第20話 いざ、異世界調査
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翌朝私は携帯していた小型通信機に付いてるアラームで目を覚ました。 一瞬自分が何処に居るのか戸惑ったけど直ぐに昨日の記憶が蘇り辺境伯邸の客室に泊まった事を思い出した。
ベットから出て体をほぐす為に柔軟体操を行ってるとノックが聞こえてきた。
「どうぞ」
「おはようございます、レーコ様。 昨夜は湯浴みをされる前に眠られてしまいましたが朝は如何いたしますか? 体を拭く為の湯で宜しければ直ぐにご用意できますが」
「申し訳ありませんが、お願い出来ますか?」
「畏まりました。 直ぐにお持ち致します。 身を清められましたら昨夜夕食を取られた食堂でお連れの方々とご一緒に朝食、と言う段取りで宜しいでしょうか?」
「ええ、それで構いません」
「ではその様に」
メイドさんはそう言って軽く頭を下げて部屋から退出して行った。 私はそれを見送ると部屋を見渡し自分の荷物がベット脇のサイドチェスト風の家具の上に纏められてるのを見つけ荷物の中身を確認していった。
荷物の中身は特に探られた形跡も無く無くなってるモノも無かった事に密かに胸を撫でおろした。 それから着替えを取り出した所で再びノックが聞こえたので許可を出すと先程のメイドさんがカートの上に大きなタライを乗せて入って来た。
「お待たせしました。 此方が体を拭く為のお湯になります。 レーコ様が宜しければお体を清めるのをお手伝いさせて頂きますが如何いたしますか?」
「あ、ごめんなさい。 体を拭くのは自分で行いますので大丈夫です」
「畏まりました。 それでは終わりましたら此方のベルを鳴らして下さい。 片付け後、食堂までご案内します」
「分かりました」
メイドさんは再び頭を下げて扉の横にあるサイドチェストに取っ手の付いたベルを置いて退出して行った。 それを確認して私は着ていた物を手早く脱ぎ用意されてたタオルをお湯につけて体を拭き、手早く用意した着替えを身に着けて身嗜みを素早く済ませた。
それまで着ていた物は専用の圧縮袋に入れて圧縮し荷物袋の中に入れてからもう一度身だしなみチェックを済ませてからベルを鳴らした。 ベルを鳴らして5秒後にノックがされたので許可を出すと今度は2人のメイドさんが入って来て1人がお湯の入ったタライの乗ったカート下げて行った。
「それで食堂へご案内いたします」
「お願いします」
メイドさんに案内され広い伯爵邸を進み食堂に着くと既に柳田達が席に着いて待っていた。
「おはよう、待たせてしまったかしら?」
「いえ、自分達もつい先程この食堂に案内された所です」
「そう。 昨日の天川1等陸尉への報告は無線は通じた?」
「は、正直通じるかは不安でありましたが無事に繋がり昨日の進捗状況及び王女殿下の件は報告済です」
「分かったわ。 それで何か言っていた?」
「貿易云々に関しては自衛隊では対応出来ない為明言は避ける様に、と。 また最終目標を考えると先ず不可能だから余計な言質は取られない様に注意して欲しい、とも」
「まぁ正論よね。 他には?」
「王族とのコネクションは今後の活動に置いてアドバンテージになる可能性がある為、可能な限り友好的に接する様に、とも」
「やっぱりかぁ~ あの王女様の相手相当疲れるのよ。 あんた達がもう少しこっちの世界の言葉を習得出来てればね」
「無茶言わないで下さいよ。 1週間かそこらで異世界語を習得出来る訳無いじゃないですか」
私が恨めしそうに柳田達を見つめると高山が肩を竦めながら反論して来た。
「まぁそうなんだけどね。 所で柳田、翻訳機の方はどうなの?」
「まだ現地の言葉のサンプルが少なくもう少し時間が掛かる、との事です」
「まぁそうよね。 そこら辺は言語研修が始まれば何とかなるでしょ」
「そうですね、それまでは頑張って下さい」
「…分かったわよ」
柳田からの返しに私は溜息を付きながら頷いた。 私達の会話にキリが付いたのを察したのかメイドさんが扉を開けると朝食が乗ったカートを押して数人のメイドさんが入って来た。
メイドさん達は私達の前に手早く朝食を配膳するとカートを押して部屋から退出して行った。 それを見て私達は朝食を食べ始めた。 内容はパン、温野菜のサラダ、スープ、ベーコンらしきモノを焼いた物、不思議なピンク色をした飲み物だった。
パンは日本の物に比べると遥かに固く、生地を発酵させずに焼いた物ぽかった。 スープは味が薄いコンソメスープと表現するのが一番近いが全くの別物。 温野菜のサラダは普通に野菜のサラダだった。 かかってたソースは柑橘系の酸味が効いてて普通に美味しいと思った。 ベーコンっぽい物はどうやら燻製肉を焼いた物らしく見た目以上に歯ごたえがあって食べ応えがあったが肉自体の臭みがあり私は半分程しか食べれなかった。
「ねぇ、このピンク色の飲み物は何かしら?」
「はい、そちらは今の時期に食べ頃となるピーツァの実の果汁ジュースになります。 この辺りでは平民から貴族まで幅広い層で愛されてる飲み物となります」
「そう、ありがとう」
メイドさんからの説明を聞いて一様柳田達にも説明した後私はそのピーツァのジュースを飲んで見た。 名前と色から私個人としては桃かな? と思っていたけど飲んで見ると以外にも味はオレンジジュースの味に似ていて凄い驚いた。 後味も爽やかで非常に飲みやすく広い層で愛されてると言うのも飲んで見て納得出来た。
柳田達も最初驚いた様な顔を見せたが普通にオレンジジュースと思えば美味しい部類に入るのでその後は普通に飲んでいた。
朝食を終えた私達は一度泊まった部屋に戻り荷物を回収してメイドさんの案内で玄関に集まった。 玄関には2人のメイドさんと辺境伯、王女殿下が居て見送りに来たとの事った。
2人のメイドさんは今日私達を案内してくれる人たちで後日相互言語研修にも参加するとの事だった。 辺境伯と王女殿下に挨拶し辺境伯邸を出てメイドさん達と内壁の門まで馬車で送って貰った。
内壁の門に着くと私達は馬車を降り其処から徒歩で下町へと向かった。 最初の目的地は市場だ。 目的はこの世界の食材等の調査、それと物価調査を含んでいる。 実際に市場を散策して見た目は地球の野菜と酷似している物も多かったが呼び名は全く異なっており興味深かった。
大体2時間程市場を見て回り凡そだが食材系の調査と物価の目安が付いた。 メイドさんの勧めで私達は市場に併設してある屋台で飲み物と軽食を買い休憩を一旦取る事にした。
「レーコ様、如何でしたか?」
「そうですね、私達の世界の食材と似た物も多くあったのでその点は多少驚きもありましたが安心もしました」
「驚きと安心、ですか?」
「ええ、そうです。 そうですね、レラさん、もし貴方が全く違い世界に行ったとして食材で見知った物があればどう思いますか?」
「それは… 見知った食材があれば多少は安心しん…して、成程、そう言う事ですか」
「そう言う事です」
私の質問に答え私が抱いた感想を理解したらしいレラさん。 もう一人メイドさんのサラさんも何も言わなかったが頷いていた。
「今思ったのですがもしかしてレーコ様達は此方の世界での食事は昨日お屋敷での食事が初めてだったのでは?」
「ええ、そうですよ」
「その割には普通にお食事されてましたよね?」
「同じ食事内容の物が王女殿下、辺境伯にも出されていたのですから食べれない物が出てる訳が無いとの判断ですね」
「成程、言われて見ればそうですね。 失礼いたしました」
「いえいえ、気にしないでください」
それから私達は屋台で買った軽食を平らげてから次の目的地へ向かった。 次の目的地はある意味、今回の調査の目玉でもある魔石具、或いは魔道具と呼ばれる道具を扱う専門店だ。
辺境伯曰く貴族が使ってる物は平民が使ってる物より素材をより良い物にして装飾等を施し見栄えも良くした程度。 その為魔道具、魔石具を知りたいなら平民でも買える物を扱ってる専門店の方が良いだろう、と言う事で平民街の専門店へ行く事になった。
で、専門店で見た魔道具、魔石具類は日本の家電製品みたいな品揃えだった。 お湯を沸かすポッド、大量のお湯を沸かす湯沸かし器、食材を冷やす冷蔵庫の小型と大型、井戸から水を汲み上げるポンプ、髪の毛を乾かすドライヤーっぽい何か、風を送り出す送風機っぽい物、更には洗濯機っぽい物までetcetc…
値段も銀貨数枚から金貨数十枚の物まであり日本と言うより地球にある家電製品の類似品の多さに私達4人は非常に驚かされた。 最近開発されたばかりと言う物を見て私達は更に脅かされた。 魔石具を動力にして車輪を動かし動く馬車。 ただこれはこの動力馬車だけでは馬力が足りない為やはり従来通り馬が曳かなければいけないがそれでも馬への負担がかなり軽減される為大手商店、貴族等比較的お金に余裕のなる層に売れてるそうだ。 サラさん曰く、辺境伯も2台注文してるらしい。
「秋山陸曹長、この馬車は要報告事項でしょう」
「そうね、柳田。 今はまだ馬を補助する程度だけど、これが発展していけば車の原型になるのは間違い無いでしょうね」
「ですね、俺もそう思います。 それにしても、魔石具、魔道具類は地球にある家電製品を思わせる物ばかりです」
「人が不便に思う所は世界は違えども同じ、って事なのかしら?」
「それでも余りにも類似品が多すぎませんか?」
「そうよね、そう思うわよね」
私と柳田がヒソヒソと話してるとサラさんが私達の事を不審に思ったのか近づいて来た。
「レーコ様、マーク様、如何されました?」
「特にこれといった訳では無いのだけど、此処にある道具類がね、私達の世界の道具類に似てる物ばかりだから驚いていたのよ」
「レーコ様達の世界にも似た様な道具類があるのですか?」
「ええ、それもかなり似た物がね」
「どういう事なのでしょうか?」
サラさんは驚いた後、顔に疑問の色を濃く浮かべ首を傾げた。
「さぁそれが分からないから私達も相談してたのだけど、世界は違っても人が不便だと思う事は一緒なんじゃないか、って取り合えず結論をだしたわ」
「成程、そう言われるとそうなのかもしれませんね」
その後私達は比較的持ち運びが容易なドライヤーっぽい物とお湯を沸かす小型のポッドを購入して専門店を後にした。 専門店を出た後は私達が気疲れした事もありレラさんとサラさんに頼んで近場の食堂に案内して貰った。
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