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警戒

 高校に入り、オレたちは別々の道を歩み出した。

 

 

 

 夏葉は、どうやら彼氏とバイトをしているもよう。

 

 予想だけど。

 

 いつもバイトといい、出かけるのですが…

 

 服装が可愛らしいです。

 

 

 バイト終わりにデートでもしているのでしょうかね?

 

 

 …

 

 悔しいオレは、少々見栄を張りました。

 

 少々が、いまだにどれくらいかわからないのですが、少々です。

 たぶん…

 

 

 どんなみえってさ…実はオレも彼女できたって、母ちゃんに言ってしまった。

 

 

 名前まで言った。

 

 しーちゃんだと。

 

 しーちゃんとは、実はスシのシをとっただけなんです。

 

 ここだけの話…オレは彼女とデートといい、ほんとは寿司屋でバイトをしているのです。

 

 裏方なので、万が一母ちゃんが食べにきてもバレません。

 

 このことを知っているのは、父ちゃんだけです。

 

 男同士の固い約束。

 

 スルメくらい固いです。

 

 

 オレは基本、休日はバイトです。

 

 しかし、母ちゃんはオレがデートしていると勘違いしております。

 

 まぁ、いいでしょう。

 

 だからオレも、しーちゃんは可愛いんだって、言ってます。

 

 心の中では、可愛いんじゃなくてほんとは、美味いんだけどねって思ってます。

 

 

 そんなある日、バイトに向かう前…バッタリと夏葉に会ってしまった。

 

 …

 

「おぅ、久しぶり」

 

 久しぶりにみる夏葉は、やっぱりかわいかった。

 

「あ、ひ、久しぶりだねー」

 と、ぎこちなく返事する夏葉は…これからデートなのだろうか。

 

「これからデート?」

 オレの質問に夏葉は、

「うん…」

 と、こたえてきたのでオレもうっかり

「オレもこれからデート」

 って返してしまった。

 

「あー…、それじゃあ…ね」

 と、お互い変な空気のまま別々の目的地へと向かうのです。

 

 夏葉は…これからデート。

 

 …

 

 オレは、架空のしーちゃんとデート…いや、バイトですね。

 

 …

 

 やっぱり今までのオレは、夏葉にとってタブレットとプチ家庭教師みたいなものでしかなかったと、改めて思った。

 

 

 夏葉は、母ちゃん情報によると…そんなに頻繁には、デートをしていないらしい。

 

 その情報を入手したオレは、内心ホッとした。

 

 

 そんなホッとしていたある日、またバッタリ家の前で朝から夏葉に遭遇した。

 

「あ…、おはよう」

 オレの言葉に夏葉も、

「あー…おはよう」

 とだけ返して、学校に行こうとしていたので、途中まで方向一緒だから一緒に行かない?と提案してみた。

 

 その提案に夏葉は…

 

「え?あー、まぁいいよ」

 と、少し冷たい感じで返してきた。

 

 そうでした…。

 

 夏葉には彼氏がいるから、あんまり気軽に一緒に行こうは、ないでしたね…。

 

 そうだよね。

 

 彼氏に申し訳ないし、なんなら浮気の疑いだってかけられてしまうもんね…。

 

「あ、ごめん。オレ忘れ物したからやっぱり先行ってて」

 と、用事もないのに家に戻った。

 

 

 それからというもの、家を出る時間を意図的にずらすように心がけた。

 

 またバッタリあったら気まずいからね。

 

 

 そしたら、めっちゃ会わなくなった。

 

 というか…避けられてる感。

 

 はっきりとは、わからないけど…なんかそんな気がしてならない。

 

 だって…ドアが、夏葉の家のドアが少しあいたら、バタンってしまったときがあったんよね。

 

 気のせいだったのかな?

 

 

 それとも、ドアが壊れていただけ?

 

 

 一応気にかけながら、いつも夏葉の家のドアをみている。

 

 

 あれ以降、バタンってドアが閉まることがなかったから、やっぱり気のせいだったのかもしれない。

 

 あー、よかった。

 

 

 

 

 

 今日はバイトがないから、さっさと家に帰りベッドにダイブした。

 

 ボスんと倒れ込むと、ベッドがオレの体重を吸収した。

 

 ベッドとは、なんともありがたい存在だ。

 

 いつでもオレを受け入れてくれる。

 

 器の広い、いや、心の広い…いや、面積の広い、ちょうどいいベッドさん。

 

「ありがとうよ〜」

 とベッドにスリスタしていると、ドアの前に母ちゃんがいた。

 

「いいんだよぅ〜。今日布団干しといたからフカフカでしょ?うふふ」

 と気持ち悪い、うふふをくらった。

 

「母ちゃん…なに?なんで勝手にオレの部屋くんの?」

「えー?きてませんよ?部屋じゃありません!まだ、ギリ廊下でしたー。てか、問題です‼︎カレーの材料は⁉︎五秒で答えなさい!」

「ジャガイモにんじん玉ねぎ‼︎」

「はい、ぶー‼︎でも、微妙に正解‼︎じゃ、お買い物よろしくねー」

 と、まんまと母ちゃんにハメられた…。

 

 くそっ!

 

 仕方なくベッドから起き上がると、母ちゃんが

「お肉もよろしくね〜」

 と、手をフリフリしてきた。

 

 お肉がなかったから、微妙にはずれたのか…

 

 喜ぶ犬がしっぽ振ってんのか?ってくらい母ちゃんは、手をフリフリしていた。

 

 …

 

 いぬっころかよ⁉︎って思いつつ、家のドアを開けると…

 

 同時に夏葉の家のドアも少しあいた。

 

 で…三センチぐらいの夏葉の顔がこちらを覗き込んだ。

 

 な、なんでそんな隙間から…だれかを警戒してるのか?って心配していると、夏葉はオレと目が合ったとたんに、玄関をしめて…なんならガチャガチャって鍵もしめたっぽい音がした。

 

 

 …誰かを警戒してるかもって思ったけど、それって…もしかしてオレなんじゃね⁉︎

 

 …

 

 

 

 続く。

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