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怪狩り  作者: 大和煮の甘辛炒め


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1/11

選別試験編(前編)

これ考えるのめっちゃ疲れた

「水の意、解唱!」


 赤毛の女の子の解唱と共に、彼女の手に蒼い刃の日本刀が現れた。


「水下・疾打」


 女の子がそう言って刀を振り下ろすと、刃から水が沸きだし、目の前のマネキンをまっぷたつにした。

 

すると、「良い調子だ、炎輪」と女の子の隣にいた屈強な男が言った。彼は雪降健治。

 

『怪狩隊』の育成機関の教官だ。そしてマネキンをまっぷたつにした女の子の名は炎輪千花だ。彼女はまだ育成途中の隊員候補だ。

「炎輪って不思議だな、だって髪も目も深紅に近いのに使うのは水の意なんだぜ」


 横から炎輪の同期である鳴村響が口を挟む。彼は雷の意を使っている。


「黙ってろ、ナリ」


 雪降が注意する。


「センセーは氷雪の意を使ってたんだろ?二柱なんてすげぇよな」

 

怪狩隊の隊員たちは『全の意』を使って世に蔓延る『怪使い』と闘う。『全の意』は隊員によって変わっていく。基本とされるのは水、雷、火、風、の四つだ。例えば『雪の意』は『水の意』から派生したものだ。さらに氷雪など、二つの意がくっついていると、一つの場合よりも強い力を発揮できる。


「今日の訓練はここまでだ。今日はもう明日に備えて身体を休めろ。 明日はお前たちが隊員になるための試験だからな」


  

 ~次の日~                   

「選別会場にはマネキンじゃなくて本物の怪使いがいる。奴らは本気で殺しに来るぞ。まあ、下ノ五と下ノ四が入れられているから大丈夫だと思うがな」


 雪降は二人に説明をしながら肩を叩く。


「俺はお前たちを信じてる。緊張してるか?ふふっ」


 炎輪は頭の中で怪使いについての知識を整理していた。


『確か怪使いには明確な等級分けがされていて、下ノ五から下ノ三は弱くて下ノ二から上ノ壱が強いんだっけ?』


 そうこうしているうちに、三人は選別会場に到着した。とても大きな建物だ。入口に自分と同じぐらいの年齢の生徒いる。


 突如アナウンスが流れ出した。


「皆さん、準備は出来ましたか?今からルール説明をします。今から一時間、この選別会場で生き残って貰います。怪使いを倒せばポイントが貰えます。では皆さんの幸運を祈ります」


 入口が開いていく。生徒たちが走り込んでいく。「遅れを取るわけにはいかないぞ!」鳴村と炎輪も急いで入っていく。    


 中ではすでに生徒と怪使いとの闘いが始まっていた。何人かの生徒はやられてしまったらしく、凄惨な遺体があちこちに転がっている。


「私たちもやるよ!」


 炎輪が叫び、鳴村がうなずく。


「水の意、解唱!」

 

彼女の手に日本刀が現れる。


「雷の意、解唱!」


 鳴村の手には細身の剣が握られている。突如、二人の怪使いが飛び掛かってきた。


 片方は鉄の爪を着けており、もう片方は大きなハンマーを抱えている。


「私はハンマーをやる!」

 

炎輪が飛び出す。


「水下・疾打・崩波!」


 刀から水が湧き出し、ハンマーを持った男をバラバラにした。


「スゲー!俺もやるぞ」


 興奮した鳴村も技を繰り出す。    


「高雷仁迅・滅速!」


 鳴村が途轍もないスピードで爪の怪使いを切り捨てた。


「勝てたな…」


「うん…」


 二人が成長を実感している時、地面から大きな手が出てきた。


「あぶねっ!」


 二人が間一髪で避ける。炎輪は正面の岩に人影を見つけた。女だ。長い髪がゆらゆらしている。左目に上、右目に八とある。


 鳴村がうろたえる。


「何で上ノ八がこんなところに?俺たち死ぬのか?」


 上ノ捌が言い放つ。


「良く避けたわね、私の腕を」


 炎輪が尋ねる。


「お前は誰だ!」


 上ノ八が笑いながら答える。


「私?私はね、上ノ八・肥伸!覚えたかな?」

打ち込むのもっと疲れた

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