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第3話 目覚めたら、綺麗なお姉さんに膝枕。準備は大切に

 復活。お話でいうと、準備と説明のお話だと思う。

 ヒロイン登場。みんなが描くようなかわいさはないと思います。

 お胸は主人公よりもあります。

 むしろ、主人公がぺたーんしすぎているのです。

  私が眼を覚ますと、黒い服に赤い髪、緑色の目をした女性がいた。膝枕をされていて、私の顔をじっと見ていた。


「――――――――――」


 あいかわず、何を言っているかわからない。


私は自分のことを指さして、

「鸛」

と自分の名前を必死に伝えた。


 目覚める前に、私は死んだはずなのに、かなり落ち着いていた。たぶん、母性を感じる彼女に安らぎを得たからなのかもしれない。地味に、私よりも、胸大きいし、母性を感じると思う。


「……」


 綺麗な女の人に見つめられて、私はすこしだけ、どきどきした。そして、私はここで言葉を教わる生活が始まるのだった。


 言葉を理解するのに1カ月かかった。そのあと、簡単な返事をするのに2カ月かかった。その間に、わかったことはここが、悪魔を繋ぐ神殿という名前で、女性に名は無く悪魔の巫女ということだけだ。


 次に、私がここにいる理由が悪魔の巫女曰く

「あなたは不死者であり、心に強い火を持っているからです」

ということだ。


 不死者という意味に、私は疑問を感じながらも死んでもよみがえる何かがあると考えた。つまり、私はあの化け物との戦いで相打ちに近い形で倒したが、実質私は生きているので勝ったということになる。


 次に、私はこの神殿にある焚火に囚われていることがわかった。理由はわからないが、不死者は火と大きな密接があり、死んだときに焚火でよみがえるらしい。


 本来は、すぐ近くの焚火に呼び寄せられるのだが……私はどこも焚火に囚われてない不死者だったので、悪魔の巫女に、呼び出された形で、この神殿にある焚火に紐づけされたらしい。


「悪魔の使者を倒し、悪魔の力を持つ王を倒すことで、あなたを解放することができます」


 悪魔の巫女の言葉が正しければ、私は戦うことを迫られていた。でも、武器が無い。そう思っていたら、悪魔の巫女が神殿の倉庫にあんなにしてくれた。

 

 そこには何種類かの武器が置かれていた。そこで、槍と盾を手に取った。銃は無いのかと思ったが無かった。やはり、ファンタジーに銃は不要なのだろう。


 それから、気になるものを手に入れた。不死者のゴーグルだ。透明なレンズの部分はガラスと思ったが、透明な部分は、ガラスのような冷たさはない。プラスチックのような感触がするが、この世界にプラスチックが存在するか疑問だ。


 ただ、手にしてわかったことは、これが役立つことだ。


―――

 不死者のゴーグル


 不死者の秘法が詰められたゴーグル。視界に有用な情報を表示する。破壊することは不可能。そして、不死者でない人が使うことはできない。不死者でない人には狂気にしかならない情報。それを耐えられるのは不死者のみ。

―――


 頭に浮かんだ説明文はまがまがしいような内容だけど、自分は不死者なので躊躇することなくゴーグルを装着する。すると、視界にHP、スタミナのメーターが左上に表示されていた。次に、左下に魂という字が書かれていた。


 これが意味することはわからない。それに、少し頭の中で念じると表示を自由に変えられる。それどころか、手に持つ道具の説明を見たいと思えば見ることができた。ゲームをやっている時のユーザーインターフェイスのようなものだろうか。それよりも、これを作った人はかなり時代を先取りしているような気もする。


 もしかしたら、ステータスがあるからこそ……戦っている途中に画面越しに見えるものを作ったのかもしれない。私は、ゴーグルを付けながら武器を漁った。



―――

 スピア


 ただの槍。槍は人類最古の武器の1つ。巨大な敵に立ち向かうために作られた武器。しかし、戦争の為に作られたこのスピアに、化け物を倒すためだけの強さはない。

―――


―――

 騎士の盾


 他者を守るための鉄製の盾。騎士にとっては誇りの1つ。しかし、化け物から守るだけの強さはない。

―――


 手に取った武器は、これから、悪魔の力を持つ相手と戦うのに……こんな武器で大丈夫なのだろうかと思うものばかりだった。でも、強力な武器は倉庫に置いてない。


 私は鞄の中に、剣や槍、片手斧、ハンマーなど詰め込んだ。しかし、面倒に感じて、手に持ったら自動で収納できないかと思ったら、できた。


 何か試すというのは大切なことだと思った。


 装備もこれで可能ではと思ったら、視界内でメニューを出して、武器を持ち帰ることができた。さらに持ち物のチェックもできる。このゴーグルは非常に便利な品だった。


 ただ、戦闘中に武器の変更は非常に危険だと感じた。1回1回メニューを開いて、選択が必要だからだ。なんとか、戦闘中に武器選択ができないか、試した。

 結論からいうと、事前に武器を出して武器の切り替えを行うのが安全だということがわかった。


 そして、武器も大切だが、自分の身を守るものも大切だ。私は、防具には何があるのか調べた。見たところ皮の防具や鉄製の防具が置いてある。


 私は、自分に合いそうな防具を試しに装備したが、動きにくさを感じた。多少なりと衝撃を抑えられるのかもしれないと思って装備する選択肢も感じたけど、悪魔の力を持つ相手に鉄の鎧着ても防げる自信がない。

 私がここに来る前に戦った化け物を思い出すと……鎧の価値に疑問を感じた。


 防具はあきらめよう。攻撃を避けることを前提で戦うことを考えよう。私は腕と膝を守る皮装備で、洋服の上から付けられるものを探して、動きを阻害しない防具を選んだ。


 気に入ったものを見つけると、私は装備して動きが疎外しないか確認した。

「……よし」

 問題ない。戦う場所にもよるが、腕や膝を守る防具はほしい。とっさの回避の時の怪我から身を守る防具は必要だ。回避のために怪我をしても意味がない。



 私は、鞄の中を開いて忘れ物を確認した。

「……あと、何が必要かな」

 私は鞄の中を見ながらつぶやいた。


 すると、悪魔の巫女は私にこう言った。

「不死者の水は持ちましたか。不死者の秘法の1つです。不死者の力の源は火です。大きな怪我を負っても、これを飲むことで癒すことができます」


「……心配してくれて、ありがとう。」


 私がここに来て、食べ物代わりと悪魔の巫女から教わった不死者の水は、焚火から得ることができる飲み物だ。これを飲むことで空腹を抑えることができる。


 私は紅茶を入れていたボトルを持って焚火に近づいて掲げた。すると、ボトルの中に不死者の水で満たされる。



―――

 不死者の水。


 不死者の始祖が見つけた水。火と大きな関係があるが意味はわからない。ただ、飲むことで体力を回復することができる。不死者以外が飲んでも回復することができる。

―――


ゴーグルに説明文を表示させて、読むが 謎アイテムだ。そもそも、不死者が何なのかもわかっていない。

あと、悪魔の巫女が言うには自由に味を変えることができるらしい。


 私の場合は、オレンジジュースの味がした。虫歯になるかなと思ったが、口の中にあった奥歯の銀歯が抜けて、歯が再生した。


 どういう基準化わからないが過去にけがした左目の下にある古い傷の後はもとに戻らなかった。

理由を考えてみたが、歯は欠損という扱いで治ったのかもしれない。とりあえず、異世界クオリティの1つだと考えた。


 私は不死者の水を入れ終わると、神殿に設置された石碑へと歩く。悪魔の巫女が言うには、悪魔の使者がいる場所へ行くことができるらしい。


 今、行けるのは霧に覆われた村という場所らしい。移動には石碑に嵌められた光る宝石を触れて、祈ることで移動できるらしい。


「……行ってきます」


 私は悪魔の巫女に言うと、宝石に触れて移動したいと祈った。すると、視界が塗り替わるように霧に覆われた森の中にいた。


 ブックマークが2件。ありがとうございます。

 次回、ゆるふわ森の中大冒険。

 

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