執事
「お嬢様、食事を持ってきてるんですけども」
ちょっと声低めにカッコよく言ってみる。ちょっと恥ずかしい。
「食べられないんですか?」
『今は結構です』
「承知しました。ではまたお昼時にお食事を用意しますね」
『おおー』
「で、帰っていった」
『そうしたら、ちょっと考えるね』
『ひょっとしたら私の親しい人たち。何かで連絡がついてて』
『運んでくれる人って昼になったら思う』
『朝も来て、昼も来るのならそれは何か』
『誰か親か誰かが、連絡してるから』
『誰かが連絡して届けてくださいっていう』
『お願いしているなと思うから、そこでは受け取る』
『昼また同じような声で来たら』
『あ、この人は頼まれているんだ』
『私の知ってる親か何か、誰か知らないけど』
『頼まれて運んでんだろう、と』
『そうすると、朝昼晩、届けるように頼まれているのだと思うから』
「じゃあ今、朝は断りました」
「そのあと4時間ぐらい空いているのでね」
「そのままずっと考えててもいいし、行動しても良いし。どうする?」
『何もしませんね』
ですよねー、知ってた。
「じゃあまあお昼ぐらい、ちょっと小腹が空いたかな、みたいなタイミングで」
『ちょうど来たらね』
「お昼ぐらい、時計も一応、部屋の中についているからね」
「そうしたらじゃあ、お昼くらいに」
「お嬢様、お昼のお食事できました」
「で、まあコンコンってなってから」
『ああ、どうもありがとうございますってドア開けて受け取る』
設定上は令嬢と執事のはずなのだが、お客さんと配達員の関係になってしまっている。




