23:待ち望んだ情報
私は捨て身の決死の覚悟で全身全霊を込めてイエローボススライムに突撃した。
激突の瞬間目の前が真っ白になった。
槍を前に思い切り伸ばしたまま、身体も思い切り前方に伸びたまま、目も大きく見開いたまま、私はしばらく放心状態で停止していた。
ストップウォッチなどで確認したわけではないので定かではないが、10秒ほどもそうしていたところで、ようやく私は我に返った。
前方には壁が迫っていて、多分私はイエローボススライムを突き抜けたのだろうと思った。
目の前にはいつものように黄色い枠が表示されていて、その中には次のように記載されていた。
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多田野 仁
20歳男性
レベル:6⇒7
生命力:60⇒70
魔法力:60⇒70
持久力:60⇒70
攻撃力:6⇒7
防御力:6⇒7
素早さ:6⇒7
幸運度:6⇒7
魅力:6⇒7
魔法技能:6⇒7
異常耐性:6⇒7
【スキル】
ステップワークLv6⇒Lv7
キックLv5
槍使いLv6⇒Lv7
【魔法】
小回復
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私はまだ少し放心状態が残ったまま振り返り、イエローボススライムがいたと思われる20メートル四方の部屋の真ん中へと歩み寄った。
部屋の中央には黄色く光る球体が浮かんでおり、私は両手を広げてその球体に近付いて行くと、その球体は私の胸の中に吸い込まれていくようにして消えた。
するともう一度黄色い枠が表示されて、中には次のように追記されていた。
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多田野 仁
20歳男性
レベル:7
生命力:70
魔法力:70
持久力:70
攻撃力:7
防御力:7
素早さ:7
幸運度:7
魅力:7
魔法技能:7
異常耐性:7
【スキル】
情報
ステップワークLv7
キックLv5
槍使いLv7
【魔法】
小回復
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【スキル】の直下に新たに「情報」という文字が紫色で強調表示されていた。
さらに私の目の前の上部に小さい地図が表示されていた。
私は右手に手にした槍を見つめて「情報」と声には出さずに心の中で念じてみた。すると・・・
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槍(希少)
攻撃力:10
耐久性:10
損耗率:0%
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「キターーーッ!」と、私は誰もいないことをいいことに大声をあげた。
さらに続けて私はプロテクターを脱いで、同じように「情報」と念じてみた。
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胴当て(希少)
防御力:10
耐久性:10
損耗率:1%
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「ウォーーーッ!」とまたしても声を上げる程に興奮して喜んだ。
さらにポケットから濃い青色のスライムゼリーを取り出して「情報」と念じてみた。
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ブルースライムゼリー+(希少)
生命力回復:100
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足早にボス部屋の隅に移動して、アイテム格納バッグからイエロースライムゼリーを取り出して二種類とも確認してみた。
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イエロースライムゼリー(希少)
持久力回復:50
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イエロースライムゼリー+(希少)
持久力回復:100
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私は握りしめた拳を何度も振って喜んだ。
居ても立っても居られず、すぐにまた装備を整えて次の部屋へと向かうことにした。
ボス部屋を出てすぐに「地図」と念じてみたところ、それまで目の前の上部に表示されていた小さな地図がとても大きくなって目の前に半透明の状態で表示された。
自分の位置と思われるマーカーが画面中央部よりもやや下に表示され、真っ直ぐ続く道が描かれており、さらにその先にレベル8と書かれた部屋が表示されており、しかもその部屋の中には赤いマーカーが4っつ描かれていた。そして「終了」と念じると地図は小さくなって元の位置に戻った。
またしても私は拳を握り締めて、何もない空間に何度もパンチして喜んだ。
もうスキップしたくなるくらいウキウキした気分で次の部屋に向かって、すぐに扉を開けて中の様子を確認した。中を覗くと地図に表示された通り4匹のバスケットボール程の大きさのスライムがいた。
そして今度のスライムは赤い色のスライムだった。
早速私は赤い色のスライムに対して「情報」と念じてみたがステータス画面は現れなかった。私が今立っている位置は部屋の外なので、恐らく確認可能圏外なのだろうと想像した。
時刻はまだ昼過ぎ、どうしたものか考えたが、やはり知りたいという欲求には勝てず中に入ることにした。
私は向かって左の部屋の隅にアイテム格納バッグを置いて、一番手前のスライムに近づいた。いつものように5メートル程の距離に近づいてみたところで「情報」と念じてみた。すると次のような文字情報が目の前に邪魔にならないように透過表示された。
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レッドスライム小(希少)
レベル:8
生命力:8
魔法力:0
持久力:8
攻撃力:8
防御力:8
素早さ:8
幸運度:0
魅力:0
魔法技能:0
異常耐性:0
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「ヨシッ!」と私は右手の握りこぶしを胸の前に掲げた。そして「終了」と念じると目の前の上部中央寄りに小さく以下のようなゲージが表示された。
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生命力:8
魔法力:8
持久力:8
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さらにその横には私のゲージも表示された。
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生命力:70
魔法力:70
持久力:70
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そしていつものようにトントンとステップワークを繰り返し、恐らく今度は4メートルが対象察知距離だろうと想定して4メートル以内にスッテプインしてみた。
着地と同時にバックステップしたのだが、これまで以上にレッドスライムの反応が速く、おまけに移動速度も速く、あともう少しの所で体当たりを食らうところだった。
しかし私は「そうこなくちゃね」と嬉し気に呟いて、呼吸を整えて槍を構え直した。
5メートルの位置でレッドスライムの中心核に向けて槍を構えたのだが、今度のスライムは絶えず小刻みに動いており、大体2秒間隔でランダムに1メートル程動いていたので狙いが定まらなかった。
私はますますそうこなくちゃと心の中で嬉しそうに呟いた。
しばらくレッドスライムの動きを観察して、今回のレッドスライムは自分の立ち位置に気を付けないと、他のレッドスライムの対象察知圏内に入って1対他の状況になるかもしれないなと思った。
それはそれで面白いなどと余裕のある考えをしたところで、そろそろ攻撃を開始することにした。
レッドスライムは絶えず何かしら動いているので、私も足を止めることなく動き「ここだ!」という確信がくるまで一緒にトントンと軽やかにステップワークをし続けた。
段々と目が慣れてきて「今ッ!」という瞬間が来たので力まずに「シッ!」と息を吐きながら素早く槍を突き出した。しかし・・・
初めて私の槍が空を切った。
しかし続けてレッドスライムがこちらに体当たり攻撃をしてくることもなく、私の予想とは全く異なるあさっての方向にピョンと飛んでいた。
このことから、意図的に回避されたのではなく、たまたまランダム移動で空振りしただけだと想像した。
私は「いいね、そうこなくちゃ」と口に出して、舌を出して唇を舐めて潤した。




