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異世界小説家  作者: キクメン


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60/383

60:ザラの足

 防具屋が当店自慢の防具だと自負する防具一式を全て装備し、私は自分の詳細情報を確認した。


-------------------

多田野(ただの) (ひとし)

20歳男性

レベル:10

生命力:100

魔法力:100

持久力:100

攻撃力:10(+5)

防御力:10(+17)

素早さ:10

幸運度:10

魅力:10

魔法技能:10

異常耐性:10

【スキル】

情報

ステップワークLv10

キックLv8

槍使いLv10

【魔法】

小回復

火の玉小

火の壁小

【武器】

【防具】

ヘルメット

胴当て

籠手

ブーツ

【装飾】

なし

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攻撃力:5

耐久性:5

損耗率:0%

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胴当て

防御力:6

耐久性:6

損耗率:0%

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-------------------

グローブ

防御力:5

耐久性:5

損耗率:0%

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ヘルメット

防御力:3

耐久性:3

損耗率:0%

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ブーツ

防御力:3

耐久性:3

損耗率:0%

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「キターーーッ!」と口から声が出そうになるのをかろうじて堪えたが、その分ガッツポーズは抑えることが出来なかった。私は右手の拳を握って小さくガッツポーズを取ってしまった。


 ハッと我に返ると、満面の笑みで店員がこちらを見ていた。店員には私のステータスがきっと分からないはずなので、私がここまで喜んでいる本当の理由は分からないかもしれないが、それでも正直に喜んでいることは十分以上に伝わったようだ。


「お気に召していただいたようで、私も非常に嬉しく思います」


「わずか3日でこれ程までに仕上げていただいて感謝します、これで次の依頼は一安心どころか大安心です」


「次の依頼はどのような依頼なのですか?」


「はい、神殿のロックゴレムを完全破壊して来ようと思います」


「あのゴレムですか!なるほど、タダノ様ならば完全破壊も可能でございましょう!」


「有難う御座います、この新しい装備を着て頑張ります」


「なんとも光栄なことで御座います、これまで店の奥で飾られていただけの高額商品がいよいよその真の価値、真の存在意義を十分に発揮させてもらえるのです、防具にとっても大満足のことでしょう」


「はい、必ずや完全破壊して帰ってきます」


「お帰りになられた際は是非ともお立ち寄りください、こちらでお手入れをさせていただきます」


「はい!有難う御座います!」


「タダノ様のご武運をお祈り申し上げます」


 こうして防具屋を後にしたのだが、何と言っても全装備の合計が防御力に加算されたことが最高に嬉しかった。ようやくチュートリアルの性能を超えることが出来たのだ。つまりこれは今後の冒険次第ではさらなる向上が見込まれるということなのだ。


 いったん宿屋の部屋に戻ることにしたのだが、私は嬉しくてついついフルフェイスを被ったままの完全装備でスキップして歩いてしまった。結構な数の通行人に見られてしまった。


 宿屋に戻ると、受付カウンターにポルルと宿主のウォルロッドの母親がいて、私を見るなり少し驚いた顔をした。


「うわ、アンタ、タダノかね?」

「あっ、すいません、そうですタダノです」

 ヘルメットを脱いで顔を見せた。


「驚いた、随分すごい装備だね、まさかアンタワイバルンでも倒しに行くのかね?」

「いえ、その前にロックゴレムを破壊してきます」

「へぇーアレをかい」


 ポルルが近づいてきて目の前に10デンと薬草を突き出してきた。


「それはポルルへの感謝の気持ちだよ、いつもありがとう、お手紙を届けてくれてありがとうっていう感謝の気持ち、お礼だよ、もらってくれると嬉しいな」


 ポルルは後ろを振り返って宿主であるウォルロッドの母親の顔を見た。


 ウォルロッドの母親は頷いて「有難く頂いときな、それはポルルが一生懸命働いて得た報酬だ」


 ポルルが私の顔をじっと見たので私も頷いた。


「そう、ポルルが毎日布団を干してくれるから僕は仕事で疲れて帰って来てもグッスリ気持ち良く眠れて次の日はすっかり元気になれるんだ、僕が戦って沢山お金を稼いで来れるのもポルルのおかげなんだよ、僕の田舎では食事と睡眠は健康にとって一番大事な事だと言われている、そしてここのお風呂もね、毎日入るのが楽しみなんだ」


 ポルルはペコペコとお辞儀をして大事そうに10デンと薬草を抱いて宿主と一緒に奥の方に入っていった。去り際に宿主は私の顔を見て頷いていた。


 この宿の設備もだが、ポルルを見ているととても癒される気がする。ますます嬉しい気持ちになって部屋に戻り、防具を脱いで道具屋で買ったリュックの方にしまい、装飾品の商品リストを見た。お目当ては素早さアップが期待できそうなものである。


 商品リストをパラパラめくっていきながら、パッと目についたものの中で、魔法力向上が出来そうなものなどがあり、これも買おうと思いながらさらにめくっていくと、いかにもそれらしいものが見つかった。


-------------------

足輪「ザラの足」

5百万デン

ザラ程に早く走れる魔石が埋め込められた足輪

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「あった!これだ!これは欲しい!」

 私は早速道具屋へと戻ることにした。


 道具屋に到着すると、店主トルバノが私が商品リストを脇に抱えているのを見てすぐに察して、どちらの装飾品を御所望でしょうか?と聞いてきた。


 私はザラの足が見たいと頼むと、かしこまりましたと言って鉄格子の部屋の奥に行き、程なくしてお目当てのアイテムを持ってきた。


 目の前に差し出された足輪を見てすぐに「情報」と念じた。


-------------------

足輪

素早さ:5

耐久性:5

損耗率:0%

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 「ヨシッ!」と心の中でガッツポーズ。さすがに特殊能力の水上歩行機能などはないが、これで防具屋で買ったブーツを履いた上に素早さも向上させることが出来る。私はすぐにギルドに行って500万デンを降ろして購入した。


 しかしそこで問題が発生した。足輪をはめてブーツを履くと足首が圧迫されて痛いのである。どうしたものかと困っていたところ、店主がちょっと一緒に防具屋に行っていただけませんか?と聞いてきた。何やら妙案があるようなので、頷いてすぐに近くの防具屋へと向かった。


 道具屋の店主トルバノと一緒に防具屋に入ると、すぐに店主ダルカルの息子がやってきて、トルバノが事情を説明し、足輪についている魔石をブーツに装着出来ないかと相談し始めた。


 二人で色々と話し合い、足輪についている魔石を外して、ブーツの後ろ側に丈夫な革で囲って縫い付ける案でいくことになった。私はブーツを脱いで渡し、ブーツの後ろ側、ふくらはぎの辺りの位置に魔石を装着してみようということになった。革で覆って縫い付けるだけなので夕方には仕上げられるとのことだった。費用は左右合わせて2万デンだったのでその場ですぐに支払った。


 道具屋店主のトルバノが、魔石を外した足輪はいかがなさいますか?もし不要ならば50万デンで買い取らさせていただきますと言ったので、喜んで買い取ってもらうことにした。


 防具が入っているリュックは部屋に置いてきていたのでブーツを渡したら履いて帰る靴がなく、丁度良い機会なのでブーツではなく普通の革靴を買うことにした。


-------------------

革靴

防御力:1

耐久性:1

損耗率:0%

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 防御性能は低いが、現実世界でもこれは相当に高い値段がしそうな見事な上質の革靴だったので、値段を聞くと10万デンとのことだったので、すぐにその場で購入した。


 既に自分の足に合うサイズなのに、職人がやってきて私の足を細かく採寸して、奥の部屋から丁度良い中敷きを持ってきて裁断したり、叩いてなめしたりしてフィッティングしてくれた。おかげでさらに快適な履き心地の革靴になった。嬉しくてその場でステップしたくなる程だった。


 職人がブーツを履いてギルドの依頼に行くときにこの革靴を預けてくれればクリームを塗って手入れをしておくと言ってくれたのでますます嬉しくなった。


 道具屋店主のトルバノと一緒に防具屋を出る時、トルバノが「横で見ていて思ったのですが、タダノ様は実に気持ちの良い買い物をなさりますなぁ」と嬉しそうな笑顔でそう言った。

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