神室狂色[4日目]
次の日、色は病院へ行った。診断の結果、色は入院し様子を見ることとなったーーーーーー
[これはどういう状況なんだ?]
色は疎遠の家族に起こされそのまま病院へ行き入院までする羽目になっていた。
[昨日の俺は何をしでかしたんだ....]
そこに看護師がやってきていくつかの質問をされた。
「先程と同じ質問をするので答えてくださいね。 今日は何月何日の何曜日ですか?」
看護師の質問は2度目で質問の内容を全て聞く前に色は答えた。
「4月12日土曜日。昨日の記憶はない。別に痛いところもない。以上か」
看護師は色の態度に少し怯えていたが問題なかったようで挨拶をすると看護室へ戻って行った。色は顎に手を当て昨日の経緯について考えた。
[昨日のことだが1日で2人が入れ替わったような扱いになるのかそれとも空間が空いたようになってしまうのかどちらにしても明後日の楽しみではあるがあ記憶喪失の事件に深く関係してくるのは石田久我という男と考えて間違いないだろう....]
そこまで考えるとニヤっと笑いこれから楽しくなると呟いた。色がそんなことを考えていると放課後になり世奈と久我がお見舞いに来た。
「本当に大丈夫なの」
世奈が心配そうに尋ねると色は笑いながら答えた。
「全然大丈夫だよ。記憶がなくなったのは残念だけど今は前より元気なくらい」
「そうかそうなら良かったよ」
久我がそう言うと世奈は久我に聞こえないよう色の耳元で囁いた。
「久我君今日はずっと色のこと俺のせいでって言って心配してたんだよ。」
世奈はシーっと人差し指を立てた。
「おいおい何の話だよ」
久我が2人の話に対して言った。
「なんでもないよー」
世奈は笑いながらそう言った。そのあともたわいない話を続け、あっという間に帰る時間となった。色は帰ろうとする久我を引き止めた。
「石川くんちょっといいかい」
「おうどうしたんだ」
久我が耳を傾けると色は世奈を先に帰らせた。部屋の中に久我と色だけになると色が話し始めた。
「石川くん....俺はさあちょっとした事でも怒っちゃうタイプでさあ
今は仕返しをした気分でさあ」
色が不敵な笑みを浮かべて言った
「え でも昨日は許してくれて....」
「昨日の記憶はなくてね。」
「神室君昨日と雰囲気違くないw」
久我が昨日とは明らかに違う色に戸惑いながらも話を進めていく。
「ほら記憶なくなったわけだしやっぱ人格も変わるよね。」
「そう なのかな」
久我が言葉を返しながらも後ずさる
「石川くんは昨日のことふかーく反省してるんだよね」
「うんしてるよ当たり前じゃん」
久我は恐怖が目の前に迫っているその中で答えた
「仕返しとしてなんだけど全裸になってくれる?」
「へ」
色の意味のわからない提案に間の抜けた声が出てしまう。
「でもここじゃなんだし着いてきてくれる」
「いやでも」
そんな久我の否定を顔で黙らせ2人は病院を抜け出しある古いトンネルについた。
「おいここどこっ!」
久我が聞こうとした時溝に色の拳が張り付くように入った。色の溝打ちは久我に綺麗に入り、久我はその場で吐いた。次は足で久我を蹴り飛ばし立てと命じた。
「おいどういうことなんだよ」
久我は立ち上がり色に聞いた。色は久我を何発か殴り服をぬがせ写真を撮った。
「この写真クラスに拡散しようかな〜」
久我を見ながら色が言った。
「や やめ」
久我が喋り終わる前に殴り久我に顔をよせて言った。
「こういう時は土下座だろ普通」
久我は何も言わず土下座をした。
「すみませんやめてください」
久我の声は震えており色はその時笑いだした。
「そうだよこれだよ。俺がずっと求めてきたのはこれなんだよもう虫をプチプチプチプチ潰すのには飽き飽きだ。今の俺には玩具がある。」
色は声をトンネルに反響させながら久我をジトーとみた。
「今日はこれくらいでいいよ。来週の同じ日にここにまた来い」
色はそういうと久我を蹴り飛ばした。久我は色のその異様さに心をおられもたつかない足で逃げていった。色は落ち着くとその夜のうちに写真を学校の至る所に張り、トンネルに戻り眠りについた。
キャラクター説明
神室狂色
白い髪にがっしりとした体型で目立たないほどのく
まがある。文字通り狂っている....
織織世奈
青い髪にツインテール。落ち着いた顔立ちだが明る
くポジティブな性格で抜けているところがある。
石田久我
クリーム色の髪で少し髪を伸ばしている。クラスの
人気者でチャラけており人の入っては行けないライ
ンに手を出してしまうことがある。