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AIの本棚 本当はやめろよ!と言いたいけど他  作者: 村松希美


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9 彰(あきら)のまっすぐな日々




 中学二年生の(あきら)は、勉強もスポーツも特別に得意ではなかった。


 数学のテストはいつも補習ラインギリギリ、運動会のリレーではバトンを落とすこともあった。


学校では「凡人」と呼ばれることも多かった。




 しかし、彰には誰もが認めるひとつの強さがあった。


 それは、人に優しく、嘘をつかず、仲間を大切にする心だった。






---




 ある日、クラスで大きなグループ発表のチャンスがあった。


 優秀なチームだけが代表に選ばれるという勝敗がはっきりした場面。


 当然、勉強ができる子や運動が得意な子が目立つ。


彰のチームは、案の定「落選」した。




 その帰り道、落ち込む仲間を見て、彰は小さく笑った。




「まあ、僕らのやり方でやってみようよ。負けても面白いことがあるかもしれないじゃん」




 その一言で、仲間たちは少しずつ元気を取り戻した。


 そして彰の提案で、発表の内容を自分たちらしく、ユニークに作り上げることにした。




 結果は、学校代表には選ばれなかった。


 でも、先生やクラスメイトからは「楽しい発表だった」「彰のチームだから面白かった」と笑顔で称賛された。






---




 さらに彰の魅力は、日常の小さなところに現れた。




 廊下で転んだ小さな後輩をそっと助ける。




 困っている友達のために、勉強を一緒に考える。




 誰かが陰口を言われていると、黙っていられず、軽くフォローする。






 学校の中では「勝者」「敗者」というラベルは決してつかないが、彰の周りには自然と仲間が集まり、笑顔の輪が広がった。






---




 ある日、クラスの人気者の子が言った。




「彰ってさ、勉強できないのに、なんでみんなに好かれるんだろう?」




 彰は笑って答えた。




「うーん、別に勝つことだけが価値じゃないからかな。僕は、自分も相手も嫌な気持ちにしたくないだけだよ」




 その言葉は、クラスの空気を少しずつ変えていった。


 勝つことだけが人生じゃない――そんな価値観を、彰は自然に体現していた。







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