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64回目 第三大陸における最初の進出予定地

「とにかく目的地には到着出来たか」

 当面の第一目標だった事が達成出来た事に安堵をおぼえる。

 それで全てが終わったわけではないが、超えるべき頂の一つを超える事は出来た。

「あとは使えるように工事をしていくわけだな」

「大変なのはこれからだ」

 そう言いつつも、全体的に安心した雰囲気が漂ってる。

 遅々として進まなかった出来事が山場の一つを超えたのだ。

 先の見通しを明るく見積もるのも当然だろう。

 一井物産企画部は久しぶりの穏やかさを感じていた。



 安心してばかりもいられない。

 来訪者達の行動範囲は更に拡がり、施設や設備も拡大している。

 それらが生み出してる作業機械(と思われる物)も増大している。

 一度に動いてる機械の数の多さは驚異的で、それらがもし敵に回ったらと思うと恐怖でしかない。

 だからこそ、平和的な関係構築をしたいものだった。

 そして、それが出来なかった場合の事も考えねばならない。



 さしあたっては目的地に補給や整備の為の施設を建設していく事。

 そして、最悪の場合の防衛拠点になるよう設備をととのえていく事。

 これらが求められる。

 大河に面した地域なので、出来れば農耕地などにしていきたいのではあるが。

 そこまでやってる余裕や時間がない。

 将来的にはそういった用途に用いるにしても、今は戦闘部隊の活動拠点にするのが先だった。



「荷揚げの量はどうなってる?」

「第三大陸と行き来してる船便が増えていってるから、それ自体は増えてる。

 けど、さすがにこれ以上はない。

 港を建設しないと頭打ちだ」

「第二大陸の方もまだ完全に設備がととのってるわけじゃないからな。

 完成するまでまだまだ時間がかかるだろう」

「地上の施設の方もまだ全然だし」

 とにかく施設や設備が全然足りてない。

 これは慢性的なものなので、今回だけが特に酷いというわけではない。

 しかし、何よりも急ぎの対応が求められる現状では問題だ。

 問題自体は小さなものではあるが、これらが積もり積もって大問題に発展しかねない。

 それは避けたいところだった。



「人手は今年の新人が入る事である程度解消出来るだろうけど」

 そういう時期にさしかかっている。

 頭数だけはどうにかなりそうではあった。

 当然ながら能力や技術は全く足りてない。

 実際の戦力・労働力として計上は出来ない状態だ。

 そうなるまでに必要な教育については敢えて考えなかった。

 考えると更に暗澹たる気持ちになってしまう。

「何にしても、今年のうちにどうにか形にしていかないと」

「もうそろそろ限界みたいだしな」

 観測衛星からの最新画像がそう伝えてくる。

 相手の進出速度を考えると、時間的な猶予はそれくらいしかない。

 それ以上引き延ばしたら、何の準備も出来ないままに相手と接触する事になる。

 それだけはどうにか避けたいものだった。

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おまえら、教えやがれ
  ↓
  ↓
http://rnowhj2anwpq4wa.seesaa.net/article/479725667.html

『ピクシブのブースを使ってるので、その事を伝えておかねば』
http://rnowhj2anwpq4wa.seesaa.net/article/477601321.html

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