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17マーユさん


やって来ました外国が攻め込んだ土地。


雫「既に外国の部隊が展開しているようじゃな。」


攻め込まれると準備が中々間に合わないな・・お金のかからない魔法板中心に召喚するか。

・・いや、今後のことも考えて一度使ってみよう。


ミークルーガー召喚!


俺の呼びかけに応じ、6体のミークルーガーが現れた。

6体?


それぞれが小島で戦ったミークルーガーより強かった。

6体のミークルーガーは、圧倒的な強さで外国の兵を・・神聖兵をも下していった。


エティー「なんという強さだ。」

ミミット「・・他の兵は必要ない強さですね・・」


実際、ミークルーガーだけで外国を追い返した。

6体のミークルーガーそれぞれが、ゴーレムやキメラたちより圧倒的に強い。

もしかして、封印石や呪いによる弱体化されていない・・本来の強さ?


これが・・本気のミークルーガー・・

この強さだったら勝てなかったな・・封印石や呪いのおかげで勝てたのか・・


・・

・・・・


外国は追い返したし、本拠に戻って会議。


エティー「外国から攻めて来たのだから、こちらから攻める大義名分は十分ある!」

エティー「王国とは和を結び、外国を倒しましょう!」


レイン「王国と慣れ合う必要はないわ。王国を潰しましょう。」

レイン「外国は今回ので戦ってはいけない相手だと理解するはずよ。和を求めてくるから王国を倒すまで停戦すればいい。」


ミミット「王国に勝てるならまずは王国を倒しましょう!」

ミミット「王国は何一つ変わっていません!虐げられてきた者の力を見せるべきです!」


雫「ミークルーガーを再封印したのだ。王国もこちらを評価してくるはずじゃ。」

雫「これ以上は争わず、民の生活を向上するために動く方がよいではないか。」


クー「王国とは現状維持。外国を攻めましょう。」


あれ?考え変えた?

クーさんは王国を倒す派だったような。


クー「いえ別に。それと、早目に動く方がいいと思いますよ。」

レイン「・・あ、なら私も考えを変えるわ。」

レイン「まずは外国を先に相手しましょう。」


となると、エティーさん、クーさん、レインが外国と戦う方向か。

ミミットさんは対王国。雫さんは終戦に動く方向?


雫「より強い力で争えば、被害はより大きくなる。」

雫「圧倒的な力を得たのだ。これ以上は争わずに終わらせることも可能だとわらわは思う。」


ミミット「・・私の方は旗色が悪いですね・・わかりました、まずは外国と戦うことに賛成します。」


クー「外国は攻めて来ましたが、王国はまだ攻めて来ていません。」

クー「どの道、外国とは決着をつけなければならなくなります。」

クー「今のうちに済ませておけば、後々の負担が減ります。」


だ、そうですけど。


雫「・・わかった。折れることにしよう。」

じゃあ一応満場一致ですね。


クー「一応とはなんですか。」


いやーなんというか・・何か企んでいませんか?

レインの反応からすると、クーさんが何か狙っていて、レインがそれを察知したように見えるんだけど。


レイン「何のことかしらね。」

クー「気のせいですよ。」


そうなのかな・・まぁ本人たちがそう言うならいいか。

外国と戦う方向で一致したんだし。


・・とはいえ、外国へ遠征だとだいぶ遠いなぁ。

時間かかる・・国内を長く放っておくわけにもいかない。


クー「王国の動きも気になりますよね。雫さんとエティーさんを国内に残してはどうですか?」

雫さんとエティーさん?


クー「王国が本気で攻めたら防ぎきれないでしょう。」

クー「その場合、王国とつながりのある雫さんとエティーさんなら交渉することも可能です。」


なるほど・・だそうですが、おふたりともそれでいいですか?


雫「そういうことなら構わぬぞ。」

エティー「王国とは戦わないのが一番です。」


ドドドドドドドドドドドどーん!

がちゃ。


領主「なんで部屋にドアがあるんだよ!ぶつかったじゃないか!」

ドアがないと出入りできませんよ。


領主「おい瑪瑙、緊急事態だ。これを優先しろ!」

緊急事態?王国が攻めて来た?それとも外国?


領主様が机の上に乗せたのは・・手配写真だった。

絵と名前が載っている。マーユさん?

かわいらしい女の子だ。


クー「北東の地で起きた反乱の主導者ですね。」

レイン「でも手配書の発行は、北東の反乱軍よ。」


自分を手配・・それは変だね。


領主「反乱した最初は良かったんだが、王国との戦いで劣勢に陥ると裏切りが起きた。」

領主「悪いのは首謀者だけ!自分たちは悪くない!・・って感じで乗っ取りを成功させた。」


レイン「・・デジャヴね。」

クー「ええ。」


そっか。レインとクーさんとこも裏切りで・・


領主「だが反乱起こした女に逃げられ手配したってわけだ。」

領主「この子を捕らえろ。」


レイン「・・」

クー「・・」


反乱軍に引き渡すんですか?


領主「いやそれは待て。早まったことはするんじゃないぞ。」

はぁ。


領主「それと、捕まえる際に傷つけたりしないように。」

領主「ヤルとき萎え・・ああいや、とにかく丁寧に扱え。いいな?」


わかりました。

領主様は部屋を出て行った。


反乱軍より先にってことで、急いでほしいのでしょう。

外国へ攻めるのは後回しになりますがいいですか?


みんな異存はないようだった。


さて・・どうしよっか。

呼びかけたら出て来てくれるかな?


エティー「こちらへ来る可能性は十分あると思います。」

エティー「私たちは独立してから王国も他の反乱軍の領地も攻めています。」

エティー「反乱軍を追い出され、王国領地へも行けなければ、こちらに身を潜めるかと。」


なるほど。


ミミット「なら、反乱軍を非難する声明を出してはどうですか?」

ミミット「保身のために仲間を王国へ売るなど看過できません!」

ミミット「王国からの解放を望んだ民も裏切る行為です。」


それならこの人・・マーユさんも出て来てくれそう。


クー「待ってください。マーユさんはどの様な方なのですか?」

クー「反乱軍がクズだとしても、マーユさんもまともではないかもしれません。」


悪VS悪の構図だったら、どちらへ加担しても悪人に協力したことになってしまうか・・


雫「北東の名士の家系で民の信頼も厚い。」

雫「王国の派遣する役人に問題があると、国と民の間を仲裁してくれていたのがこの子の両親だ。」


すっごい重要な役割!

いいとこのお嬢さんって感じですね。


雫「反乱が起こる前、マーユ殿の両親が亡くなったという話を聞いた。」

雫「理由はわからぬが・・もしかしたら反乱の理由はそこにあるのかもしれぬ。」


雫「マーユ殿に会ったことはないが、悪いうわさは聞いたことがない。」

雫「両親にいたっては聖人のような方だ。会って話もしたことがある。」


クー「悪い方ではなさそうですね。」

クー「実際のところは会ってみなければわかりませんが。」


俺もそう思う。


レイン「捕まえてどうするの?反乱軍に渡すわけでもないんでしょ?」


んー・・傷つけないようにとか言ってたし・・

そうか、領主様はマーユさん側が正義だとわかっているんだ!


マーユさんを保護して反乱軍を討つ!

それが領主様の描いたシナリオだ!


俺たちの全力を持ってマーユさんを助けよう!!!


・・

・・・・


領主「ふふふ、ふふふ、ふふふんふーん♪」

領主「マーユちゃんを捕まえたと聞いて、やって来ました捕虜部屋!」

領主「反乱軍に引き渡すのは楽しんでからでいいよな・・かわいい子だったなあ楽しみだ・・ん?」


領主「・・い、いない!もしや脱走!?」


・・

・・・・


ズドドドドドドどどーんバーン!!!


領主「おおおい大変だ!!!・・・・あれ?」


あ、領主様。こちらマーユさんです。

指示通り保護しました。


領主「ほ、ご?」


マーユ「見ず知らずの私のために反乱軍の討伐までしていただけると聞きました。」

マーユ「本当にありがとうございます。ただ・・無辜むこの民へは寛大な処置をどうかお願いします。」


領主「???・・???・・・・!!!」


領主「わかっております。どうもオレは悪を見ると黙ってられない性分でして・・」

領主「わがままとは思いつつ、出しゃばってしまいました。ご迷惑ならこの場でお詫びいたします。」


マーユ「そんな迷惑だなんて!感謝の気持ちでいっぱいです。」


領主「そう言っていただけると、自分が正しい道へ進めていると実感できます。ありがとう。」

領主「あー瑪瑙、反乱軍の討伐は任せるぞ。もちろん無辜の民への無法は許さないからな!」


わかりました。十分気をつけます。


領主「マーユちゃん、これからも困ったことがあればこのオレに相談しなさい。」

領主「部屋はいつでも空いている。歓迎するよ!」

領主様は部屋を出て行った。


・・何が大変だったんだろう?


マーユ「素晴らしい領主様ですね。ただ・・」

ただ?


マーユ「あ、いえ・・」

レイン「気にせずなんでも言っていいわよ。隠し事する方が良くないことでしょ?」

マーユ「以前その、セクハラをしてきた方と似たことを言ってるなって・・」

レイン「大体合ってる。」


セクハラか・・領主様と違って悪い人もいるんだなぁ。


・・

・・・・


北東の反乱軍近くに布陣した。

どういう策でいくのがいいだろうか?


クー「策を弄する必要があるのは劣勢な側です。」

クー「圧倒的強者は1秒でも早く終わらせてあげるのが優しさでしょう。」


つまり言葉にすると・・

ミークルーガー召喚。よろしくお願いします!

前進。


・・こんな感じ?


クー「はい。」


ミークルーガーさん強いのはいいんだけど・・

無辜の民を怯えさせてない?強すぎというかなんというか。


マーユ「あ、あんな強い魔物を使役しているなんて・・もしや瑪瑙様は高名なお方でしたか?」

普通の村人だと思っていたんだけど・・正直よくわからないです。


ミミット「瑪瑙殿は、王国の自業自得から伝説の化け物を使役する力を得たのだ。」

マーユ「?」


よくわからないよね。俺もまだ理解できてない。

あ、終わったみたい。ミークルーガーが手を振ってる・・あれ手でいいんだよね?


・・

・・・・


こんな簡単でいいのだろうか?

いやまぁ仲間になった途端に弱くなられても困るけど。

本拠へ戻り、今後の・・と言っても、外国へ攻めるのは決定している。


マーユ「瑪瑙様の力があれば、人類統一も夢ではありません。」

いやいや、俺ひとりがいてもどうにもならないよ。


クー「いえ、瑪瑙が出向けば宮殿だろうが王城だろうが全破壊できます。」

クー「どんな豪華な居城を作ろうと、まるで無意味です。」

クー「権力者の安住の地は無くなります。」


俺自身が災害みたいだ。

兵糧攻めにすれば俺は負けるんじゃない?


クー「瑪瑙が餓死すれば、ミークルーガーが復活して誰も止められなくなります。」

クー「もう封印石はありません。万全な状態のミークルーガーは・・誰にも止められないでしょう。」


エティー「人類が協力すればミークルーガーとも戦える戦力を用意できると思うが。」


クー「いえ、私たちはミークルーガーを封印石で逃げられないようにしました。」

クー「戦力を用意するだけでは、逃げられるだけです。」

エティー「・・確かに。あの速さは異常だった。」


大兵力にするほど動きは鈍るよね。


レイン「250年前は封印できたんでしょ?何かやり方はあるはずよ。」


あ、それ超神さんから聞きました。

250年前は、スネークドラゴンさんが味方してくれたそうです。


レイン「ドラゴン?」


クー「そっちも伝説級です。音速で動き回るスネークドラゴンは決して捉えることはできない・・そう言われています。」

レイン「どうやって存在を知ったのか気になるわ。」


クー「子育ての最中は、まだそこまでスピードを出せない子供に合わせているので目撃情報が稀にあります。」

クー「大抵は目撃した瞬間には殺されているそうですが。」


繁殖期や子育て中の動物には近づかないのが普通だよね。

人間だって、子供のためなら命を懸ける親もいるし。


雫「スネークドラゴンでもミークルーガーを倒すには至らなかったのか?」

雫「もしや・・人間はドラゴンまで封印した・・なんてことは・・」


そうみたいですね。

スネークドラゴンは、ミークルーガーより圧倒的に強かったそうです。

ドラゴンの方がより恐ろしい・・って、両方封印したって聞きました。


雫「・・やはり・・あちらが真実であったか・・」

エティー「あちら?」


雫「ミークルーガーの封印石を捜す任務を受けた際、色々調べたのじゃ。」

雫「城の蔵書を漁る中で、古い犢皮紙とくひしが隠れていたのを見つけた。」

雫「瑪瑙の言った通りのことが書かれてあった・・が、誰に聞いてもそれは真実ではないと言われた・・作られた時代を考えるともしやと思っていたが・・」


クー「王国は最低ですね。」

レイン「封印されたドラゴンのその後は?」


ひとつの封印石を使ったためか、封印石が耐えられずふたつに分かれたそうです。

ひとつは南の地、もうひとつは北の地。


ミミット「南の地で私たちがミークルーガーと戦ったから・・ドラゴンは北の地に封印されている?」

だと思います。


レイン「250年でミークルーガーの封印が解けそうなら、より強かったドラゴンの封印はどうなっているのかしら?」


・・・・さぁ。

封印石のある場所が北の地・・たぶん王国領土内だから確認できないんだよね。

封印解いてあげたいけど、やっぱ恨まれてるよねぇ・・


クー「大昔、レッドドラゴンの巣から卵を持ち帰った人がいましたが、レッドドラゴンの襲撃で国が滅びました。」

クー「基本的に、ドラゴンは関わってはいけない類の相手です。」


レイン「人類滅亡のカウントダウンする?」

いいえ。


封印しちゃったのは昔のことなんだし、もーどうしようもない。

封印を解いてひたすらスネークドラゴンさんに許しを請うしかできないよ。

どこをどう見ても人間側が悪い。


クー「・・封印を解かず運に天を任せる考え方もありますよ。」

クー「封印を解いてドラゴンに殺されるのは嫌です。」


エティー「それは最低の行いではないのか?」


クー「責任は王国がとってください。封印したのはそちらでしょう。」

エティー「250年前のな。今の人に責任を押し付けられても困る。」


クー「だとしたら、王国の歴史とはなんて汚いものでしょうか。」


雫「・・そうかもな。」

雫「ドラゴンは王国が責任を持って対応する。お主たちに迷惑をかけたりはしない。」


雫さん・・


マーユ「・・あの、少し疑問なのですが・・雫様は王国側の立場で話されていませんか?」


クー「恐らく雫さんは王族ですよ。」

クー「巫女なのは間違いないでしょうし、巫女の一族は王家に嫁ぎましたからね。」


マーユ「ええ!?こ、こちらは王国と敵対しているのではないのですか?」

みんな立場違ったりするよね。


雫さんとエティーさんは王国と協調派。

レインとクーさんとミミットさんは王国と敵対派。


で、俺は優柔不断で・・どっちつかずやってます。


レイン「どっちつかずという割に、王国側よね。」

クー「私たちの村が滅んでも王国は何もしてくれませんでした。瑪瑙は王国を滅ぼしてもいいのですよ。」


いやー滅ぼすことはできてもさ、また新しい組織を作って国を運営するのは簡単じゃないと思うんだ。


ここが独立したのは王国の元ではできないことがあって、領民が不幸になるから独立したわけで。

王国を倒したい、ではなく、領民の幸せが第一目標なのかな。

王国を倒せば一時的に混乱して民に迷惑がかかる。ならもっと他にいいやり方があるんじゃないかって・・まぁそんな感じ。


ミミット「民を第一に考える。それは素晴らしいことです!」

ミミット「しかし王国という根本原因を放置していい理由にはなりません。」

ミミット「虫歯も痛みを我慢して治療するように、世直しに多少の痛みはつきものですよ。」


んーいまいち踏ん切りがつかない。

言ってることはよくわかるけど。


マーユ「瑪瑙様があの魔物を使役している以上、王国の存亡は瑪瑙様次第・・ということですか?」

レイン「そうね。」

雫「・・」


あれ?もしかして責任重大?


マーユ「なら王国を倒して悪い部分を取り除く・取りかえるのはどうでしょうか。」


マーユ「反乱されるほど地方を冷遇するのは誰の仕業か。」

マーユ「民の不幸を放置するのはどこかに問題があるからです。」

マーユ「王国を手術しましょう。悪い部分は治療です。」


なるほど、変えるのは最低限にすれば混乱も一部、限定的になるわけか。


クー「待ってください!王国の連中は誰もが”自分は問題ない”と言うに決まっています。」


レイン「そうね。むしろ悪人ほど責任から逃れようとするわね。」

レイン「正しくどこに問題があるか判別できる?時間ばかり過ぎて成果は出ないと思うわ。」


クー「はい。王国は滅ぼさなければなりません。」

時間かかるとそれだけ民に迷惑がかかるか・・


エティー「悪人とて民のひとりです。」


エティー「手術は切り取った原因を殺しますが、悪人認定した民を次々殺すのですか?」

エティー「大切なのは、国のために尽くせる人になってもらい、償わせることです。」

エティー「瑪瑙殿の力があれば、王国と争わずとも変えることができると思います。」


まぁ、民のために仕事してくれるなら問題ないのか。

・・こんな感じでずっと悩み続けています。


マーユ「その様ですね。でしたら・・」

マーユさんが無理やり俺の隣に座った。


ひとり掛けの椅子なんですがというか近い気がするんですがあああああ。


マーユ「瑪瑙様の好きなやり方でいいのではありませんか?」


マーユさんが俺の膝の上に手を置いた。

ゆっくりと前後に動かしながら、少しずつ内股に移動させていく。


え、あの、どどどどういう?


マーユ「正しいことを選択する・・ではなく、瑪瑙様の選択が正しい答えなんです。」

マーユ「瑪瑙様の好みで全部決めてしまいましょう。」


そそそそうなの?


マーユ「はい。それでですね、私の意見も取り入れていただけたら嬉しいです。」

マーユさんの手が、少しずつ近づいてくる・・ごくり。


レイン「はいそこまで。離れて離れて。」

クー「こんな明らかな色仕掛けに引っかからないでください。」


いやーえーと・・何が起きたの?


マーユ「意外と初心な方でしたのですね。」

マーユ「てっきり全員愛人にしていると思っていました。」


なんで!?


マーユ「瑪瑙様の特別な人になれば、なんでも思いのままでしょう?」

マーユ「理不尽に苦しむこともなくなります。」


雫「・・」

エティー「・・」

ミミット「・・」


レイン「瑪瑙は昔から人付き合いを好まなかったから、そういうの耐性ないのよ。」

クー「そうです。そういうのは禁止です。」

マーユ「仕掛ける色がない人は不利ですものね。」

クー「・・新人がいきなり強気になりましたね。」

マーユ「瑪瑙様がフリーなら、私にもチャンスはあるでしょう?」

クー「ありません。」

マーユ「失礼ですが、クー様よりはチャンスがあると思います。」

クー「本当に失礼ですね。」


レイン「実際のところ、瑪瑙は誰が好みなの?」

え!?


マーユ「レイン様は余裕ですね。」


レイン「別に瑪瑙が誰と付き合っても関係ないわ。」

レイン「瑪瑙、おすわり。」

俺は床に正座した。


レイン「ふせ。」

俺は体を丸め、手とひじを床につけた。


レイン「お手。」

俺は体を起こし、右手をレインの手に乗せた。


レイン「ふふん、どう?」

マーユ「まぁ素敵・・奪いがいがあります。」


マーユさんの宣戦布告に、空気が・・止まった気がした。

俺は犬俺は犬俺は犬・・俺は・・震えることしかできなかった。


・・

・・・・


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