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04領主様のお手伝い~謀反、始めました~


領主「おい瑪瑙、これもやっといてくれ。」

わかりました。


あれから当てもなくさまよった俺は、ここの領主様に拾われてお仕事を手伝っている。

俺みたいなホームレスにこんな重要な仕事を任せてくれるなんてすごい人である。


領主「(仕事しなくていいって最高だぜ!)」


郵便配達「すみませーん、速達でーす。」

領主「瑪瑙任せた。」


はい。


郵便配達「王宮からの手紙みたいっすね。早目の確認お願いしまーす。」

いつもありがとうございます。


王宮から・・これは俺が見てはいけないものだな。

領主様、王宮から速達です。


領主「くだらん用事なら革命だな。」

王国から禄をいただいている立場なら、冗談でも言っちゃいけないと思いますけど。


領主「(・・げっ、賄賂もらってたことがバレた・・速やかに出頭しろだと・・ま、まずい)」


領主「あー瑪瑙くん。オレはちーとばかし忙しくなるから、仕事は全部キミの判断で進めてくれ。」

え?ですが俺は領主としての教育を受けていませんが・・何を基準に決裁すればいいのかわかりませんよ。


領主「簡単なことだ。領民のためになることをすればいいのだよ。」

なるほど!さすが領主様!簡潔で的確な答えですね!


領主「じゃあ頼んだよ。」

領主「(官憲が来る前に逃亡資金をかき集めなきゃ!!!)」


・・

・・・・


俺みたいな流れ者に全権委任してくれるだなんて、領主様の思い切りの良さは天下一品だな。

とはいえ、期待を裏切るわけにはいかない。

領民のためになること・・・・魔物退治かな。


今まで領主様は兵が足りないと渋っていたが、俺には超神さんから借りたキメラがある。

・・ゴーレムの反省点から誰にも言ってなかったんだよね。セキュリティは大事。


さぁ、魔物退治だ!


・・

・・・・


キメラを使うとさ・・どっちが魔物かわかんないよね。

とりあえず魔物が領内から出て行くように攻めて・・と。


こんなもんかな?さ、帰るか。


・・

・・・・


領主「お、おい!魔物退治したってマジか!?領民がお礼言って来たぞ!」

はい。まぁあれをこれしてそういうわけで倒しました。


領主「あれをこれしてじゃわかんねーけど、もしかして・・お前強い?」


強い力を借りているってとこですね。

あの程度の魔物退治ならお任せください。


領主「(・・もしかして正規軍も倒せんじゃねーか?なら・・)」


領主「なんということだ!大変なことをしてくれたな!」

え!?


領主「実は、地方領主はあまり多くの兵を抱えてはいけないという決まりがある。」

領主「領主の反乱を防ぐためにだ。」

領主「しかーし!お前が魔物を退治したことにより、王国から謀反の疑いをかけられてしまった!」


そ、そんな・・そうか、だから今まで魔物退治はしなかったのか・・

俺の住んでいた地方も、全国で魔物が暴れても首都近郊しか魔物退治されないのも、そういう理由があって・・


領主「(着服しすぎただけだが・・まあいいや、勘違いしてくれた方が助かる)」


領主「いずれ正規兵がこの地へ攻めてくるだろう!」

わかりました。俺が出頭して全部話します!


領主「あーいやいやいや、そんなことする必要ないよ。うんマジで。」

え、ですが、敵意がないことを一生懸命伝えればきっとわかってもらえるかと。


領主「甘い!連中は疑うことしかしらない。何を言おうが出頭したら頭と胴体を分離させられてしまう。」

しかしこのままでは・・


領主「・・オレは常日頃から考えていたのだ。何が領民のためになるか、と・・」

領主「間違った王国に従っていては領民が不幸になるばかり!」

領主「地方で反乱を起こす者たちも現れた。」


領主「オレも独立して領民のための政治を行う!」


な、なんて高い志を持っているんだ領主様は。

従うだけが正しいわけではないということか・・


・・・・ですが、それはそれで王国に攻め込まれるのでは?


領主「正しさを証明するためには、口だけではいけない。」

領主「徹底抗戦だ!瑪瑙、お前の力も貸してくれ!悪しき王国に従ってはいけないのだ!」


茨の道だと思う。

だけど俺にはない強さだ・・これが、領民を導く領主様なのか。


わかりました。俺も協力します!


領主「(これで王国に渡していた税金もオレのモノだ)」

領主「(こいつが負けたら即逃げられるようにしとくか)」


・・

・・・・


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