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私の名前はサマンサ! 10歳で親に結婚をさせられた!

作者: 七瀬








ある日、私の家にお客さんが来た。

母が私に、お客さんにお茶を持っていくように言ったので。

私は、母の言う通りお客さんにお茶を持って行った。

私が、“お茶です”と言ってテーブルにお茶を置くと

男性ひとは私を見て、“ありがとう”と言った。

男性ひとは、かなり歳をいった老人だ。

白い髪に、長く伸ばした白髪の鬚。

細身で小柄な優しそうな男性ひとだった。

その男性ひとは、父親と二人で何か話している。

私には父が“サマンサ! お前は外で友達と遊びに行ってきなさい!”





・・・いつも父が私に言わない言葉だ!

私が家に居ると? 決まって“勉強しなさい!”としか言わない父。

友達と遊ぶ時間があるなら? 家で勉強をしろという父親なのに

今日は、言う言葉が違ったのだ。

でも、10歳の私は久しぶりに友達と遊べる事が嬉しかった。

毎日、学校から帰って来ると家のお手伝いをしてから。

寝る前に、数時間寝る時間を削って勉強をする。

友達と遊ぶ時間は一切なかった。

それが、今日は特別なのか? 友達と遊べる喜びの方が勝って

父親が何故? あんな事を言ったのか考えもしなかった。

お客さんの男性ひとも、私の方を見てニコッと笑ってくれた。

私は、急いで支度して友達の家に行った。





 *




私が友達と遊んで家に帰って来ると?

父と母で、何か話をしているところだった。

私は、【ただいま】と二人に声をかける。

そうすると? 父が私に“大事な話があるからココに座りなさい”と

私に話した。

私は、何かあるんじゃないかと思っていた。

両親が真剣な顔で私の方を見ていたからだ。

そして父が口を開くと“サマンサ、お前は結婚する事に決まった”

私の頭は真っ白になる。

母は、私の横で泣いていた。

そして、父が話を続ける“結婚式は3週間後だ! 結婚相手は?

今日来た、あの老人だ。”

私は更に、頭が真っ白になった。

あの老人? 父親よりも歳上の男性ひとと私を結婚させるの?

それに、私はまだ10歳で子供じゃない!

父親は、何を考えているのか?

私はショックで、その日は何も父親に言いかけせず寝るしかなかった。

でも、布団の中で私は朝まで泣いて一睡も出来ずにいた。

この村では、幼い女の子を親が無理矢理、結婚させる事がある。

貧しい家で、子供を育てていくのは難しい。

だから、多額のお金で娘を嫁にやるのだ!

でも幼い時にする結婚は、初めて経験する妊娠で10代の女の子達

には辛い出産になっていた、流産や体への負担。

それをやめさせるために、反対する団体がいた。

私は、その人達を頼りに相談する。

そうすると? 団体の一人が、私の父親に今回の結婚をやめさせる

ように説得してくれるが...。

それでも父は、縦に返事を振らなかった。

何度も何度も、私からも父親を説得した。

“お父さん、私はまだ10歳よ! 学校も勉強も大好きなの! 

結婚なんか、まだしたくないわ!”

“親の言う事を聞きなさい! お前はあの老人と結婚するんだ!”






後で母にどうして、父親が私とあの老人を結婚をさせたいのか

理由を聞くと? やっぱり、多額の金と交換に私を結婚させる

事を父親が承諾したらしい。

お金と交換に私をあの老人と結婚させる事を父は決めたのだ!

既に、老人からお金も受け取っている。

貧しい村では、そうやって親が娘を売るのだ!

でも、それもこれも貧しいが故の事。

男の子は、働き手になるが女の子は結婚するしかない。

だから、早くに結婚させる風習もあった。

でも、私はどうしても結婚したくないし勉強をして看護婦に

なる事が夢だった。






 *




私は、幼い女の子の結婚を反対する団体と一緒に父親を

何度も何度も説得した。

そのおかげで父親も何とか納得し、私は結婚しなくて済

んだのだ。




私は、今も学校に通っている。

しっかり勉強して、夢である看護婦さんになるためにも、、、。

今は必死に、勉強に集中するだけだ!





・・・そして、私も私と同じように親に幼いうちに結婚

させられそうな女の子を一人でも救ってあげたい!

だからこれを機に、私もその団体に入る事にしたわ。







最後までお読みいただきありがとうございます。

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