愛3
もうもどれない。
私の思い、気づいたよ。
あなたは?
二人の関係
俺はついさっきまでしてはいけないことをしていた。
教師として、最低だ。
生徒に手を出すなんて。
それに、思ってもなかった。
まさか。
君を好きになるなんて。
私は小さい頃から一人だった。
お父さんやお母さんは仕事が楽しくてしょうがない人達。
二人ともカメラマンで世界中を飛び回っている。
あまり日本の仕事はないから家にいることがほとんどなかった。
お父さんとお母さんはすごく仲がよくて、家族思いのこともすごくわかってた。
だから、言えなかった。
「私は平気だよ。」
そう言うしかなかった。
心配なんてさせたくなかったし。
なにより、二人の夢が私のせいで壊れることが怖かった。
体が弱いことだって、隠してきた。
私は楽しそうに生活してる二人が大好きだから。
全部隠すつもりだ。
先生に全部を話した。
先生は呆れた顔をした。
「本当に人のことしか考えないんだね。」
先生はそう言ってまた優しく抱きしめてくれた。
頭を撫でてくれる手の平は大きくて今までに味わったことのないあたたかさだった。
家族とはまた違う。
友達とも違う。
またそのあたたかさに涙が溢れた。
あの木が私を誘ったのはこの人に合わせるためだったのかな?
だったら、あの木に感謝しなくちゃ。
だって、初めて思ったんだ。
一緒だったら、世界の色が鮮やかに変わる人と出会わせてくれたから。
でも、何で。
先生なの?
もっと他にあったでしょ?
あの木は私に同情でもしたの?
私はどうしたらいいの?