アストラリスの木
小説『不思議な魔女っ子とちびっ子サポーターの冒険譚』より
昔々、まだ世界が混沌としていた時代。
星の女神アストラリアは、夜空に輝く星々の力を集め、一つの種を創り出しました。
その種は、星の女神アストラリアの手により、世界の中心に植えられました。
種は芽を出し、やがて芽は木となり、ぐんぐんと大きく大きく成長しました。
いつしか、その木は星に手が届くほどにまで大きくなり、木は夜空に輝く星々と楽しそうにお喋りをしていました。
木が成長するにつれ、その周りの大地には豊かな自然が広がり、古代の精霊たちが木に宿るようになりました。
そしてその木には、あらゆる種の動物たちや虫たちが自然と集まってきました。
鳥たちは木の上に巣を作り、獣たちは根元の影で安らぎ、虫たちは幹を住処にしました。
精霊たちと動物たちと虫たちは不思議な絆で結ばれ、互いに助け合い、木の下で共に幸せな時を過ごしていました。
精霊たちは、木から力を借りて世界に生命を吹き込み、森や川、山々、そして新たな精霊の仲間たちを創り出しました。
こうして、木を中心に美しい世界が生まれたのです。
しかし、ある日、この美しい世界を妬んだ闇の勢力が、この世界を奪い取ろうとしました。
闇の力は大地に染み渡り、森や川は壊され、精霊たちと動物たちと虫たちに大きな危機が迫りました。
精霊たちは力を合わせ、動物たちや虫たちも木を守ろうと戦いました。
鳥たちは空から勇気を歌い、獣たちは闇の力に吠えて仲間を勇敢にし、虫たちは静かに闇の隙を突きました。
しかし闇の力はとても強く、世界は次第に破壊されていきました。
その時、星々と話す木の声が天に届き、星の女神アストラリアが憐れんで、再び世界に現れました。
彼女は木に宿る星々の力を解放しました。
その光は世界中を照らし、闇を浄化しながら退けていきました。
さらに、闇の勢力の中には、木の光に触れた瞬間、自分が破壊してきた命の美しさに涙を流し、闇を捨てて共に世界を守ることを誓い、精霊や動物たちと共に戦う道を選んだ者もいました。
浄化された彼らもまた木の加護を受け、この平和を築く礎となったのです。
こうして闇が完全に退けられ、世界には平和が戻りました。
木はその後も世界の中心に立ち続け、精霊たちと動物たちと虫たち、そして改心した闇の勢力の者たちの手によって守られました。
更に木は、選ばれた者に力を与えました。
その者たちは木から与えられた力を、世界の平和を守るために使いました。
やがてその木のことをアストラリスの木と呼ぶようになりました。
今でも、夜空の星が美しく輝く夜には、アストラリスの木が星々と楽しくお喋りをしているそうな。
絶賛執筆中の作品中に掲載した童話となります。
旅の途中でその世界の成り立ちについての童話に触れることになった関係上、一から童話を作った次第となります。
『213.その時がくる』にて登場します。
2025年10月13日 童話で34位 ランクインしました。




