表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水銀少年  作者: 草野 冬綺
21/25

菫の空を泳ぐ水魚







【時々】



大丈夫?

訊きながら

どうしてこれほど

もどかしいのだろう、と

息を詰める


君が傷を負うことを

願ってなんていないけれど

それと同時に

どうでもいい とも

ふと思ったりするんだ


ひとは所詮他人で

ひとは他人のことなど

気に留めたりしない


救いようのないほど

ただ淡々と

思う







【藍色】



藍色の空


まるで笑いながら

泣いているみたいな

曖昧な色







【アイとは】



身勝手な君

傲慢で不可侵


でも

愛してしまったら

おしまいだよね


愛することって

絶望なんだ







【雑踏にて】



雑踏の中

ぼんやりと

立ち尽くしていたんだ


俺は歩くのが

速いわけじゃないけれど

特別

遅いというわけでもない


人々は

忙しなく

通り過ぎる


なのに

俺は立ち止まったまま


どうしても

大人に成りきれずに

此処にいる


子供みたいに

泣きじゃくることも


柔らかい弱さを切り捨て

前に進むことも


出来ずに







【死】



死ね、って言われたんだ


もういいから

死ねよ

って

笑って


僕は傷ついてもいないし

悲しんでも

いないけれど


君に死んで欲しいと

思うほどには

憤ってる













評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ