霊感バリバリ彼氏と霊感0の彼女の同棲
彼氏はとても幼い頃から霊感が強い。
『あんたのイビキと寝言がうるさい』
と彼女に言われたので俺はレコーダーを横に置いて寝た。
次の日『彼女』と一緒に再生してみるとなるほど怒るのも納得だと思った。
『ンギョロピー!ボヘー!』
「うわ。これ本当に俺?」
『人間のイビキとは思えないわよ』
『んんー!グラタンハンバーグ!』
『お腹すいてたまま寝たの?』
「別に腹は減ってなかったと思うけどなぁ」
『うーん。⚪⚪愛してるよぉ……』
『は……恥ずかしいわよ!なにいってんの!?』
「うーわ。マジかよ。俺の寝言キモすぎだな」
反省しなきゃなぁ。反省してもすぐには治らんだろうけどね。
「って!うわっ!ビックリした!」
「ただいまって言ったじゃん。聴こえなかったの?」
いつの間にか彼女が帰ってきていた。
俺はイヤホンを外した。
「おかえり」
「はい。改めてただいま」
『またね』
「彼女」が帰ってきたので『彼女』は帰った。
彼女は二人とも霊感がない。