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第22話〜旧友〜

 「本当に何なんですか、あの人は」


 アテナがまだクラウスに対して怒った口調で俺に詰め寄る。


 「ルークさんも次はビシッっと言い返すっていいましたよね!」


 「あぁ、うん。そうだったかな?」


 確かに言われた気もするな、指差して詰め寄るアテナにタジタジになり、両手をあげる。


 「言、い、ま、し、た!」


 「そうだったね……でも悪かったのはどうやらこっちだった様なんだ」


 謝罪をするが、気付いた以上クラウスへの誤解も解いとかなければならない。

 意味がわからない顔をするアテナ、一旦落ち着かせて口を開く。


 「昔の話だけどね、聞いてくれる?」


 「はい、気になるのでとりあえず聞いてみます」


 「俺とクラウスはギルドに同じタイミングで入ったんだ。」


 一つ大きく深呼吸し、過去を思い出しながら俺は話しだす。


 そう、クラウスとは同期の仲。

 あのころは当然今の様な関係では無かった。

 それどころか以降しばらく俺たちの仲は良好だったと言えるだろう。


 貴族の息子でエリート魔法剣士のクラウス、無限の魔力を持っているんじゃないかと言われる俺。

 もちろん冒険者としてはひよっ子であり、先輩には敵わないがクラウスはよく俺に言っていた。


 『2人でユグドラシルの聖剣最強のバディになってやるぞ!』


 俺もその時は自分に資質があると思っていたため乗り気でグータッチをしていた。


 しかし、しばらくすると現実が襲ってくる。

 俺には資質はあっても才能が全くなかった。

 魔法が全然使えない、クラウスも懸命に教えてくれたが残念ながら実らなかった。

 なんとか身体強化の魔法だけは使える様になったものの足手まといには違いなかった。


 『クラウス、俺はもうダメみたいだ。君の足を引っ張ってしまう。これからはみんなを後ろで応援するよ』


 『おい!それじゃあ約束はどうなるんだよ!』


 『ごめん、これ以上君の邪魔はできない』


 もちろん魔法を諦めたわけではない。

 独自で練習は怠らなかったが、クラウスの時間を奪うのはしのびないと考えての発言だった。


 ――たぶんこの発言が気に入らなかったのだろう。

 次の日から彼は口を聞いてはくれなくなった。

 たまに口を開けば悪口や見下す発言。

 いつしか俺も彼の事を嫌う様になってしまった。


 「そうだったんですね……」


 「うん、彼はまだ最強を目指していた。俺が不甲斐ないのがダメだったんだ」


 「そんなこと――」


 アテナが否定してくれようとするが首を振り言葉を塞ぐ。


 「今でもこの剣がなかったらあのままだった、俺自身はまだまだ弱いままだ」


 「ならば強くならないとな」


 イエナさんが俺の肩を叩き、会話に入ってくる。


 「そうですね」


 うん、いつかクラウスと堂々とやれるように頑張らないと。

 まあ俺やクラウスを飛び越えて一番強くなってしまったのは、幼馴染のエミリアだったりするのだが……いつかそこも超えてやらないとな。

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