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プロローグ

2032年。地球では異世界の存在が明らかになった。

 彼方(かなた)の者はこう言った。


「十年に一度、地球で試験を執り行う。それに合格すれば、我らが世界への入場券、並びに生きていけるだけの力を与えよう」


 冒険や力にあこがれたものたちがその試験を受けるようになった。

 

 それもそのはず。危険を冒した一人目は、ベストセラー小説よりもはるかに面白い土産話と、絶大な力を持ち帰ったのだから。

 

 俺はすべてを奪ったあいつらに復讐する。

 だから俺はその力を手に入れる、


 はずだった。

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