140回目 本拠地突入 2
機械群への侵攻は空から始まった。
いつもの空爆に加え、今回は事前の敵排除も求められている。
施設への爆撃を行う輸送機と3号・4号戦闘機は今まで通りに。
そこに加えて、軽飛行機改造の1号・2号戦闘機が攻撃に加わっていく。
爆弾代わりの迫撃砲弾抱えた1号・2号戦闘機は、先んじて出歩く機械を攻撃していく。
施設の間に走る道路をなぞるように飛び、そこに迫撃砲弾を落としていく。
それらは道路上をうごめく敵を粉砕し、地上部隊の障害となる敵を排除していった。
これは味方が到着するまで繰り返し何度も行われていった。
その後に到着した地上部隊は、迫って来る敵を撃退しつつ施設を破壊していく。
先頭を走る戦車はそのまま本拠地内部に。
当初の予定通りに道を進み、要所を押さえていく。
そこに敵も襲いかかるが、戦車砲によって呆気なく吹き飛ばされていく。
そのまま彼等は後続する砲戦車が到着するまで、場所を堅持していった。
戦車の後に到着した砲戦車や装甲車は、その場を受け継ぐと場所の確保に専念していく。
攻撃方向が限定される砲戦車と火力で戦車に劣る装甲車には、これがうってつけだった。
建物によって進行方向が限定されるので、前方しか攻撃出来ない砲戦車でも防御はしやすい。
それでも生まれる隙は、砲塔によって周囲を見渡せる装甲車が補っていく。
守りを固めるならば、この組み合わせで充分だった。
その間に戦車は他の場所を制圧していく。
その後方に展開する長距離砲の部隊は、砲弾を次々に敵地に撃ち込んでいく。
狙う先にあるのは、敵部隊である事もあったし、建物の場合もあった。
どちらも一発でも当たれば機能を失っていく。
敵機械の生産がそれで止まっていく。
事前に空爆で機能を損なっていたものもあるが、それを逃れたものも次々に破壊されていった。
そういった地ならしが終わってから歩兵が投入されていく。
目標は施設内部に入り込んでの破壊活動。
爆薬を設置し、施設により甚大な損害を与えていく。
これにより復旧を少しでも遅らせる事が求められた。
また、建物内部にいるかもしれない敵への対応も、当然ながら求められている。
生産が終わって外に出ようとする機械は幾らかいる。
それらの掃討も兵士に求められる仕事だった。
これらが進むにつれて、人類側に面した地域の施設が次々に沈黙していく。
かろうじて稼働していた施設も破壊され、機能を失っていく。
それを復旧させようと迫る機械は陣取る戦車などの戦闘車両に破壊されていく。
行動を開始した攻撃ヘリコプターの部隊が、そうして迫る敵を空から攻撃していく。
航空機よりも細やかに地上攻撃を行えるヘリコプターは、地上部隊に効果的な援護を提供していった。
こうして敵本拠地に踏み込んだ軍勢は、そこに駐留。
敵地の制圧を開始していった。