14 ハロウィン Trick or Treatーいたずらかごちそうかー
深春は五人きょうだいのいちばん上。
放課後になると、ランドセルを置くより先に、弟や妹たちの相手をしなければならない。
同じ団地に住む朔人は、それをいつも遠くから見ていた。
「深春、今日も帰るの早いな。俺たちと遊べないよな……」
さみしそうに坂道を下って行く、深春の後ろ姿。
朔人は、何とかしたいと思った。
──明日はハロウィン。
団地の子どもたちが仮装して、にぎやかになる日。
朔人は小さなカードを二枚作った。
> Trick
Treat
「明日、深春にどっちか選んでもらおう。
Treatなら、お菓子を買ってくればいい。
Trickなら……俺も深春の家に行って、弟たちと遊ぶ。いたずらってことで」
ちょっと顔が赤くなる。
深春のことを思うと、胸がむずがゆかった。
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ハロウィン当日。
朔人はランドセルを背負ったまま、深春を待ち伏せしていた。
「み、深春!これ、どっちか選んで!」
突然差し出された二枚のカード。
深春は英語なんてよく分からない。
「えっと……じゃあ……こっち!」
と、深春が指さしたのは──
Trick
「よし。じゃあ、今日は俺もついてく」
「えっ……なんで?」
「深春の弟たちと遊ぶ。いたずらだよ」
照れながら言う朔人。
深春はぽかんとした顔をした。
「……ほんとに?」
「ほんと。深春ばっかり頑張ってるの、見てたから」
深春の胸の奥に、ふわっとあたたかいものが広がった。
自分なんて誰も気にしてないと思っていた。
けれど、ちゃんと見ていてくれる人がいた。
「ありがとう、朔人くん」
小さな声だったけれど、たしかに届いた言葉。
朔人はちょっと照れながら、深春の横を歩きだした。
団地の部屋では、弟たちが「今日はハロウィン!」と大はしゃぎ。
朔人は一緒になって紙のコウモリを吊るしたり、手作りのかぼちゃバッグにお菓子を入れたり──
気づけば笑い声があふれていた。
「来年も、またやろうな」
朔人のそのひと言に、深春はこっそり笑った。
カードには、まだもう一枚。
Treat
──来年選んだら、お菓子は朔人の番。
そんな約束が、二人の間にそっと生まれた夜だった。
読んでいただき、ありがとうございます。
以前短編で掲載したアイデアを出してAIが書いた短編作品集です。
AI小説は賛否両論ありますが、私は青いナギの執筆中に肺高血圧症になり、AIに助けられたところもあります。
AIはあくまでも道具なので活かすかどうかは人間次第だと思います。
AIと競争したりするのではなく、うまく活用すれば良いと思います。
自力で書くのが1番良いですが、近未来は、小説を書くのは苦手だという人でも、アイデアを出すことを前提としたAI小説大賞も生まれるかも知れないですね。




