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39王手


王国軍が合流して、兵力倍増した。


エティー「合流する兵が多すぎると乗っ取りや反乱を疑われますからね。」

エティー「主力は・・別動隊で動いてもらっています。」

エティー「こちらは少数精鋭です。」


確かに、兵士の士気が高そう。

目の色からして違う。自信に溢れ勇敢に戦いそう。


み、みなさんよろしくお願いします!


兵士「巴様のために戦います!」

兵士「エティーちゃんぺろぺろ。」

兵士「あ?男によろしく言われる筋合いはない。」


アイドル親衛隊かな?


・・

・・・・


なんかもう負ける要素がないんだけど。

王国の別動隊があるから外国は二正面作戦をとらなければならず、負担が減った。


こんなに順調でいいんだろうか?


クー「負け戦で不満を漏らすならともかく、勝ち戦で不満とはわがままですよ。」

ごめんなさい。


クー「停戦話が来ていますが、やりますか?」

やるかと言われても・・何をすればいいんですか?


クー「受けるか受けないか代案を出すか、ですかね。」

クー「個人宛ですから自由に返答して大丈夫ですよ。」


え?俺宛て?


クー「外国もある程度状況を把握しているのでしょう。」

クー「瑪瑙を抑えれば王国も手を引くと考えているのだと思います。」


というか、レインが手を引かないと俺も停戦は無理かと。

まぁレインは父親の故郷に力を貸しているわけで・・説得は無理じゃないかなー。

外国は詰んだんじゃない?


クー「追い詰められてからの逆転は歴史にいくらでもありますよ。」

クー「その場合、必ず奇策が用いられます。」

クー「奇策とは心の隙を突くもの・・決して油断なきようお願いします。」


どんな奇策があればミークルーガーに勝てると?


クー「勝つ必要はありません。負けなければいいのです。そうですね、例えば・・・・・・」

クー「・・・・・・外国が私を誘拐して、これ以上攻めて来たら殺すと言ったらどうしますか?」


え!?

うーん・・それは、攻められない・・


クー「他の主要な方は武術もそれなりにたしなんでいますからね。」

クー「一番誘拐しやすいのは私でしょう。」


護衛をつけよう!


クー「対策は既にしています。誘拐犯は地獄を見るでしょう。」


あ、はい。

誘拐犯さん来ちゃダメですからね!


・・

・・・・


外国王都近くまで来て、別動隊に合流した。


あれ?ミミットさん?


ミミット「お久しぶりです。マーユ殿もいますよ。」

ミミット「以前、外国に攻め込んだ時と同じルートを通るということで、経験者として参戦しました。」

ミミット「今回も困っている人を救済です!」


ミミットさんは変わらないなぁ・・マーユさんもいるんだ。


柚月「私もいます。」


柚月さん。

・・知り合い多いなぁ。


ミミット「柚月殿は、雫殿のところに連絡役として何度か行ってますけど。」

柚月「瑪瑙様は色々忙しそうなので、会うのは遠慮していました。」


別に構わないのに。


柚月「では訂正。瑪瑙様はいちゃいちゃするのに忙しそうなので、会うのは遠慮していました。」


イチャイチャなんてしてないよ!?


柚月「新しい女の子も作って楽しそうでしたよ?」

ミミット「瑪瑙殿・・」


してないしてない。誤解です!


・・

・・・・


自陣のテントに戻った。


イスス「戻ったか。喉が渇いただろう、お茶をいれよう。」


ありがとうございます。

まったく柚月さんったら、俺のどこがイチャイチャしていると。


イススさんがお茶をいれてくれて、俺の隣に座った。


イスス「別動隊の様子はどうだった?」


知り合いがいたよ。

というか知り合いだらけだった。


イスス「女の子?」

え?あ、うん。


・・なんかこう、蛇に睨まれた蛙さんになった気分がする。

イススさんから恐怖のオーラを・・圧を感じる。


イスス「へぇ・・それで?外国の王になったら全員王妃にでもするつもり?」


ええ!?

いや、特に考えていなかったけど・・


イスス「外国はもはや風前の灯火。」

イスス「なら、みんなその先を見ている・・あなたは新しい時代に選ばれた人。」

イスス「王になれば信用できる人手が必要になる。それはわかるでしょ?」


何も考えてなかった。

そっかー、周りが全部やってくれるわけじゃないのか。


イスス「信頼を育むなら・・こういう方法もあるわ。」


イススさんの顔が近づいて来る。

あ、これって・・・・


クー「どっかーーーーーーーーーん!!!」

レイン「はいはい、ちゃっちゃと外国に止めを刺しに行きましょうね。」


びびび、びっくりしたぁ。


イスス「今いいところなんだけど?」

レイン「瑪瑙は予約待ち状態だから、列の最後に並んでね。」


それはどういう意味?

しかしテントから追い出された。


俺のテント・・


・・

・・・・


レイン「あなたたちは止めないのね。」


そこには、雫さんとエティーさんが目立たないように立っていた。


雫「信用できる人材が必要になるのはその通りだからな。」

雫「別に構わないだろう?大切なのは・・・・誰が第一王妃になるか、ではないか?」


レイン「幼馴染のアドバンテージに勝てるとでも?」


雫「王国の王女が相手なら、立場も十分、王国との関係も良好になる。いいことだらけじゃ。」


イスス「あたしが相手なら、取り扱いの難しい独立地域が安定する。」


クー「言い負かした人が勝ちというのもおかしいでしょう。」

クー「ここはひとつ、外国国民に投票をお願いするのはどうでしょうか。」


クー「外国の王妃です。外国国民に受け入れられる人でなければなりません。」


イスス「人気投票とは、面白い趣向だな。」

レイン「どんな勝負でも負けるつもりはないわ。」

雫「それなら外国国民への無体は避けるようになる。」


エティー「(不人気投票にならないか心配・・私たちは外国国民に何も施していません・・)」


・・

・・・・


魔物を使役するということは、こういうことだ。


キメラが城壁を乗り越え背後から城兵を狙い撃ちにする。


ゴーレムが不死身のノーライフを城壁へ投げつけ大暴れする。


ゴーレムが助走をつけて城壁を乗り越える。


ミークルーガーが、城壁を飛び越え中から城門を開ける。


対人用に作られた城は、魔物には意味をなさない。


後で再利用したいから城壁は極力壊さないようお願いしてもこの強さだ。

・・いや、あいつらが非常識なだけか。大抵の魔物は城門で防げるよね。


ミークルーガーI「城門開いたからみんなカモンカモン。」


別動隊と連携をとり3方向から攻撃を仕掛けている。

皆殺しにしたいわけではないので、1方向は逃げられるようにしている。

とはいえ、外国国王だけは逃げられないよう常に動向を見張るわけだが・・・・


前列前進!


城門は狭いので順番に指示して中へ入っていく。

目指すは外国国王だ!


?「おーい、瑪瑙~。」


・・王城の中から・・・・領主様が呼んでる。なんで?

王国の離島にいたのでは?


領主「進軍止めてお前だけ来るんだ。話しようぜ~。」


いまいちよくわからないけど・・まぁ領主様が呼んでるなら。

俺は兵たちに待機するよう命じて城の中へ入っていった。


・・

・・・・


少し前。


外国国王「なぜ!なぜだ!」

外国国王「19年前に王国へ売り渡した前王の子が・・私を殺しに来た!」


側近「自業自得では?」


外国国王「ミークルーガーを倒すために必要だと王国が言ったから・・・・お前も見ただろう!あの化け物の強さを!」

外国国王「それなのに・・なぜミークルーガーがあの子に従っている!?」

外国国王「私は王国に騙されただけだ!」


側近「5年前に王権まで奪ったのが悪かったのでは?」


外国国王「仕方なかったのだ・・王国へ子供を売り渡したことが、前王にバレそうになったから・・」

外国国王「14年も捜し続けるなんて・・・・7年くらいで諦めていればよかったのだ。」


側近「子を想う親の気持ちは存外に強いものですから。」


外国国王「何をのんきなことを!いいからこの場を乗り切る方法を考えるのだ!」


側近「それなら最適な人材を呼んでおります。」

側近「どうぞお入りください。」


領主「失礼します。王国の領主をやっておりました。」


外国国王「王国の領主?」


側近「前王の子・・瑪瑙の信頼を得ている者です。」


領主「控えめに言って、瑪瑙はオレの言うことはなんでも聞きますよ。」


外国国王「ミークルーガーを使役するような者が・・か?」


領主「まあ見ててください。」


領主は廊下に出て窓から声を張り上げた。


領主「おーい、瑪瑙~。」

領主「進軍止めてお前だけ来るんだ。話しようぜ~。」


瑪瑙から”わかりました~”と返事を受け、領主は部屋に戻った。


・・

・・・・


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