37新たな戦争
今日も平和に書類整理・・が、平和はいつ終わるかわからない。
メイド「瑪瑙様、速達が来てます。」
ありがとう・・急ぎの手紙?王都からだ。
”【緊急】”
”各地の責任者へ緊急連絡。”
”王国から北西、独立地域が外国へ攻め込む。”
”各所とも備えるように。”
メイド「また戦争ですか?でもここは離れているからあまり影響ないですよね。」
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近隣の勢力図
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外××〇〇〇〇〇
外×〇〇〇1〇〇
外外〇〇〇〇〇〇
外外〇〇〇〇〇〇
外外外〇〇〇〇〇
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〇:王国勢力(1:王都)
外:外国勢力
×:独立地域
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た・・大変だ・・
すぐ王都へ行かないと!レインが・・
・・
・・・・
俺はミークルーガーを走らせ王都へ向かった。
あ、クーさんがいる!
クー「瑪瑙?レインを見ませんでしたか?」
あー・・やっぱりレインは独立地域へ行ったのか。
クー「どういうことですか?」
・・・・レインから聞いていないのなら、俺が言うわけにはいかない。
レインの私情だから。
クー「・・独立地域は王国にも外国にも所属しない戦闘民族が支配しています。」
クー「なるほど、レインの戦闘力が高いのは独立地域出身だからですか。」
なんかすぐバレてるし・・レインの父親が独立地域出身なんだよ。
自分のルーツっていうか、レインは元々王国民と違うことを気にしてはいたんだ。
村の男たちをフルボッコできるくらい強かったり・・
クー「じゃあ早く行きますよ。」
え?
クー「あなたがここに来たということは、そういうことなのでしょう?」
・・うん!
ミークルーガーでひとっとびだ。
王「待つのだ!」
王様?
王「行ってはならぬ!特に瑪瑙・・お主はこの件に関わるな。」
・・なぜですか?
王「なんでもだ!戻って来い・・頼む。」
なぜか・・王様は泣きそうな顔をしている。
少し心がぐらつく。
クー「レインを放っておく気ですか?ほら行きますよ。」
う・・うん。
ミークルーガーさんよろしく。
ミークルーガーI「えー本日はご乗車ありがとうございます。」
ミークルーガーH「独立地域まで最高速度でおよそ15分。景色を楽しみながらお待ちください。」
え?最高速度?
最高速度は息苦しいんですがああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
王「・・行ってしまった・・なんてことだ・・」
王妃「あなた・・」
王「お前か・・・・瑪瑙が・・外国との戦争に向かってしまった。」
王妃「それがどうかしましたか?」
王妃「・・そういえば19年前、封印石を埋め込むのにふさわしい子供は国内にいないからと・・外国から連れて来ましたよね?」
王妃「瑪瑙さんが外国出身だから気にされているのですか?」
王「そうではないのだ・・瑪瑙は・・・・外国の、王族だったのだ・・」
王妃「え!?」
王「瑪瑙の本当の父親は、5年前にクーデターで殺された。」
王「今の外国の王は・・瑪瑙の仇なのだ。」
王妃「それを瑪瑙さんは?」
王「教えておらぬ。いや、言えるわけがない!」
王「瑪瑙は・・この王国にも、外国にも、復讐する理由を持っているのだ!」
王「このまま大人しくしててほしかった・・なぜだ!?」
王「250年前に現れた悪魔の女・・瑪瑙は天使だと言っていた。だが!」
王「まだ計画は終わっていないというのか!?瑪瑙は王国で幸せになる。それではいけないのか!?」
王「・・私はそこまで許されぬことをしたのか?最小の犠牲で最善を尽くすことがそこまで極悪なのか?」
王「人は完全な存在でなければいけないのか?」
王「・・・・ならなぜ、神は人を不完全に作った・・・・」
王妃「あなた・・・・信じましょう。」
王妃「瑪瑙さんは、復讐に身を投じるような人じゃないって。」
王妃「そして、神様は決して私たちを見捨てたりしないと。」
王「・・」
その様子を物陰から見ていた者がいた。
エティー「(大変・・雫様にお伝えしないと・・)」
・・
・・・・
ミークルーガーI「到着しました。」
ミークルーガーH「時間は15分ジャスト。」
むむむむっちゃ風切って寒かったんですが。
クー「そうですか?風よけついていましたけど。」
え?
ミークルーガーI「瑪瑙はなくてもいいかなって・・いつもつけてないから。」
絶対必要です!いつもは全然スピード出てなかったから必要なかったの!
クー「漫才は後にしてください・・戦闘中ですよ。」
なに!?
見ると、丘の下で独立地域と外国が戦っていた。
あ!レインもいる!
クー「なら話は早いです。行きますよ!」
ミークルーガーH「戦闘隊形!」
ミークルーガーE「・・ってどんなのだっけ?」
ミークルーガーN「あれはプチがいるよ。」
ミークルーガーT「普通に戦えばいいんじゃね?」
ミークルーガーA「クー様、御命令を。」
ミークルーガーI「あ、ずるい!」
・・・・戦車さんよろしく。
戦車「撃つよ~撃ちまくるよ~」
ドオオオオォォォン!
ドオオオオォォォン!!
ドオオオオォォォン!!!
これはこれでえげつない強さ。
恐怖に駆られた外国軍は逃げて行った。
?「お前たちは何者だ!?」
レイン「・・瑪瑙!?クー!?」
あ、見つかった!・・まぁ見つかるか。うるさかったもんな。
?「知り合いか?」
レイン「同じ村の出身よ。クーと瑪瑙。」
クー「事情も言わずいなくなれば来ますよ。」
瑪瑙「こ、こんにちは。」
レインと一緒にいる女の人・・なんか怖そう!
俺の恐怖レーダーが超反応を起こしてる。
?「・・・・お前、外国の者か?」
瑪瑙「いえ王国出身です。」
レイン「私と同じ村出身って言ったでしょ?」
?「そう、だったな・・いや失敬、知り合いに似てた気がしただけだ。」
レイン「ふーん、恋人?」
?「・・ああ。」
レインと・・なぜかクーさんも少し不機嫌な顔をした。
?「そんな顔をするな。外国の人だ、そいつとは関係ないだろう。」
?「それにまだ付き合う前だったからな。正確には恋人ですらない。」
まぁ俺たちに見た目の違いはあまりないですからね。
歴史的にばらけたり混ざったりを繰り返していますから、似ている人もいますよ。
クー「そうですね。よく見れば似てないとかではないのですか?」
?「・・いや、まるで生き写しだ。見れば見るほど似てる。」
本当に血のつながりがあったりして。
?「それはない。」
なぜか断言された。
?「レインの知り合いなら歓迎しよう。中々強そうだしな。」
魔法板がすごいだけですけどね。
・・
・・・・