第4話: さらなる無理難題!魔法プロジェクトに限界突破!?
朝6時。僕は目を覚ますと同時に、スマホのアラームを止めた。すっかりこの異世界ブラック企業の生活にも慣れてきたが、それでも朝が早いのは相変わらずキツい。少しでも寝坊すれば、上司からの「魔法による説教」が待っている。
「はぁ……また始まるのか……」
この異世界に転生して以来、何度も逃げたいと思ったが、現実的に逃げる場所がない。異世界にブラック企業しかないのか? と疑いたくなるレベルだ。
でも、今日も配信がある。僕はスマホを取り出し、配信ボタンを押して視聴者たちに語りかける。
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「おはようございます! 今日も異世界ブラック企業でのサバイバル、始まりますよー。さぁ、今日もみんなに絶望的な日常をお届けします!」
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**コメント:**
- 「おはよう!今日も地獄だなw」
- 「絶望的ってwww 毎日が無理ゲーだよな」
- 「よし、見に来たぞ。お前の悲惨な一日を拝むためにw」
- 「今日は何が待ってるんだ?」
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「うん、今日もなんかすごい無理難題が待ってそうな予感がするんだよね……」と軽く笑いつつも、本心では恐れていた。昨日なんとかこなした魔法プロジェクトの提案書も、まだ終わったわけじゃない。きっと今日も、何かが降ってくるはずだ。
会社に着くと、案の定、デスクの上には大量の書類が山積みになっていた。
「うわああああ! やっぱり今日も来た! これ絶対無理だろ……」
上司は僕を一瞥し、冷静に言い放つ。
「お前、これを今日中に終わらせておけ。明日の大事な会議に間に合わせるんだ。」
「いや、いやいやいや、待ってくれよ! これを今日中に!? こんなに!?」
魔法で簡単に解決する世界だというのに、この世界の上司たちは一切その利便性を活用しない。全てを手作業でやらせるという、この異常な状況に腹が立ってきた。
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「みんな見てくれよ! これがブラック企業の現実だ! 今日も山ほどの仕事が降ってきた……これ、どうやって終わらせればいいんだよ!」
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**コメント:**
- 「ブラック企業で異世界っていうのがもう地獄www」
- 「おいおい、それ本当に無理ゲーすぎだろ」
- 「これはリアルすぎて笑えねぇなwww」
- 「魔法使えよwww なんで手作業なんだよwww」
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「ほんとだよな!? 魔法ってめちゃ便利なはずなのに、なんでこんな無駄な仕事がたくさんあるんだよ!」
僕はツッコミを入れつつも、渋々書類に取り掛かる。しかし、その時、デスクの隅に置かれた小さな箱に目が止まった。なんだこれ……?
「なんだこれ……魔法の箱?」
箱の中を開けると、そこには奇妙なアイテムが入っていた。青白い光を放つ結晶のような物体だ。
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「おいおい、何かヤバそうなものが入ってるんだけど……」
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**コメント:**
- 「お前、それ絶対ヤバい奴だろw」
- 「怪しい、完全にフラグ立ってるwww」
- 「開けちゃダメなやつwww」
- 「なんか起こりそうな予感!」
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「いや、いやいや、こんなところでこんなヤバそうな物を渡すなよ……」
箱を持ちながら、僕は少しだけ考え込んだ。これをどうするべきか――だが、視聴者たちは当然のごとく煽ってくる。
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**コメント:**
- 「食え!」
- 「それ使え!」
- 「とりあえず試してみろ!」
- 「何でもいいからアクション起こせwww」
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「うわぁ……これはフラグだらけだな。でも……やるしかないか!」
僕は覚悟を決め、その青白い結晶を手に取った。すると、突然手の中で結晶が輝き始め、次の瞬間――。
ボンッ!
「ぎゃあああああ!!?」
大爆発。部屋中が煙で覆われ、僕は咳き込みながらその場に倒れ込んだ。
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「な、何が……起こったんだ?」
視界が曇る中、僕はなんとか立ち上がり、周囲を確認する。どうやら爆発の影響で、書類は無事に焼けてなくなってしまったようだ。
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**コメント:**
- 「ああああああ!やっちまったwww」
- 「爆発オチwww それはヤバすぎるだろwww」
- 「書類が燃えたのかよwww 仕事終わったじゃんwww」
- 「ある意味解決したなwww」
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「いやいやいや! 燃えたのはいいけど、仕事は終わってないから!」
僕は焦りながらも、焼けたデスクの上を見つめる。これじゃ、上司にバレたら終わりだ――そう思った瞬間、上司がやってきた。
「お前……何やってんだ?」
上司の冷たい視線に冷や汗が流れる。これ、どう説明すればいいんだ……?
「いや、その、あの……」
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**コメント:**
- 「あああ、これはヤバいwww」
- 「言い訳できねぇwww」
- 「お前、終わったなwww」
- 「どう乗り切る!? 頑張れ!」
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「すみません! 完全に魔法の暴走が起こってしまいまして!」
僕は全力で言い訳をする。だが、上司は腕を組み、じっと僕を見つめている。そして、驚くべきことに――彼は深いため息をついて言った。
「まぁいい。どうせその書類は明日の会議で使えない代物だったんだ。むしろ焼けて正解かもしれないな。」
「……えっ?」
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**コメント:**
- 「ええええ!?」
- 「まさかの展開www」
- 「焼けて正解って何だよwww」
- 「上司、謎すぎるだろwww」
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「……あ、あの、本当にいいんですか?」
「どうせ今日中には終わらなかっただろうしな。次からはもう少し早めに動けよ。」
「は、はい……」
僕は拍子抜けしたようにその場で立ち尽くす。結局、仕事は終わっていないのに、なんだかうまくいったような気がする。いや、むしろこれは――。
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「……勝った?」
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**コメント:**
- 「勝利www」
- 「ブラック企業に勝ったぞwww」
- 「お前、マジで奇跡起こしたなwww」
- 「奇跡のフラグ回収www」
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「はぁ……なんとかなったみたいだな。これもみんなの応援のおかげだよ……ありがとう!」
そう言って、僕は視聴者たちに感謝を伝えた。そして、今日もなんとかブラック企業を生き抜くことができた。明日もまた新たな無理難題が降りかかるかもしれないが――僕は少しだけ、強くなった気がした。
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**エピローグ: 明日は何が待っている?**
配信を終了し
、僕はデスクに戻った。まだまだこのブラック企業での戦いは続くが、少しずつ状況を変えていける気がしてきた。
「明日も頑張るか……」
そう呟きながら、僕は椅子に座り、深呼吸をする。この異世界でのブラック企業生活も、少しずつ楽しめるようになってきた――かもしれない。