ある晴れた日
ある晴れた月曜日、学校から出ているバスへ乗る。
そのバスは人であふれており、乗ることは勿論、座ることや立っていることさえ
困難な状態なのだ。
突然背後から重みを感じた。
後ろから隣のクラスにいる嫌われ者が体重をかけてくる。
気持ち悪いと思い、鞄で押し返すが効果がないようだ。
駅に着くまではまだかなり時間がある。
駅の手前のバス停で降りようかと考えたが、
こんな人がたくさんいる状態で降りようと思うと、迷惑がかかる上に出口まで
行くのが大変だと考え、却下となった。
いつもなら座れるはずなのに、今週は定期考査があるため
どの学年も2時間で帰宅となるのだ。
そのため日常なら、部活や居残りをする生徒もテスト期間になると
早く帰宅しないといけないためバスが混んでしまうのだ。
そして、バスの揺れと人の多さ、後ろから押してくる嫌われ者へ憎しみを覚えつつ、
やっと駅にたどり着くことができたのだ。
ここまでよく耐えきれたと自分で褒めてしまいたいくらい酷い状態だった。
そして駅から家へ向かうバスへ乗ろうと思ったのだが、そのバスが来るまで20分
待つ必要があったのだ。
なので私は歩いて帰ることを決めた。
そして立ち上がろうとした時、私の足元で何かが動いていた。
それは二羽の鳩だった。
警戒心もなく私に近づいて来るのだった。