第9話: 効率の罠、さらなる無理難題と絶望の増加
朝。いつもの時間にオフィスに到着すると、妙にすっきりとした気分だった。昨日までの作戦がうまくいって、少しだけ仕事が順調に進む兆しが見えていたからだ。僕たちのチームワークはどんどん向上し、同僚たちも以前よりずっと前向きに働いている。
「今日も調子良さそうだな……」
僕はエリナに軽く笑いかけた。彼女もまた、最近の効率アップを実感しているようで、書類の山を淡々と片付けていた。
「そうですね。最近、皆さんの協力のおかげで仕事がだいぶ楽になりました。これならもう少し頑張れそうです」
その言葉に、僕も同意した。確かに、デスブラック企業での戦いはまだ続いているが、少なくとも小さな希望が見えてきた。少しずつ、光が差し込んでいる気がする。
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**コメント:**
- 「おお、効率上がってるのはいいことだ!」
- 「なんか最近いい感じじゃん?」
- 「チームワークが鍵だな」
- 「やっぱり少しずつでも前に進めると気分がいい」
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しかし、そのささやかな安心感は長くは続かなかった。
午後の休憩時間に、上司がデスクに近づいてきたのだ。
「お前ら、最近調子がいいみたいだな」
一瞬、嫌な予感がした。上司の声には、どこか冷たい響きが混じっていた。
「はい、おかげさまで……」と僕は答えたが、その時にはすでに、何かが起こることを察していた。
「そうか……なら、これを片付けてもらおうか」
そう言って、上司はドサッと僕のデスクに**さらに大量の資料**を置いた。それは、通常の仕事の三倍以上の量。今までの業務が順調に進んでいることを察した上司は、その分、仕事量を増やしてきたのだ。
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**コメント:**
- 「うわあああああ!また増えた!?www」
- 「そんな……三倍はさすがにヤバい」
- 「効率上がったら仕事が増えるとかブラックあるあるすぎる」
- 「絶望感ハンパない……」
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「ま、待ってください!これ、絶対に無理です!こんな量、どうやって……!」
僕は思わず声を上げたが、上司は一切気にする素振りも見せず、冷静に言い放つ。
「無理だ? お前、最近効率が上がってるんだろ?ならこのくらい余裕じゃないか」
その言葉に、僕は言葉を失った。確かに、最近仕事のスピードは上がったかもしれないが、それを理由にさらに大量の業務を押し付けられるなんて……。
「……これ、冗談ですよね?」
だが、上司の表情は変わらない。冗談ではない。これが現実だ。
「明日までに仕上げろ。期待してるぞ」と上司は言い残し、去っていった。
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**コメント:**
- 「うわあああああ!ひどすぎる!」
- 「ブラックすぎる展開……」
- 「もう絶望しかない……」
- 「どうやってこれを乗り切るんだ!?」
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「……どうするんですか、これ」
エリナが静かに言った。彼女もまた、目の前に積まれた書類の山にショックを隠せない。
「これは……さすがに無理だ」
僕は頭を抱えた。これまで何とか乗り越えてきたが、これほどの量を一日で終わらせるのは、どう考えても不可能だ。少しだけ光が差し込んだと思った矢先に、この無理難題が降りかかってきた。
「でも、やらないわけにはいかない……」
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**コメント:**
- 「えぇ……やらないといけないのか」
- 「どう考えても無理じゃんこれ」
- 「これは本当に絶望的だな……」
- 「でも、諦めないで頑張って!」
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「仕方ない、まずはできるところから片付けていこう」
そう言って、僕たちは再びデスクに向かい、作業を始めた。気が遠くなるような量だが、手を止めるわけにはいかない。何とか一つ一つ片付けていくしかない。
だが、作業を進めるにつれて、次第に心が折れそうになっていくのを感じた。目の前の書類は減るどころか、まるで終わりがないかのように感じられる。
「……これ、本当に無理かもな……」
そう呟いた瞬間、エリナが静かに僕を見つめた。
「主人公さん、諦めないでください。私たちならきっと、何とかできるはずです」
彼女の言葉に、僕は少しだけ元気を取り戻した。確かに、ここで諦めるわけにはいかない。今までだって何とか乗り越えてきたのだから、今回も……。
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**コメント:**
- 「エリナ、いい子だ……!」
- 「やっぱり仲間がいると違うよな」
- 「諦めないで!」
- 「ここが踏ん張りどころだ!」
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「ありがとう、エリナ……」
彼女の言葉に背中を押され、僕は再び手を動かし始めた。効率が上がった分、余計に仕事が増える――これがデスブラック企業の現実だ。だけど、そんな状況にも屈するわけにはいかない。
一つ、また一つと書類を片付けながら、僕は心の中でこう呟いた。
「これで終わるわけじゃない。まだまだ、戦いは続いていくんだ」
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---エピローグ: 戦いの続き---
その日、僕たちは何とか業務を終わらせた。だが、まだ山のように残された仕事が、明日もまた僕たちを待っている。
「今日も乗り越えたけど……明日はどうなるんだろうな」
エリナが静かに言った。その言葉には、彼女自身も不安を感じているようだった。
「……でも、大丈夫さ。僕たちならきっと乗り越えられる」
そう自分に言い聞かせながら、僕は明日への準備を整えた。絶望感は確かにある。だが、僕たちはまだ諦めていない。どんなに仕事が増えても、まだ戦う気力がある。
明日もまた、新たな試練が待ち受けているだろう――だが、僕たちはそれに立ち向かう覚悟を決めた。