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異世界小説家  作者: キクメン


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28/383

28:マント

 予想以上期待以上のブーツの性能に大満足した私は意気揚々と引き上げ、今日のあまりにもあっけない戦いを終えて帰宅した。


 早めの夕食をとり、鼻歌交じりでシャワーを浴びて、寝入るまでの間に今日の出来事を異世界記録テキストに書き足して、午後10時前には寝た。


 翌朝は午前4時台という早い時間に目が覚めてしまい、米を炊いて卵かけご飯とウインナーソーセージを焼いて食べた。


 その後午前中は昨日と同様にお気に入りのブーツで最初から槍を持ってひたすら動作の練習を繰り返した。革製のブーツなどを買った場合、普通は硬い革を足に馴染ませ柔らかくなるように慣らしをするものだが、私のブーツは最初から足にはピッタリと馴染んで柔らかく動きやすいので、硬い革の慣らしというよりはこの高性能な能力に私が慣れるという意味合いでの慣らしが必要だった。


 それほど強い踏み込みをしているわけではないのだが、気付いたら地面の至る所が私の足の跡でへこんでおり、長年に渡って武術の修行でもしているのかといった状態だった。


 そんな光景を見て苦笑いしつつも午前の練習に満足して、お昼ご飯を作って食べて、午後はレッドスライム部屋へと向かって行った。


 今日はステップワークの練習を中心にひたすら素早く回避してみようと思ったのだが、相手が大きいので小さいレッドスライムよりもすぐに攻撃が察知出来てしまう上にブーツのおかげでとても素早く遠くに移動出来るようになってしまったものだから、正直ほとんど練習にならなかった。


 かといってブーツを脱いで戦うと、脚力の練習にはなるかもしれないが、せっかくこのブーツの尋常じゃない速さに慣れ始めてきたのが損なわれてしまうので、脚力強化よりもこの高性能ブーツに慣れることの方を優先したい。


 そんなわけで、私は考えを変えてさっさと2匹のバランスボール大のレッドスライムを倒して、その後は強く踏み込んでも庭の地面みたいにへこむことのないこの部屋で実戦的なステップワークと槍の攻撃練習を行うことにした。


 2匹の大きなレッドスライムを倒した後でも午前0時までこの部屋は自由に使えるし、気合を入れる声を出しても誰にも見られることもないので、練習場としては最適だった。天井があるから思いっきりジャンプ出来ないのが不便なくらいだった。


 その後、ひとしきり汗をかくまでステップワークと槍の突き練習を行ったところで帰宅した。


 3日目も昨日同様2匹のレッドスライム中を早々に倒し、その後は納得いくまでひたすらステップワークと槍の練習に明け暮れた。


 そして4日目、今日でレッドスライム中の部屋も攻略完了するはずなので、もはやレベルアップよりもアイテム報酬の方が楽しみになった感があるが、とてもワクワクしながらレッドスライム部屋へと向かった。


 まず開始早々5秒とかからず1匹目を倒し、相変わらずバランスボール大のスライムはボーナスステージだよなぁと思ったところで、ふと閃いて、ちょっと怖いけどこの大きさのレッドスライムの攻撃を食らったらどの程度自分はダメージを受けるのか気になってしまった。


 プロテクターの防御力に加えて自分の防御力をプラスして、果たしてどの程度の痛みとダメージがあるのか知っておいて損はない。さらに恐らくこの後のレベルアップで、ダメージで減った分も自動で回復するはずだ。


 そこまで考えて私はちょっとレッドスライム中の攻撃を受けてみることにした。


 恐らく4メートル以内が対象察知圏内のはずなので、4メートルを少し超えるところから左足を半歩前に出して、右足をグッと踏みしてめて全身の筋肉を弛緩して打撃に耐えた。


 するとかなりの速度でレッドスライム中は体当たりしてきた。思わずこれは相当派手に吹き飛ばされるぞと覚悟したが、激突した瞬間予想外に両足がしっかり地面を捉えており、それでも数メートル程はズザザザッ!と引きずるように後退した。そしてスライムの方も同じ位跳ね返って後退していた。


 私はすぐに自ら大きくバックステップして距離をとり、一目散に反対側の壁まで走って逃げた。


 そこで自分の身体をまさぐって、どこか異常はないか、痛みが残っているところはないかを確認し、胸から胃のあたりが少しジンジンするくらいで、特に痛いとか苦しいとかいうところはなかったので一安心して、それから「情報」と念じてみた。


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生命力:80⇒76

魔法力:80

持久力:80⇒79

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 果たしてこれを見て結構生命力を削られたとみるべきか、そうではないとみるべきか今一つ判断出来なかった。持久力に関してはまだ全然疲労してないのにそれでも少し減るんだなと思った。


 ちょっと怖いしリスキーだけど、次は足で踏ん張らずにまともに攻撃を食らってみることにした。


 レッドスライム中に近付いて、今度は両足を揃えて両手を広げて、あたかも「かかってこい!」と言わんばかりのポーズで待ち受けた。


 これは相当怖いものがあるが、なんとか激突の瞬間まで目を逸らさずに頑張った。たださすがに腹筋だけは力を入れてまともにボディーブローを食らわないようにした。


 直後信じられない程私は吹き飛んだ。後ろの壁まで10メートル程も吹き飛んで壁に当たって停止した。といっても思いっきり壁に激突して激しく跳ね返るという程ではなかった。


 私は痛いというよりも驚いた。そしてどこか痛い所がないか苦しい所がないが確認したが、今回も胸から胃の辺りが少しジンジンするかもという程度でどこも何ともなかった。そして情報を見ると。


-------------------

生命力:76⇒70

魔法力:80

持久力:79⇒78

-------------------


 先ほどよりもそこそこ効いているようだった、さらに持久力も1だけ消費していた。


 私はこんなもんかと思ったが、それでもこれを10発以上食らえば死ぬことになるのかと考え直し、しっかり気を引き締めることにした。


 ともあれ、ダメージ測定の結果は分かったので、私は早々に2匹目を倒すことにして、すぐに5秒もかからずその通り撃破した。すると・・・


-------------------

多田野(ただの) (ひとし)

20歳男性

レベル:8⇒9

生命力:70⇒90

魔法力:80⇒90

持久力:78⇒90

攻撃力:8⇒9

防御力:8⇒9

素早さ:8⇒9

幸運度:8⇒9

魅力:8⇒9

魔法技能:8⇒9

異常耐性:8⇒9

【スキル】

情報

ステップワークLv8⇒Lv9

キックLv8

槍使いLv8⇒Lv9

【魔法】

小回復

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 やはり生命力と持久力はレベルアップで全回復しており、その下にあるキックの所の数値を見て「あっ、どこかでキックも混ぜれば良かった」とつい後悔した。


 しかしすぐに思い直して、現実世界で間違えて人の足でもうっかり踏んづけたらその人の足を粉々のペチャンコにしてしまうかもしれないと思い、これ以上はキックは鍛えなくてもいいかと考え直すことにした。


 そして足元に出現しているお待ちかねの報酬アイテムを確認してみたところ・・・


-------------------

マント(希少)

魔法防御力:10

耐久性:10

損耗率:0%

【効果】

耐熱、耐冷、耐水、耐風、耐雷

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 「オォーッ!」と、声に出して喜んだ。ただ最初にマントを目にした時、もしかしたら今度は空を飛べるマントだったりしてと期待したが、さすがにそれはないようだった。それでも全くガッカリすることはなく、それどころか少しホッと安心したくらいだった。


 マントにはフードがついていて、首元から胸にかけて大き目のボタンがついていた。最初はとても大きいサイズだったが、手にして身に着けた途端ピッタリの大きさにリサイズした。そして頭からすっぽりかぶるとレインコートのようで雨の日に大いに役立ちそうだった。

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