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異世界で考古学者になった俺、古代文明のチート装置を発見して最強に  作者: 南蛇井
第1章

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第4話 最初の小遺跡へ

朝の空気は澄んでいた。


町を出ると、すぐに石畳の道は土の道へ変わり、やがて山道へと続いていく。


アルトたち四人は、その山道をゆっくりと登っていた。


先頭を歩くのはガルドだ。

大剣を背負った戦士は、周囲を警戒しながら進んでいる。


その後ろをミラが軽い足取りでついていく。


「静かだねぇ」


彼女は木の枝を避けながら言った。


「モンスターが出るって話だったけど」


エリシアが答える。


「遺跡の近くに縄張りがあるのかもしれない」


最後尾でアルトは地図を広げていた。


「もうすぐのはずです」


彼は山の斜面を見上げる。


「このあたりに石造建築があるという記録が――」


そのときだった。


前を歩いていたガルドが足を止める。


「……あれだ」


全員の視線が前方へ向く。


木々の隙間の向こう。


山の中腹に、それはあった。


石で作られた建造物。


半分は崩れているが、はっきりと人工物だとわかる。


アルトは思わず息を呑んだ。


「……遺跡」


彼は駆け出しそうになるのをこらえながら近づく。


近くで見ると、その規模がよくわかった。


巨大な石壁。

崩れ落ちたアーチ。

そして――


折れた塔。


塔の上部は崩れ、石が地面に散らばっている。


それでも、その構造は明らかに普通の建物とは違っていた。


ミラが口笛を吹く。


「思ったよりデカいじゃん」


ガルドも腕を組む。


「ただの廃墟じゃないな」


アルトは壁に近づき、石に触れた。


冷たい。


だが、その表面は不思議なほど滑らかだった。


彼は目を輝かせる。


「この石……加工精度が高い」


エリシアが眉を上げる。


「わかるの?」


「ええ」


アルトは興奮気味に言う。


「普通の石工ではここまで精密に削れません」


彼は壁の一部を指さす。


そこには、うっすらと模様が刻まれていた。


円形の紋章。


その周囲に複雑な線が広がっている。


アルトの鼓動が速くなる。


「この紋章……!」


彼は鞄からノートを取り出す。


ページをめくり、古代文明の図を確認する。


そして、顔を上げた。


「間違いない」


声が震えていた。


「これは古代文明の紋章です」


ミラが首をかしげる。


「そんなにすごいの?」


アルトは力強く頷いた。


「はい」


そして、崩れた塔を見上げる。


「この建築様式……」


「石材の加工……」


「紋章……」


全部が一致していた。


アルトの胸は高鳴っている。


研究者としての直感が、はっきりと告げていた。


「これは……」


彼は興奮を抑えきれずに言った。


「古代文明の施設です!」


山の風が遺跡の石壁を吹き抜ける。


崩れた塔の影が地面に長く伸びていた。


ガルドは大剣の柄に手を置く。


「つまり」


低い声で言う。


「中にはモンスターもいるってことだ」


ミラはにやりと笑った。


「罠もね」


エリシアは遺跡の入口を見つめる。


「魔力反応……確かにある」


そして、リィナ。


彼女はただ静かに遺跡を見上げていた。


まるで――


懐かしいものを見るように。


アルトはゆっくりと入口へ歩き出す。


「行きましょう」


振り返り、仲間を見る。


「ここからが調査の本番です」


暗い入口の奥へ、冷たい風が吹いていた。


こうして――


最初の遺跡探索が始まった。

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