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異世界ニンジャグレン  作者: hubukin
第二章
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第8話 学園長と対面

 学園長室に入ったユリアとユウスケの2人は、部屋の奥に座り込んでいる学園長と対面した。


 学園長が先に要件について語った。


「ユリア君、君の隣に立っている彼が例の異世界から来たイズモ・ユウスケというニンジャという者で合っているかね?」


「はい、その通りです!」


 ユウスケが異世界人だとういのを確認した学園長はユウスケに挨拶した。


「ようこそイズモ・ユウスケ君、私は超偉大な超凄い超大賢者ヴェルデウォールじゃ、以後お見知りおきを」


「はい、チョオイダイナチョオスゴイチョオダイケンーーーッ」


「おい待てッ!超偉大な超凄い超大賢者の所は名前じゃないぞ!!名前はヴェルデウォールの所だけじゃ!!」


「は、はいわかりましたヴェルデウォールさん」


「よし、それじゃあ本題に入ろう、君はニンジャであり忍術というこちらの魔法のような力を使えるというのは真かね?」


「はい、俺はニンジャですから忍術は使えます」


 ヴェルデウォールは一息すると威厳を放ちながら説明した。


「ユリア君の手紙では君は複数の属性を扱えると書かれていたのだがそれも真か?」


「はい、ニンジャならそれが普通です」


「ユリア君から聞いていると思うがこの学校は魔法が使えることが入学条件だ、なので君の持つ忍術という物が魔法に類似していたら君を魔法使いと認定してこの学校で一時的に保護、あるいは生徒として迎えることが出来る」


 ヴェルデウォール説明を続けた。


「それに属性を複数使えると判明した場合だと進展は進み易くなる、この世界の魔法使いは1人に使える属性はたった1つだけなのは知っているかね?」


「はい!彼女から聞いています!」


「それじゃあまずはこのばでワシを忍術を披露してくれないかね?」


「わかりました、では最初は火、風、水の順番に行います」


 ユウスケはここでヴェルデウォール本人に忍術を披露することになった。


 彼はヴェルデウォールとユリアから距離を取り、安全を確認すると深呼吸をして気力を整え集中し、両手から炎を出した。


 彼は両手前に出し円を描いく、すると両手で沿った円の跡からは炎が浮かび上がり、消えないまま空中で燃え続けて1つの炎の輪を作り上げた。


 両手を輪から外しても燃え続けていたため、これを見たヴェルデウォールはかなり感心した。


「これは凄い、このような術を扱えるのはこの学校じゃ上位に入るぞ!今の学生の大半は打ったり放ったりしかできない連中ばかりだからな、次は風の術を使ってくれぬか?」


 ヴェルデウォールがさっきの術を見たせいか、風の術に対しても大きく期待してるのがわかったユウスケはヴェルデウォールに気休めに話した。


「あのーー、俺は火の術がメインで他の属性は打ったり放ったりですよ」


「いやいいんだ!複数の属性を使えるかどうかを見極める物でもあるから力は関係ないぞ」


 そうやり取りしたユウスケは炎の輪と両手の炎を消すと両手を前に出して重ねる。気力を両手に集中して風の術を出す準備が出来たら両手を左右にそれぞれ放し、ヴェルデウォールに向かって風を吹き出した。


 風が吹き出たものの力加減が制御出来ておらず、そよ風を出すつもりが強風を出してしまい、ヴェルデウォールの周り物を風で散乱した。


 するとヴェルデウォールの白い長髪が風の勢いで付け髭と共に頭から分離してしまった。


 ヴェルデウォール学園長の髪はカツラだった。


 これを目撃したユリアは目が点になりかなり狼狽え、ユウスケは反射的に両手を口に当てる程ショックを受けた。


 2人の反応を見たヴェルデウォールはどうしたのかと不思議に思ったが、頭が妙に涼しいことに気付き自分のカツラが吹き飛んだことが判ると。


「アアァン!ワシのカツラとヒゲがーーーーーーーッ!!」


 女々しい叫び声を上げながら床に落ちたカツラと付け髭を拾い上げて急いで被ると、胸を撫で下ろしてため息を付きユリアとユウスケの方に顔を向けた。


 しばらく沈黙が走るとユウスケは苦笑いをしながら。


「つっ次は水の術をーーーーーーッ」


「もうやんなくてよい!!お主は魔法使いとして認めるから、これから住む小屋に連れてやるからもう術を使うではない!!」


「部屋から出ていってくれ2人とも!」と言われて部屋を出た2人は、この状況にどう反応すればいいのだろうと思うとドア越しから、ヴェルデウォールのすすり泣く声がしてきた。


 それを聴いたユウスケは大変申し訳無さそうな顔でユリアに聞いた。


「ユリア、俺ってひどいことをしたのかな?」


「ひどいかどうかは分からないけど、学園長さんの心に傷が突いたのは確かです」


 学園の校舎から遠く離れたところにある木々の前に、少し放置気味の1階建ての小屋が1軒だけ建てていた。


 ユリアとユウスケはヴェルデウォールにここへ連れられて、小屋の前に立っているとヴェルデウォールはこう告げだす。


「ユウスケ君今日からここが君の住みかだ、この小屋は元々管理人が使ってた物じゃったが管理人の住みかが変わってからここ数年誰も手入れをしていないんだ」


「客人である君には失礼なのは大変承知しとるが、今提供できる寝床はここだけなんじゃ理解してくれ」


 ヴェルデウォールから謝辞の言葉を投げかけたユウスケは、小屋の現状を見ても嫌な顔を一切出さずむしろ満面の笑みで答えた。


「分かりました!あとちょっと聞きたいんですけどこの小屋って中を改装してもいいですか?」


「んっああ別に構わんよ、ここはもう今後使う機会がないからそういうのをやってもよいぞ」


「ありがとうございます!」


  ユウスケは彼から改装の許可を得ると礼をして早速小屋のドアを開けて入る。彼の後に続いてユリアも入ろうとする。


 2人が入ると小屋の中は想像以上に清掃はされていなく汚かった。


 部屋中ホコリだらけでクモの巣があちこちに張ってあり、本来日の出が窓から入って昼間は部屋が明るくなるはずだが窓にもホコリが媚り付いているため、快晴な日にも関わらず中は夜かと思う程薄暗かった。


 2人は余りにもの汚さに顔を引きつりながら咳き込んだむ。ヴェルデウォールも後から小屋に入り中を見るとこの汚さに驚愕した。


「うわなんじゃコリャア!?ここまでド汚いとは思わなかったわ!」


「スマンスマン」と軽いテンポで2人に謝るとユウスケが先に反応し、「いえ全然構いません」と返した。


「近頃業務がかなり忙しくてここまで手が延びてなかったんじゃ、君たちまだご飯を食べてないんだろう?部屋の掃除は今から職員にやらせるから2人は外にでも行ってご飯を食べてきなさい」


「いいんですか学園長?」


「俺が掃除するから大丈夫ですよ」


「いやっここは他の人の任せなさい、ここに戻ってきて疲れてるだろうしそれにユウスケ君は客人だ!今日はゆっくり休みなさい」


「それじゃあお言葉に甘えて私たちはこれで失礼します」


「ああ楽しむがよい」


 ヴェルデウォールの言葉通りにユリアとユウスケは小屋の掃除を任せて学園の外にある街へと出掛けた。

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