リベリヲン皇国2
リベリヲン皇国と魔法塔
クロウは問題行動こそ多かったが、確かな実力と勤勉さから「クロウがいれば国は脅かされない」とまで言われていた。ところがオーラリネリア王国から侵略を受けた際、あろうことかクロウが裏切った。婚約者を人質にされていたという理由はあっても、軍人として正しい行動ではなかったとして民は決して彼を許さなかった。
次いで、クロウの後に軍に配属されたステラも、期待を裏切り敵側についた。こちらは唯一の家族である兄を人質にとられた為だった。
愛国心の強いリベリヲン皇国民は二人を決して許さなかった。しかし同じようにリベリヲン皇国民である彼らにも強い愛国心はあったのだ。「悪いのは、卑劣な手段を用いた相手であり、二人は家族を守ろうとしただけだ」とタマキが民に訴え、ノエルは二人を許すことを土地を与えることで示した。クロウが大戦後に望んだもの……それは純粋に人々のことを考え、魔法を研究できる場所だった。
そしてできたのが独立魔法研究機関自治区である。
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エンペラー
リベリヲン皇国にある行列必至の洋菓子店。謎の店長が切り盛りしていたが、大戦後に弟子の姿が確認されている。
店長
洋菓子店エンペラーの店長。店長は店長。奇抜なオレンジ色のキノコ頭の、掴み所のない青年。
メルバ
大戦後、店長に引き取られた戦争孤児。コロシアムで戦わさせられていたところを店長が保護した。その為感情が抜け落ちたような無表情がデフォルトになっている。「殺さなければ殺される」という恐怖から、戦闘となると手加減を忘れて相手を殺そうとしまう。その場にあるものをなんでも武器として使用するトリッキーな戦闘方法。
エンペラーの店員として働く一方、実力を買われ魔法塔第一研究室に所属している。
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キアラ孤児院
リベリヲン皇国にある孤児院。
キアラ
キアラ孤児院の院長。物腰柔らかだが、その実肝っ玉母さん。リベリヲン皇国民が必ず通う『学園』の元学院長でもあり、防御魔法であれば右に出る者はいないとされた。中でも『キアラ五重結界』は各国のマジェスターが震え上がった程の鉄壁である。
レンジ
クロウと共にキアラ孤児院で育つ。柔和な性格だが、怒らせると怖い。クロウには及ばずともかなりの魔法の使い手。しかし『魔力枯れ』の呪いをクロウの代わりに受けてしまい魔法が使えなくなってしまった。解呪できたのは大戦の後で、魔法塔第一研究室に務めることとなった。
詳しくは魔法塔の項目参照。