第五話
光に包まれ、収まった後に立っていたのは森の中。
実にテンプレである。
まぁ、俺のこの後の行動はテンプレではないだろうが。
「トンボを10匹、蝿を20匹召喚して周りの地理を確認しよう。
何の情報もなく見知らぬ森を歩くとか死に直結するからな」
召喚したトンボと蝿を散開させ、返答を待つ。
何故トンボと蝿なのか。
それは飛行能力と複眼があるからだ。
飛行能力は勿論だが、複眼を持っているとかなり広い視野を持っているので敵を察知しやすい為にこの二種を採用した。
ちなみに蝿の複眼は約2000個、トンボの複眼は約20000個と言われている。
その大量の複眼を使って索敵や周辺情報の把握をするなら、それ程時間はかからないだろう。
『マスターに報告。
マスターの位置より南東に魔物と思しき動物を発見、注意してください』
『マスターに報告。
マスターの位置より北に森の出口を発見。
そのまま北に進んだ所に人間の住む街と思われるモノを発見しました』
「了解した。
半数は索敵を続け、もう半数は自分の元に戻れ」
予想以上の結果なんだが少し確認しておかなければいけないな。
虫達が帰ってきたら鑑定してみよう。
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