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19 ボーナス

大変遅れましてすみませんでした!


  

 夢オチさんに怒られた後、PKで入手した装備のことを思い出し、夢オチさんへと渡しておくことにしたのだ。

 で、その中にあった装備の一つ。


 【アサシンタガー】

 ・STR+100

 ・AGIを10に固定し、余剰分をSTRにプラスする

 ・攻撃ヒット時に20%の確率で即死効果を発動させる


 怖いんですけど? 俊敏さを捨てた結果、怪力装備になるっていう装備。純粋にSTRに+効果もあるから、かなり強い。

 それだけでも十分だったのに、20%で相手を即死させるという化け物になってるよ。

 私みたいな避け専だからいいけど、攻撃を受けてから始まる防御タイプの人にとってはかなり厄介でしょうがないよ。まあAGI10固定だからさすがに、避けれるかな? 

 他にも色々な装備があったけど、これ以上の装備はなかった。



 


 夢オチさんに脅された分、もっと働かないと私が捕まっちゃう。どんどん攻略してギルドに貢献しないと。


「セツ〜? 真面目にやらなくても夢オチさんはそんなことしないと思うよ?」

 

 なぬ? どういうこっちゃ。私の疑問が顔に出てたのか、それともカナの対私用センサーが働いたのか、それともなくてはただ説明の続きなのか、カナが話を続ける。


「ああ見えて夢オチさんはセツのこと大切に思ってるから」

 

 私は突き出される心配はないそうです。優秀な人材を夢オチさんが手放すような真似はしないとの事。それに加えて、自分たちもこのクソゲー状況を楽しむような人達が集まってるのが、このギルド。

 うん納得。このゲームをしている時点で、って感じだしね。

  

 


 

 

 

 私は今カナにこれから一定期間は住む街なので、街の案内を受けている。太陽が落ちてても、月明かりでかなり明るくなっていてまだまだ街は活気付いている。

 

 

 うん? あれなんだ?


「カナ、あれ何?」

 私が指を刺しているのは少し周りより大きめなだけど、外見は普通の住宅。だけどその家のドアに何か青白く輝く模様が、ドアの前に浮いているのが気になった。ゲーマーとして言わせて貰えば、ダンジョンへと入るための魔法陣。まああんなザ魔法陣してたら、誰でもそう思うだろうけど。

 

「あれって? 普通の家だけど」

 どうやらカナには見えていないということがわかる。私も不思議なものがなかったら、そこら辺にある普通に言えとしか認識していなかっただろう。

 カナには見えないからこそ気になる。


 

「う〜ん、ちょっとパーティー組んで」

 カナから送られてきた申請を許可しいてカナとパーティーを組む。


「あ、あれか」

 パーティーを組むとパーティーメンバー同士で共通して見えるようになることがある。

 カナには私が見えているあれが見えるようになった。


「うん、ダンジョンに入るための魔法陣だね」


 

 少し調べてみると、あれはダンジョンへと入るための魔法陣で正解で、入場制限が1日一回と掛けられている。厳密には、午前5時にリセットがかかる。日が変わる12時リセットでは色々と不便だと運営が考えた結果だろう。



 

 見つけたなら、入らないわけないよね?

 というわけで、初ダンジョン!


 視界が暗転しまた正常に戻る。

 

 くっさ! 何この臭い! 私が1番に気になったのがこの強烈な臭い。カナもたまらず顔をしかめている。鼻を手でつまみたいが、緊急時に手が空いていないと困る。

 何かが腐ったような、それでいてかなり放置されている臭いがする。ゲームの中とはいえ人にこんな臭いを嗅がせるのはやめてもらいたい。

 

『10、9、8、7……』

 カウントダウンはもう進行している。この合図が0になったら正式にダンジョンに入ったことになり、モンスターがポップしたりするので気をつけなければならない。

 場所としては完全に家の中で、スタートは玄関からのようだ。狭い場所だと避けたり、ホウキを振り回すことが難しくなる。カナの魔法も狭い場所なので当たりやすいけど、距離を取るのが困難になる。魔法使いの得意の遠距離攻撃を打ち込めないので、相当私達に不利なダンジョン設定。

 加えて、私達はまだまだ、レベルが上昇してない。もう少しレベリングしてきてから入った方がよかったかも。

 

 

『3、2、1』


 開始早々、めモンスター(?)が出てきた。見るからに中に変なものが入っているとわかるような色の袋部分が、体の構成の大半を占めている。

 ところどころ袋が破けて中が見えるのが気持ち悪い。中に入ってるのが明らかに腐っているのだ。何かはわからないがあの感じは間違いない。鼻をつまみたくなるような強烈な臭いの原因は間違いなくこいつだろう。

 人間を模した形になっているのがさらに無理だ。頭と胴体はさっき言ったような腐った何かが詰まった袋。けど四肢が完全にアウト。というか頭と胴体の方がまだよかった。なんせ何かの腐肉が手足としてくっついているのだ。しかも足や、手、右左で絶対に元となった肉が違う。

 完全に腐ったキメラがとところどころ袋に詰められている、と表現した方がいいかも。


 

 腐った袋詰めキメラはこっちに向かって歩いてくる。片足は丸々太って、片足はポキっと骨が浮き出ちゃってる。

 

 こっちくんなや! 近距離ならこれかな。


『実験体ロットフA (レベル29)に消毒用アルコール発射! ダメージを345与えました』


 実験体? ロットフA? なんか変なダンジョンに入って来ちゃったかも。


「燃える槍よ、穿て!」

『カナタが【火槍】を発動。実験体ロットフAが火傷』


 

 

 ◆

 

 実験体ロットフAはノロマで、歩いてくるだけなので、私のスプレーをぶっかけたりカナの魔法を撃つことで倒すことができた。

 腐ってるのはもう見たくないけど、このダンジョン的に腐ったものを……腐った?

 え、てことはいける? 

「ゴミはゴミ箱へ」

 

『異次元のゴミ箱へとゴミが入りました!』

『ゴミ収集! 経験値230獲得』

『スキル【異次元のゴミ箱】のゴミ経験値が増加しました。効果が成長』


 いけた! マイーナちゃんから教えてもらったゴミの定義腐ってればゴミである、つまりはゴミ箱行きができるんだ! ゴミ箱にあれが入ってると思うと嫌だけど、強くなれるなら私はずっと手段を選ばず頑張りますとも!

 

 あれ、これボーナスステージ、来た? 

 よし、狩り尽くそう! ボーナスは活用しないとダメなんだよ!

  


 

約二か月もの失踪、大変すみません。ちょっとバタバタしておりました。

からから、また頑張っていきます。

応援よろしくお願いします。

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