何事ですか?遥斗さん、まだ朝の4時ですよ?」


おっとりとした次兄悠斗。

「何なんだ、この騒ぎは…遥?熱でも?」


「イヤ…違うけど………」

冷静な口調の三男、静希に心配され少し落ち着いた。

「ん、だよ!朝っぱらから発狂してんじゃねー!!」

バタンと音をさせて入って来たのは口の悪い四男海斗


何故か、兄弟が全員揃っていることにいつも以上の、安心を覚えた。 だから。


だから思わず、遥斗は…。泣いてしまったのだろう、と思う。


急に泣き出した遥斗を見て4人の兄は驚いた。


「うわ!どうした遥斗!」

「いきなり泣かれては私達状況が判りませんよ!?」

「…どうしたよ、遥斗?」

「!!ったく、あいっかわらず泣き虫な!お前は…」


「ごっ、ごめっ、…夢で、…夢の中の言葉と声をさ、聞いたら今にも…殺されてしまいそうで…怖かった」

そう言って4人の兄達は、口々に言った。


「たかが夢、だろ?」


「忘れてしまいなさいな」

二つの励ましと、



「夢なんか気にした方の、負けだぞ、遥斗」


一つの一般論と、



「お前馬鹿?馬鹿遥斗」


一つの悪口を。



「ん…。でも、」


「「気にすんなよな遥斗、笑顔、笑顔」」


「悩んでるなんてお前らしくねぇよ、遥斗」


「俺達はお前の味方だ。」


にっこりと優しく微笑んだ4人の兄を見て遥斗はもう一度寝ようとして…………諦めた。


「…目が覚めちゃったよ、兄貴…このまま朝ごはんを食べてでかけよ?」


「そうするか、なぁ皆?」

「愛美さんに美味しくて、栄養のあるものを作って、頂きましょうよ」


「…異議なし」


「いよっしゃー!」



五人は笑顔でリビングと、キッチンのある一階へと、降りて行った。

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